(左)SKY-HI、(右)Bang Chan&Changbin&HAN (提供写真)

<SKY-HI編「JUST BREATHE」インタビュー>3RACHA of Stray Kidsから刺激「そうあるべきだよなぁ、と思います」

2022.03.30 16:00

2月21日リリースの「JUST BREATHE feat. 3RACHA of Stray Kids」で、日韓コラボを実現させたSKY-HIと3RACHA of Stray Kids(Bang Chan&Changbin&HAN)。ゲリラ的に発表された共作で驚かせた彼らに、制作の過程やお互いの音楽との向き合い方への印象を尋ねた。<SKY-HI編>

  

SKY-HI「JUST BREATHE feat. 3RACHA of Stray Kids」日韓コラボで注目

同曲は、三浦大知、BTS、AI、TWICEなどの楽曲を手がけるプロデューサー・UTAにより制作されたトラックの上に、SKY-HI、Bang Chan、Changbin、HANの4人がリリックとトップラインを制作。

各々のスタイルで、時に強烈に、時に諭すように“自分が自分である存在理由”を表明し、世の中の殺伐とした空気を切り裂き、閉じ籠ってしまいがちな、この時代に生きる人々の気持ちを鼓舞する。日本語・韓国語・英語の3言語を駆使したテクニカル且つエモーショナルなラップと、次々と展開を変えていくトラックが融合した既存の概念で語ることの出来ない作品に仕上がった。

実際にプレイ出来るゲームプログラムを組み、4人が乗ったバギー・バイクが仮想空間を疾走する“カーアクションゲームMV”も大きな話題に。iTunesソングランキング(すべてのジャンル・ヒップホップ/ラップ)では世界29ヶ国・地域で1位となった。

SKY-HI、3RACHAの楽曲に持っていた印象は?

SKY-HI×3RACHA「JUST BREATHE」 (提供写真)
2005年にAAAのメンバーとしてデビューし、同時期からソロ名義「SKY-HI」として都内クラブ等でマイクを握り活動を始めたSKY-HI。エンターテインメント性溢れるコンテンツをセルフプロデュースで創り上げる傍ら、2020年にはマネジメントレーベル「BMSG」を立ち上げ。CEO業、アーティストプロデュースを手掛ける等、日本の音楽シーンの新たな可能性を示している。

一方3RACHAは、昨年JYP Entertainmentの制作アルバムとして初のミリオンセラーを記録し、“最も勢いのある韓国ボーイズグループ”と言われるStray Kidsに所属。Stray Kidsの立役者であるリーダーBang Chanをはじめ、3人でデビュー前から楽曲プロデュースを行ってきた。グループのプレイヤーとしてはもちろん、楽曲制作、レコーディングディレクションなどに自ら携わる音楽家集団だ。

― コラボ前、3RACHAの3人が作る楽曲にはどんな印象を持っていましたか?

SKY-HI:スピットしたりテクニカルだったりするラップが中心に据えられるプロダクト、という印象でとても好みでした。Stray Kidsの楽曲を作る際はやはりダンスやコレオグラフまで意識の行き届いた制作をされている印象もあり、とても自由で豊かな才能の輝かせ方をされているなぁと思っていました。

― 3RACHAの3人もSKY-HIさん同様、ソロアーティスト、グループのメンバー、プロデューサーなどマルチに活躍していますが、お互いの活動の仕方にはどんな印象を持っていましたか?

SKY-HI:そうあるべきだよなぁ、と思います(笑)。日本では自分のようなスタイルで活動をするアーティストがほぼいませんが、音楽の楽しみ方は無限にあるしそういう方が少ないことへの寂しさも感じているので、楽しそうに活動をされる3RACHAの様な方々を見て、“良いなぁ、僕は生まれる国を間違えたのかなぁ”と思う事もありました(笑)。もちろん、日本に生まれ育ったからこそ僕は才能が開きましたし、強く誇りを持っていますけどね(笑)!

3RACHAとのコラボ作業と楽曲へのこだわり

― 今回の作業はどのように進みましたか?

SKY-HI:ビートやトップラインのアイディアをこちらから出し、それに対して3RACHAから楽曲のテーマをもらって、ではここのパートで誰がどう言うアプローチをするのが楽曲にとって正解か…と進めて行きました。

― 楽曲の自身のフレーズの中で、気に入っている箇所は?

SKY-HI:周りを気にしたり、盲目的に自分と違うコミュニティや文化を否定したりという傾向に対して、“まぁ落ち着けよ”というJUST BREATHEですが、最終的に“鏡の向こうのそいつはきっと敵じゃない”と言えたところです。結局、最初に向かい合うべきは、そして最後に声をかけてやるべき相手は自分自身ですから。

― コラボにあたって難しかった点や、3人から学んだ点はありますか?

SKY-HI:やはりオンラインで進めていくので、“今スタジオにいてくれたら話が早いのに”と思う事はありました。いつかオフラインでのセッションもやりたいです。

ビートに対するアプローチの幅広さや、韓国語の破裂音の気持ちよさはとても勉強になりました。まだまだ音楽でやれる事はあるなぁと今後の人生が楽しみです。

再びコラボするなら「3RACHAの世界に飛び込むというのもやってみたい」

― コラボ前と後で、印象が変わったことはありますか?

SKY-HI:お話をしていて、チャーミングな瞬間がとても多かったです。今回は特にハードなリリックも多い楽曲ですし、そこら辺はイメージ通りでもあったのですが、一方でプライベートではそういう面がたくさんある事が一番変わった印象かもしれません。

― 3RACHAの3人が羨ましいと思う点は?

SKY-HI:同じチームに同じモチベーションや意識で音楽に取り組む方々がいるというのは羨ましいといえば羨ましいですが、自分はソロアーティストではありながらBMSGの中に色んなタイプの音楽仲間がいますし、ただ羨ましい、というだけでもないです(笑)。

― またコラボするとしたらやってみたいことは?

SKY-HI:3RACHAの世界に飛び込むというのもやってみたいです。コレオグラフがある物でも素敵ですし、もっとラフな物でも素敵ですよね。自分も様々な方面で今後もたくさん頑張りますので、また一緒に物を作れる事を楽しみにしています。今回は本当に楽しかったです!


(modelpress編集部)

SKY-HI プロフィール

SKY-HI(提供写真)
RAPスキルのみならず、卓越したボーカル&ダンス&トラックメイキングスキルを武器にエンターテインメント性溢れるコンテンツをセルフプロデュースで創り上げる傍ら、マネジメント/レーベル「BMSG」でのCEO業、アーティストプロデュースを手掛ける等、八面六臂の活躍をする日本の音楽シーンの新たな可能性を示すアーティスト。

2005年AAAのメンバーとしてデビューし、同時期からソロ名義「SKY-HI」として都内クラブ等でマイクを握り活動を始めHIP HOPシーンでのプロップスを得る。

2013年にメジャーデビューし、これまでに5枚のオリジナルアルバムをリリースし、その高い作品性がHIP HOPシーンのみならずジャンルの垣根を超えて高い評価を得ている。

2020年には、マネジメント/レーベル「BMSG」を立ち上げ代表取締役CEOに就任。同年ボーイズグループオーディション「THE FIRST」を主催し、翌年には自身がプロデュースを手掛けるボーイズグループBE:FIRSTを輩出。

Stray Kids(ストレイキッズ)プロフィール

Stray Kids (提供写真)
2017年に韓国で放送されたサバイバル・リアリティ番組「Stray Kids」からデビューを果たしたJYP Entertainment所属のK-POPボーイズグループ。2018年にミニアルバム『I am NOT』でデビューを果たした彼らは、メンバ―自ら作詞・作曲・プロデュースを手掛けるなど、非凡な才能をもったグループとして注目を集め、2019年には「新人賞11冠」を達成した。

2020年3月には、待望の日本デビュー。同2020年の米TIME誌「The 10 Best Songs of 2020」に「Back Door」が、K-POPとして唯一ノミネートされ、日本でも「第35回日本ゴールドディスク大賞」にて「ベスト3・ニューアーティスト(アジア)」を受賞。

2021年、サバイバル番組「KINGDOM:LEGENDARY WAR」で優勝を果たし、同年6月に韓国にて発表した配信シングル『Mixtape : OH』はビルボードのワールドデジタルソングセールスチャートで1位を獲得、同年8月にリリースした2nd Full Album『NOEASY』はJYP Entertainment制作のアルバムで史上初のミリオンセラーを記録した。

Stray Kids”というグループ名の“Stray”には、古い伝統や形式、システムを打ち破り、そこから抜け出すという意味が込められており、リーダーのバンチャン自ら名付けた。メンバー構成もバンチャンが中心となり選出するなど、セルフプロデュース能力も大きな魅力となっている。

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