インタビューに応じたテミン(SHINee) (C)モデルプレス

<SHINeeテミン インタビュー>ソロ活動で築いたファンとの絆、信頼感「気持ちをはっきり言ってくれるところが好き」

2019.07.31 18:00

ボーイズグループ・SHINee(シャイニー)のテミン(26)が、ソロとしては初の全国アリーナツアー「TAEMIN ARENA TOUR 2019 ~X™~」を開催中だ。先月25日・26日に行われた東京公演は、2年前に初のソロ単独ステージを行った日本武道館とあって、MCでは「皆さんに成長した姿を見せたかった」と特別な思いを語っていた。そんな武道館公演の数日後に行ったインタビュー。周囲を和ませる穏やかな笑顔は変わらずだが、今ツアーにかける思いや舞台上での心境を聞く中で、確かな「成長」や「変化」を感じることができる。

  

2年前のTシャツを着た理由「メンバーが応援しに来てくれたことを思い出して」

テミン(6月25日、日本武道館)/撮影:田中聖太郎
― 武道館公演お疲れ様でした。初日のリハーサルではすごく笑顔が多くリラックスされているように見えましたが(※モデルプレスは潜入取材を実施)、本番で「リハーサルから緊張していました」とお話されていて驚きました。

テミン:実はリハの時から緊張していたんですけど、できればその影響が出ないように笑顔でいることを意識していました。それでむしろリハの時は楽しさも感じていたほどだったんですけど、結局、本番が始まったら緊張してしまって…表情の管理ができていなかったように思います。

― 2年ぶりの武道館ということで、やはり特別なステージでしたよね。

テミン:はい。成長した姿を見せたかったです。武道館は僕が初めてソロステージをやった場所なので、そんな意味のある場所だからこそ、しっかりやりたいと思いました。それで「間違えないように」「ちゃんとしないと」という気持ちが大きくなって、緊張してしまったのかな。

― ステージの前に緊張をほぐす方法はあるんですか?

テミン:皆さんの前に出ないと緊張感は解けないです。緊張したままで実際にやってみて、皆さんの反応とか周りを見ながら、汗が少し出ると緊張がほぐれますね。

2年前のグッズTシャツを着て会場入りするテミン(撮影:田中聖太郎)
― リハーサルの時、2年前の武道館公演のグッズTシャツを着ていましたね。

テミン:ちょうど日本のマンションでTシャツを見つけて。「武道館だからこれを着ていこう」と思いました(笑)。それと、メンバーたちがあのTシャツを着て僕を応援しに来てくれたことも思い出して。それで「僕も新しい気持ちでこれを着よう」と思ったんです。

― 今回のツアーの全体的なコンセプトについてはどのように決定しましたか?

テミン:前回のホールツアーはミュージカルっぽい世界観が表れた構成だったので、今回はそういった全体的なイメージよりも、曲ごとの魅力をちゃんと見せることに集中しました。そして会場のスケールが大きくなったので、自分のパフォーマンスもそれに合わせて大きくして。踊りもバラードも大きめのアクションを意識しています。遠くまで伝わるように。

― 身体もひと回り大きくなったように感じました。

テミン:そうですね。今回のためというわけではなく、いつからか「できる時に鍛えておかないと」という感じで時間があればやるようになりました。でもすぐに小さくなってしまうので困りますね(笑)。

― 1曲目「TIGER」での幕開けは強烈でした。衣装もゴージャスで、王のような貫禄が感じられて。

テミン:そうでしたか(笑)。会場が大きくなって客席との距離もあるので、僕をちゃんと見せるためには衣装がとても大切です。目立つ衣装が絶対に必要だったので、あのような派手な感じにしてみました。遠くからもよく見えますよね?

― はい、ガウンを脱ぐのもかっこよかったです!

テミン:(ガウンは)結構重いんですよ!本当に!(笑)

― 「TIGER」といえば前回のツアーでは本編のラスト1曲だったじゃないですか。

テミン:「TIGER」を1曲目にしたのは(仲宗根)梨乃さん(※演出を担当)のアイデアなんですけど、実際にやってみると「これも結構いいな」と。ちゃんと魅せたいから、力があるうちにやりたい。前は死ぬほど疲れてきた頃に「TIGER」をやらないといけなくて…(笑)。

一同:(笑)

― 激しいダンス曲が多いテミンさんですが、その中でも「TIGER」はかなりハードな曲だと?

テミン:はい、かなり大変な曲です。もしかしたら一番大変な曲かもしれません(笑)。

― 全力を注いだオープニング、しっかり伝わってきました。

テミン:よかったです。でも今回の「TIGER」は結構アレンジをしていて、オリジナルよりはダンスが少ないですね。その分、力の調節ができています。

テミン(6月25日、日本武道館)/撮影:田中聖太郎
― ステージから見た景色は、2年前とは違いましたか?

テミン:違います。2年前はセンターステージだけでしたけど、今回はメインステージもあるので周りがよく見えて、少し余裕が生まれたと思います。

― フロートに乗っての歌唱は広い会場の醍醐味と言えますね。テンションが上がったのでは?

テミン:武道館は特に、フロートに乗るとお客さんとかなり近づくことができて。皆さんの表情が全部見えるくらい近い距離だったので、僕も嬉しかったです。

“新しい終わり方”に手応え「あそこまで反応があるとは」

テミン(6月25日、日本武道館)/撮影:田中聖太郎
― テミンさんご自身がセットリストに工夫を加えた部分はありましたか?

テミン:初日公演前の最終リハーサルをしてから変更をした部分もあります。例えば「Shadow」という韓国の曲は「Into The Rhythm」の後と決めていたんですけど、(最終リハーサル後に)映像を観たら順番が逆のほうが絶対にいいなと思ったのでそこを変更したり。オープニングの登場の仕方も変えたり、そういう小さな部分に僕の意見が反映されています。

― ツアー中も細かくモニタリングされるんですね。

テミン:はい。何よりもお客さんの反応を大事にしています。予想と違うところで反応があったり、逆に反応がない時もある。それに合わせてライブを作っていきたいなと思っています。

― 今回のツアーに関して、予想できなかった反応はありましたか?

テミン:最後の「Danger」でジャンプして(舞台下に)消える演出があるじゃないですか?そこが思ったよりも反応がよくて(笑)。新しい終わり方を考えてやってみたんですけど、あそこまで反応があるとは全然思わなかったです。

― 確かに大きな歓声が上がっていました。あれはテミンさんのアイデアだったんですか?

テミン:はい。梨乃さんが「どうやって終わらせたい?」と聞いてくださって。最後の歌詞が「さよなら さよなら…」だし、曲のコンセプトも「怪盗」なので、ジャンプしていなくなったら雰囲気が合うんじゃないかな?と思って。結構よかったです(笑)。

― ご満悦ですね(笑)。テミンさんのステージは終わり方が毎回とても美しく印象的です。

テミン:(舞台を降りた後も)皆さんの声はイヤモニで聞こえていますよ!

― 今回、バラードパートをかなり後半に持ってきているのも印象的でした。

テミン:体力的には結構大変ですね。着替えて呼吸も安定しているけれど、激しく踊った後だと喉がバラードを歌うにはあまりいい状態じゃなかったりします。これは言い訳に聞こえるかもしれないけれど、僕は完璧に歌うことよりも、自分が伝えたい歌詞に感情を込めて歌うことに集中しています。元々バラードが得意ではなかった僕が、歌を届ける時に強く意識していることです。

たとえ失敗しても新しい自分を見せたい…「ファンの皆さんへの信頼感があるからこそ」

テミン(6月25日、日本武道館)/撮影:田中聖太郎
― 2年前と比べて成長を感じたり、自信がついたと思う瞬間はありましたか?

テミン:前は「失敗したら絶対ダメだ」と思っていたんですが、失敗したとしても新しい姿や、いつもと違う姿を見せることがライブの醍醐味だなと感じた瞬間がありました。緊張してもしなくてもいい、毎回違った自分を見せたい。その時のコンディションに合った自分を見せたいなって。だから、たとえ緊張したとしてもあまり気にせずやっています。これはファンの皆さんと僕の間に信頼感があるからこそ可能なことなんじゃないかなと、今は思います。

― そういえば、「最後の1曲です」とテミンさんが言うと、客席から「ヤダー!」と全力の叫び声が飛びますよね。それでテミンさんは「怒らないで~!」と(笑)。

テミン:優しいファンの皆さんだったのに、どうしちゃったんだろう…(笑)。

一同:(笑)

― さっきのバラードのお話にもつながりますが、テミンさんのコンサートって、感情が思い切り揺さぶられるんだと思うんです。

テミン:それと、前回のホールツアーがきっかけで、皆さんともっと仲良くなった気がします。近い距離でお会いして、僕が本当に伝えたい気持ちや表情を見てもらったことで、さらに仲良くなれたんじゃないかなって。

6月25日、日本武道館/撮影:渡邊玲奈(田中聖太郎写真事務所)
― ファンの皆さんのどんなところが好きですか?

テミン:さっきお話したように、気持ちをはっきり言ってくれるところ。「好きだ」とか「嫌だ」とか、そういう言葉が好きです、本当に。日本の方は恥ずかしがってあまり自分の気持ちを表に出さないことも多いと思うんですけど、はっきり言ってくれた言葉は本当に大切な気持ちとして伝わります。

― ツアーはまだ続きますが、ここからさらに進化させていきたい部分はありますか?

テミン:これは今回のツアーをやりながら感じたことなんですが、もしまた新しい公演をやるとしたら、自分が歩んできたテミンという人生をもっと見せたいなと思いました。ファンの皆さんもスタッフさんもみんな共感できる、そんな思い出を込めたコンセプトになればいいなって。“今のテミン”だけじゃなくて、“どうやって今のテミンになったか”っていうことです。それをどう表現するか、具体的なアイデアはまだ思いついていないですが。

テミン(C)モデルプレス
― 残りの公演で楽しみにしていることはありますか?

テミン:リハーサルの前にダンサーの皆さんと一緒に準備運動をする時とか、おいしい食べ物を食べる時とか…楽屋で準備している時はいつも楽しいので、きっとこれからも楽しいと思います(笑)。

― リラックスできる時間なんですね。

テミン:ダンサーの皆さんを含め、周りのスタッフの皆さんとは長い間一緒に過ごしてきたので、くだらない話をするだけでも楽しいです。

― 今回は10人のダンサーさんと共にツアーを巡っています。

テミン:新しいメンバーもいるんですけど、皆さん優しくて、本当に気が合うんです。

― リハーサルの準備運動の時、テミンさんがわざと変な顔をしてダンサーの皆さんを笑わせていましたよね。

テミン:そうですね(笑)。ダンサーさんやスタッフの方々は、僕のために一生懸命頑張ってくださっている皆さんじゃないですか。だから、ステージ以外のところではなるべく楽に過ごしてもらいたい…そういう“心”を伝えたかったんです。

― チームの中心としての雰囲気作りですね。意識の変化があったのでしょうか。

テミン:SHINeeとしてはいつもお兄さんたちについて行っていましたけど、今はもう僕が前に出ていくタイミングというか。年齢は重要なことではないけれど、僕よりも歳下のダンサーさんもいます。とにかく自分を信じてくれるスタッフさんたちのために、やるべきことをやりたいと思います。

テミン(C)モデルプレス
――モデルプレスでは後日、新作の3rdミニアルバム『FAMOUS』(8月28発売)への思いと最新のプライベートQ&Aをインタビュー後編としてお届けする。(modelpress編集部)

「TAEMIN ARENA TOUR 2019 ~X™~」今後の公演日程

8月6日(火)福岡・マリンメッセ福岡 開場17:30/開演18:30
8月7日(水)福岡・マリンメッセ福岡 開場17:30/開演18:30
8月10日(土)東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ 開場17:00/開演18:00
8月11日(日)東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ 開場15:00/開演16:00
8月12日(月・祝)東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ 開場15:00/開演16:00

TAEMIN 3rd mini Album『FAMOUS』(8月28日発売)

TAEMIN 3rd mini Album『FAMOUS』(2019年8月28日発売)初回盤B
新たにレコーディングした新曲、全6曲収録。撮り下ろしスペシャル・フォトブック60P(予定)付きの初回生産限定盤A<Photo Edition>、メイキングなどの映像を収録した初回生産限定盤B<Movie Edition>、通常盤の3形態で構成。
TAEMIN「FAMOUS」:https://umj.lnk.to/TMFAMOUS

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