連続テレビ小説「エール」で主演を務める窪田正孝/「エール」より(C)NHK

<窪田正孝「エール」インタビュー前編>理想の夫婦像明かす「同業者の夫婦だと…」 “朝ドラ”主演に意気込み

2020.03.25 08:00

3月30日スタートのNHKの連続テレビ小説「エール」(NHK総合、月~土曜8時ほか)に主演する俳優の窪田正孝(31)が、モデルプレスなどのインタビューに応じた。今回は“朝ドラ”主演の意気込み、理想の夫婦像などを語った<前編>をお届け。

  

窪田正孝“朝ドラ”主演で意気込み「家族たちを喜ばせてあげたい」

連続テレビ小説第102作となる今作は、福島で代々続く老舗呉服屋の長男で、昭和という激動の時代に人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田)とその妻・関内音(二階堂ふみ)の物語。

窪田が連続テレビ小説に出演するのは、2010年「ゲゲゲの女房」、2014年「花子とアン」に続き3度目。男性が主役となる作品は2014年度後期の「マッサン」以来となる。

作品のど真ん中で“朝ドラ”に携わることとなる今回、過去2回の現場との違いについては、この日集まった報道陣を見渡し「さすが“朝ドラ”。すごいですね」とその数に驚きの表情。主演という大役を担うことになるが、「主役だから(これまでと)違うとは思っていなくて、“朝ドラ”の顔は(ヒロインの二階堂)ふみちゃんだと思っています。彼女が1番輝ける瞬間というものをたくさん作れたらいいなと、スタッフさんと一緒に現場作りしています」と気負いはない様子を見せた。

とは言え、“NHK朝の顔”ともなれば周囲の反応は大きいはず。「親戚が喜んでくれました」と反響もあったようで、「プレッシャーではないですけど、ワクワクする心になりましたし、自分の家族たちを喜ばせてあげたいという気持ちにもなりました。それができなければ、たくさんの視聴者の方を喜ばせることはできないだろうなと思いました」と意気込む。全身全霊を注いでいるのだろう。「ほかの仕事は(並行して)できません!(笑)」と宣言するなど、今は“朝ドラ”一色だ。

窪田正孝、理想の夫婦像明かす「同業者の夫婦だと…」

窪田正孝/「エール」より(C)NHK
妻となる音との出会いは手紙から。昭和という時代背景だからこそ描かれる文通という恋のはじまりを「とてもいいと思います」といい、「中学生くらいの頃に文通をしていたことがあるんですけど、思い出しますね」と少し照れくさそうに話す。

撮影で使用されているラブレターは「今どきのハートがついていたり、封筒の縁が赤くなっていたり、とてもオシャレ」だそうで、「実際にもそうだったみたいです。文章だと厳格な言葉になっているんですけど、紐解いてみると(裕一と音が)結構イチャイチャしているんです(笑)。出会うべくして出会ったんでしょうね」とコメント。

そんな2人について、“理想の夫婦”だと感じる部分は「同じ音楽というジャンルですけど、声楽家(音)と作曲家(裕一)として、お互いにないものを補い合っているというのは理想だと思います。裕一が作曲しているときに音が夜食を持ってきてくれるシーンでは『ここ、ちょっと歌ってくれない?』と歌ってもらうんです。そのことによってヒントを得て作曲が進む…という流れなんですけど、その関係性はすごく理想です。同業者の夫婦だと話せることもあるし、理解できることもあるし、そこは強みだと思ってやっています」と明かした。

窪田正孝、大河での経験回顧 1年後の自分は…

窪田正孝/「エール」より(C)NHK
撮影は昨年9月より始まり、6ヶ月が過ぎた。

「1年間ものはなかなか経験できないこと」と環境に感謝した窪田は、「体力勝負なところもあるし、体調を崩してはいけない」としつつ「1人の役を掘り下げて生きるというのは、“朝ドラ”をやる1番のいいところかなと思います。“朝ドラ”を経験された方にお話を聞くと、“朝ドラ”後はどの現場も楽になると。その気持ちはすごく分かる。1人の人生を描けるというのは、何とも言えない感覚になります」と特別な時間を噛み締めた。

そして、大河ドラマ「平清盛」(2012年放送)での経験を振り返り、「長いスパンで(1人の)人生を送らせてもらって、役を作ろうとか考えなくなったんです。自然とカメラの前に立つとスーッと役に入っていく感覚は、(1クールドラマの)3ヶ月だとなかなか得られないんですけど、時間というものを犠牲すればそれだけのものが帰ってくる。1年後、達成感に満ちあふれているんではないかなと思っています」と1年後の自分に胸を弾ませていた。(modelpress編集部)

「エール」あらすじ

第1週「初めてのエール」 

大正時代。福島の老舗呉服屋の長男・古山裕一(石田星空)は不器用で内気な少年で、いじめられがち。しかし担任の藤堂先生(森山直太朗)の勧めで作曲を始めると、秘めた才能を発揮する。

一方、父の三郎(唐沢寿明)と母のまさ(菊池桃子)は店の経営に行き詰まっていた。そこに裕一の伯父・権藤茂兵衛(風間杜夫)からある申し出があり…。ある日、音楽家を夢見る裕一は、ガキ大将の村野鉄男(込江大牙)の秘密を知ってしまい!?

窪田正孝(くぼた・まさたか)プロフィール

1988年8月6日生まれ。神奈川県出身。2012年6月「平清盛」に平重盛役でNHK大河ドラマに初出演し、2014年NHK連続テレビ小説「花子とアン」、ほかドラマ「Nのために」(TBS系)、「デスノート」(日本テレビ系)、「アンナチュラル」(TBS系)、「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」(フジテレビ系)、映画『東京喰種』シリーズ、『銀魂2 掟は破るためにこそある』など話題作への主演が続き、様々な役をこなす演技力が各界から高く評価され、世代を問わず注目を集める実力派俳優。2020年は、映画『初恋』、『ファンシー』が公開された。
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