『冒険家オカベ』(後列左から)岡部大、粗品、秋山寛貴、菊田竜大、長田庄平、松尾駿、せいや(前列左から)丸山礼、生見愛瑠(C)フジテレビ

チョコプラ・霜降り・ハナコ「新しいカギ」中嶋優一プロデューサーに聞く3組の強み 「教場」パロディ制作秘話も

2021.04.23 12:00

チョコレートプラネット長田庄平松尾駿)、霜降り明星せいや粗品)、ハナコ菊田竜大秋山寛貴岡部大)がメーンキャストを務めるコント中心の総合お笑いバラエティー番組「新しいカギ」(フジテレビ系/金曜よる20時~21時 ※初回2時間スペシャル)が、4月23日よりスタート。モデルプレスでは同番組とのコラボレーション企画を始動し、第1弾は、中嶋優一プロデューサー(制作統括)へインタビューを実施。これまで様々なヒット番組を手掛けてきた中嶋プロデューサーに3組への期待や番組にかける想いを語ってもらった。

  

コント中心の総合お笑いバラエティー番組「新しいカギ」

同番組は今年1月3日の夜に特番が放送され、小学生から10~30代男女の若年層を中心に圧倒的な支持を獲得。「毎週見たい」「こういうコント番組を待っていました!レギュラー化してほしい」という視聴者の期待の声に後押しされ、ゴールデン・プライム帯でのレギュラー化が実現した。

番組名には「これからのお笑いやテレビのキーパーソンたち(カギを握る実力のあるお笑い芸人たち)」という意味が込められており、今、最も実力があり人気も兼ね備えたお笑い芸人たちが集結。“今”を取り入れた旬な設定ネタコント、強烈キャラコントなどから、音楽企画やゲーム企画、ロケ企画に加えて、「新しいカギ」というタイトル通り、全く新しいお笑いバラエティー企画まで、地上波テレビだからこそできる、幅広いジャンルで笑いをお届けする、コント中心の新しい総合お笑いバラエティー番組だ。

制作統括の中嶋プロデューサーは1996年入社。「めちゃ×2イケてるッ!」「笑っていいとも!」「ダウンタウンなう」を担当。現在の担当番組に「ワイドナショー」「人志松本の酒のツマミになる話」「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」「人志松本のすべらない話」「IPPONグランプリ」「HEY!HEY!NEO!」などがある。

「新しいカギ」特番で想像以上の反響

モデルプレス×「新しいカギ」コラボが始動/(後列左から時計回りに)菊田竜大、秋山寛貴、岡部大、粗品、せいや、松尾駿、長田庄平(C)モデルプレス
― まず改めて、特番決定時に3組をキャスティングした理由からお聞かせ下さい。

中嶋P:若い方々にもテレビを見てもらいたい、というところで去年の6月くらいから番組の計画はしていて、当時各局もお笑い第七世代を集めようとしている風潮もあったんですが、そうではなくて本当に実力のある人を一人ひとり集めて一緒に面白いものを作りたいということで3組に決まりました。

やっぱりチョコプラの長田さんや霜降りの粗品さんはボケもツッコミもできる二刀流だし、ハナコさんは演技力や好感度が高い。7人とも強みが違うんです。被ってないことは非常に重要で、番組の出演者に限らず、制作チームもそうですし、どんな集団でも個性が被ってないことで最強チームになると思っています。

― 特番の反響はいかがでしたか?

中嶋P:やっぱり想像以上の反響でした。インターネット上もそうですし、見て下さった僕の知り合いとか社内の人々とか含め、正直自分が「こうだったらいいな」という想像の倍や3倍ぐらいの手応えがありました。時間も23時25分から放送だったし、1月3日といえば次の日から仕事始めの人も沢山いるからそこまで期待はしていなかったんですが、予想以上に視聴者の声を頂きましたし、ネットの反響も放送中から期待を上回っていました。去年自分がした仕事としては「まつもtoなかい〜マッチングな夜〜」という松本人志さんと中居正広さんがゲストをマッチングさせるという番組もありがたいことに自分の期待を超えて反響を頂いたので、それも嬉しかったです。

― 「新しいカギ」は、レギュラー化を狙っていましたか?

中嶋P:もちろんレギュラーでやりたいなと思って計画していました。特番を始めるときも定期的な特番になれば良いなと思って始めるものと、レギュラーになれば嬉しいなと思って始めるものと2タイプあるんですけど、これは完全に後者です。レギュラー化を決めるのは僕じゃないですが、特番の反響が後押ししてくれたのかなとは思います。

「教場」のパロディ制作秘話

― 特番はオープニングが新春スペシャルドラマ「教場Ⅱ」(3日・4日の2夜連続でよる9時より放送)のパロディで、粗品さんが“カザマ教官”に、岡崎紗絵さんなど生徒役のキャストも出演していたので視聴者も「何か始まった?」と盛り上がっていました。

中嶋P:「教場Ⅱ」のすぐ終わりだからその設定でやりたいと思って、中江功監督に相談をしたら「全面的に協力するよ」とおっしゃってくれて「こうしたら面白いんじゃない?」というアドバイスも頂きました。

― 他に特番で反響が大きかったコントは?

中嶋P:松尾さんが演じた「ぶっ飛び!飛美男くん」。上に吊られていく装置はなかなかYouTubeやTikTokではできないことなんじゃないかなと思います。初回で撮影しているものの中にも大掛かりな装置を組んでいるものがあるんですけど、誰でもできることをやったってしょうがないので、インターネットのメディアでは難しいことを積極的にやっていきたいし、面白いなと思って下さる方が多かったと思います。

― 後半のゲームもフジテレビさんの王道のお笑い番組らしさを感じました。

中嶋P:確かに「めちゃ×2イケてるッ!」や「はねるのトびら」を見ていた世代の方からは「同じような番組が始まって嬉しい」という声を頂いてそれはそれでありがたいです。「似たような番組が始まったな」とは思われないようにしたいとは思っています。

お笑い番組増加で差別化するポイントは?大事なのは「気にしないこと」

『サカガミくんとオオタくん』(左から)丸山礼、菊田竜大、松尾駿、せいや、秋山寛貴(C)フジテレビ
― フジテレビさんでも他局さんでも、最近じわじわとコント番組やネタ番組が増えてきていると思うんですが、差別化するために心がけていることはありますか?

中嶋P:あまり気にしないということでしょうか。「これが面白い」と思ったことを僕らスタッフ、ディレクターも出演者の方々もそれを信じてやるだけで、「あそこがこれをやっているから違うことやろう」とか言い出すとブレちゃうので。もちろん(他番組も)見ますけど、そんなに気にしない。研究しまくって例えば「こういうのが流行って当たり前だからこういうことやろう」とかやりだすと、どこかなにかに似たような番組になっちゃうと思いますし、逆に「被らないようにしよう」と気にしすぎるとそれもまた面白くなくなっちゃうと思います。自分が面白いと思えない放送をしたくないし、世の中の流行とかに囚われず堂々と放送するというのが心掛けていることの1つです。

― 収録を進めていて、手応えはいかがですか?

中嶋P:コンビの垣根を超えてネタをやる機会は今までそこまでなかったと思うのでお互いへのリスペクトとか「こういう長所があるんだな」というのが分かってきていると思います。やっぱりコントはお互いのことがよく分かれば分かるほど面白くなるし、逆に分からないと合格点を超えて来ないので、日に日にお互いへの信頼感が増してより熟成してきているなという手応えは感じます。ご本人たちがもっと感じていると思いますが。

― ネタはどのように作っていっていますか?

中嶋P:ディレクター達が作家さんと日々地獄のような会議をしています。演者さんからも「こういうことやりませんか?」という提案をもらってそれを僕らがテレビ局らしく色々膨らませたりアレンジしたりするのも面白いですし、それができるメンバーだと思っているので。ハナコの秋山さんなんて半分作家さんみたいで、長田さんも粗品さんもなんですけど、そういう脳みそも必要だと思うので本当に実力がある方々です。コントに関しては僕らが思いつかないことを沢山思いつくと思うので大いに期待しています。

地上波テレビにしかできない強み

『ぶっとび!飛美男くん』(左から)松尾駿、粗品、鷲見玲奈、藤本万梨乃フジテレビアナウンサー(C)フジテレビ
― 最後に視聴者に「これだけは伝えたい!」ということをアピールお願いします。

中嶋P:地上波テレビにしかできないことをやりたいという思いの一点です。自分もやっているし批判しているわけじゃないんですけど、トーク番組はYouTubeでもネット配信でもできると思うんですけど、コントはお金も正直かかりますし、いずれできるようになるかもしれませんが多分まだまだ無理だし、皆の経験というか英知が結集されたのがこのスタッフなので「やっぱりテレビって面白いな」と思います。

― 3組ともYouTubeをやられていますが、自分たちのチャンネルの範囲内ではできないことができるのがテレビの強みですよね。

中嶋P:そうだと思います。実際に霜降りのお二人も「自分たちも面白いことを色々ネットでやってるつもりだけど、やっぱりテレビにしかできないことがあるからすごく楽しい」と初期の段階から言って下さっているので、それが全てかなと。セットがすごくてなんならドラマのセットよりお金かかっているかもしれない。美術さんも楽しそうにやってくれているのですごく嬉しくて、特殊メイクもすごいです。皆の熱量を集約するのが僕の仕事だと思っているので頑張りたいですね。

これは合っているか分からないんですけど、僕が生まれる前は邦画全盛で面白い映画を作る日本人が沢山いた…みたいな時期があって、僕が子どもの頃はハリウッド映画というか洋画が全盛だったんです。でもその後沢山の人が一生懸命邦画を作ってこの10年15年、邦画にものすごく元気がありますよね。なのでやっぱり「面白いものを作りたい」と本気で思っている人たちが集まれば絶対復活すると思うんです。だからテレビがもし他のネットも含めた競合のメディアの方に負けていたとするのであればそれは僕たちの努力が足りていないだけで、本気で頑張れば全然負けないと思うんです。多分この5年10年テレビに熱量が足りなかったんだろうなと思うのでもっと頑張ります。面白い実力のある人たちと一緒に頑張るのでぜひ見て欲しいです。

モデルプレス×新しいカギ、コラボ企画が始動

モデルプレスは今後も、キャストインタビュー、収録潜入取材など「新しいカギ」と様々なコラボレーション企画を実施していく予定。

第2弾は、コンビの枠を超えた対談(4月30日:長田×岡部、5月7日:粗品×秋山)を配信予定。(modelpress編集部)
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