銀魂(C)空知英秋/集英社 (C)2017「銀魂」製作委員会

堂本剛が小栗旬と挑んだ“見せ場”で福田雄一監督はまさかの熟睡…撮影裏話を明かす<モデルプレス銀魂インタビュー>

2017.07.13 00:00

「勇者ヨシヒコ」シリーズ(テレビ東京系)などを手掛け、今最も勢いのある福田雄一監督。福田監督は人気漫画を実写化した映画「銀魂」(小栗旬主演)の公開をいよいよ翌14日に控える。モデルプレスでは、福田監督とは10年以上の付き合いがあり、小栗演じる銀時らに立ちはだかる最強の敵・鬼兵隊頭領の高杉晋助役を務めたKinKi Kidsの堂本剛にフォーカスし、福田監督にインタビュー。今回は、福田監督が明かした、堂本が小栗と挑んだ最高の見せ場“銀時VS高杉”の撮影現場裏話をお届けする。

  




福田雄一監督 (C)モデルプレス

福田監督、熟睡で“寝耳に水”

―堂本さんの撮影現場での様子はいかがでしたか?

福田:福田組で“笑いをやらない”ということが、多分途中で面白くなってたと思いますよ。あくまでネタとして、ちょっと愚痴みたいなことは言ってましたけどね。「なんやねん」(堂本)つって(笑)。

1回、(銀時VS高杉の)アクションを撮影してるとき…まあ僕、その期間寝てたんですよね…。

― え?!なんでですか(笑)

福田:暇なんですよアクション…。決定権がないから俺に。

― 暇(笑) アクションシーンは他に監督がいらっしゃるんですよね。

福田:そう。だから、わー!(拍手)ってやるしかない。カッコイイ!カッコイイ!って。

― (笑)

福田:高杉と銀時の最後のシーンを撮っている時、俺が若干気が緩んでたんでしょうね。寝てて…。終わったことも知らなくて水かけられたんですよ、体にばしゃばしゃって。寝てる時だからびっくりして。寝耳に水っつうぐらいですから。

―ことわざを体現 (笑)

福田:うわ!って目覚めたら、剛と小栗くんが立っていて「寝とったやろ」(堂本)って言うから、“寝てました”って言えないし、とりあえず「…かっこよかったぞ!」って。

― (笑)

福田:そしたら剛に「いや、見てへん見てへん。絶対見てへんやろ。どんな殺陣やってたか今説明してみ?」とつめられて「いやそれは…もうかっこいい殺陣…」って話したら「全然見てへん。全く見てへんな」(堂本)「いや大丈夫。かっこよかった、かっこよかったよ」(福田監督)って言って。

…絶対見てたって言いはりました。

―逆にちゃんと見てたシーンで印象的だった撮影シーンってどこだったんですか?

福田:ちゃんと見てたよ全部!(笑)

― (笑)

福田:当たり前だろ!ずっと寝てたみたいじゃん!やめなさいよ(笑)見てますよ!(笑)

福田監督の夢を叶える秘訣が高杉のキャスティングにも活かされた?

― では、最後の質問ですが、福田監督が思う夢を叶える秘訣を教えてもらいたいんです。

福田:とにかく子供の頃からしつこい子だったんですよ。親が呆れ返るほどしつこい子で。何かほしいなって思ったら毎日親に言うんです。欲しい欲しいって毎日言うんですよ。デパートとかでも…。

― 「買って買ってー!」のやつですね。

福田:そう、「買って買ってー」の挙句にその場に横になって、買うまで動かないっていう子供だったんですよね。それがいい意味で変わらないんです。この尋常ならざるしつこさが僕は“夢を叶える”じゃないですけど、コツだと。かっこいい言葉で言ったら、“諦めない”とか。

一緒にやりたい役者さんがいたら、そこら中で言います。誰に会っても言います。「斉木楠雄のΨ難」で言うと山崎賢人くん(同作の主演)とやりたいって言うのをどこに行っても言ってた時期があって。願いが叶うまではどんな手を使ってでも言い続ける癖は子供の頃から抜けないんですよ。

― 今回の高杉のキャスティングも諦めなかったものの、ちょっとパターンが違いますね(笑)

福田:そう、だから今ちょっと大人になった。若干計算できるようになった。ちっちゃい頃は猪突猛進じゃないですか。

手に入れるまでどうやったらいいのかっていうことを常に考えてるんですよね。面倒くさい人ですよ。

― でも監督のねばりによって沢山の人が作品を楽しむことができているんだと思います。

福田:これはいいなという言葉があるんですよ。「才能は夢を諦めない力のこと」。鴻上尚史さんの第三舞台の台詞です。

―まさに監督の生き様ですね。貴重なお話の数々をありがとうございました。(完)

インタビュー後記

同作の試写を見た後、何とか高杉の魅力を伝えたい…と考えた末、客観的に堂本さんについて熱く語ってもらうべく福田監督にインタビューを行った。

あっという間に時間が過ぎ、実は用意していった質問の半分も聞くことができなかったが、それほど一つ一つの質問に丁寧に答えていただき、堂本さんにかけた気持ちを受け取ることができた。

福田監督の堂本さんに関するインタビューはこれで終わりだが、堂本さん演じる高杉は14日の明日からいよいよスクリーンで“生きていく”ことになる。

堂本さんの役者としての才能や努力と、堂本さんを側で長年見守ってきた監督の並々ならぬ思いと演出が相まって、本作では高杉の登場ごとに息を呑むような緊張感が生まれるほどはまり役となっている。

イメージとは違うと言われている高杉をいかに演じきっているか、異彩を放つ新たな堂本剛の姿を劇場で目撃することになる。(modelpress編集部)

映画『銀魂』(2017年7月14日公開)

脚本/監督:福田雄一

出演:小栗旬 菅田将暉 橋本環奈 柳楽優弥 新井浩文 吉沢亮 早見あかり ムロツヨシ 長澤まさみ 岡田将生 佐藤二朗 菜々緒 安田顕 中村勘九郎 堂本剛

原作:「銀魂」空知英秋(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)

【ストーリー】

銀魂撮影風景(左)福田雄一監督、小栗旬(C)空知英秋/集英社 (C)2017「銀魂」製作委員会
銀髪天然パーマのぐうたら侍、でも仲間を護るためにはキリッと光る“万事屋銀ちゃん”こと坂田銀時とその周りで起こる大騒動。そして、不可解に絡み合う謎の事件…。

幕末の江戸、鎖国を解放したのは黒船――ではなく、エイリアンと宇宙船だった!今や地球人と宇宙からやってきた天人(あまんと)が共に暮らす、将軍おひざ元の江戸・かぶき町。

ここで、なんでも屋「万事屋(よろずや)」を営む銀時は、従業員の新八や居候の怪力美少女・神楽といつものようにダラダラした午後を過ごしていた。だが、ぼんやり見ていたTV番組のニュースで、カブトムシ狩りで一攫千金できると知り…、てんやわんやの大騒動で幕が開く!

ある日、万事屋に仕事依頼が舞い込む。江戸で暗躍する攘夷志士の桂が謎の辻斬りの凶刃に倒れ行方不明になったというのだ。その影にうごめくのは、「人斬り似蔵」の異名を持つ浪人・岡田似蔵。そしてかつて銀時と共に攘夷志士として救国のため戦った高杉晋助。

捕らわれた仲間を救出するため、この世界を護るため――満身創痍の銀時はひとり、走り出す。江戸の空に浮かぶ戦艦で、一世一代の大バトルが始まろうとしていた――!

福田雄一プロフィール

1968年7月12日生まれ、栃木県出身。1990年に旗揚げした劇団「ブラボーカンパニー」座長。放送作家としても活躍し、「笑っていいとも!」「SMAP×SMAP」「いきなり!黄金伝説」「堂本剛の正直しんどい」「ピカルの定理」など数々の有名バラエティ番組を手がけてきた。

バラエティなどで培ってきた独自の笑いのセンスでその後映画やドラマも手がける。テレビドラマの代表作に「33分探偵」(フジテレビ・2008年)、「勇者ヨシヒコ」シリーズ(テレビ東京)、「ニーチェ先生」(読売テレビ・2016年)、「スーパーサラリーマン左江内氏」(日本テレビ・2017年)など。

映画では鈴木亮平主演「HK 変態仮面」シリーズ(2013、2016年)、2017年には「銀魂」のほか、「斉木楠雄のΨ難」の公開を控える、今最も勢いのある監督。
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