<mzsrz(ミズシラズ)インタビュー>変幻自在な“声”で同世代の不安や焦燥を代弁 高い歌唱力でも注目を集める5人組の正体とは?
2022.03.16 19:30
2021年にデビューし、高い歌唱力と変幻自在な“声”を持つmzsrz(ミズシラズ)。10代のリアルな心情を繊細に歌い上げ、同世代を中心に支持を集めている。1stアルバム『現在地未明』リリースに合わせ、彼女たちの魅力を徹底解剖。
目次
mzsrzとは
mzsrzは大原きらり、作山 由衣(さくやま・ゆい)、実果(みのか)、ゆゆん、よせいの5人組ヴォーカルユニット。エイベックスとテレビ東京がタッグを組み開催したオーディション番組『ヨルヤン』。そこで見事デビューを勝ち取った5人で結成された。当時はまさに“見ず知らず”のメンバー同士だった。音楽プロデューサーはボカロPとして人気を集めるミュージシャンのDECO*27。グループ名のmzsrzには「見ず知らずだった私たちから、まだ見ず知らずのアナタへ」という意味が込められている。
デビュー曲『夜明け』は、等身大の孤独や悩み、微かな希望を込めたmzsrzを体現したような1曲。そして3月16日には『夜明け』も収録されている1stアルバム『現在地未明』がリリースされた。
mzsrzメンバーの意外な素顔
― 1stアルバム『現在地未明』のリリースおめでとうございます!今回はメンバー皆さんのことも改めて教えていただければと思います。まずは自己紹介と、他のメンバーから見た“声”の魅力を教えてください。よせい:mzsrzの最年長、よせいです。中国語も話せるバイリンガルです!
― ありがとうございます。他のメンバーからみた、よせいさんの“声”の魅力は?
大原:よせいの声は天然水みたいで、すごく透明感があるんです。水が流れているような綺麗さを感じる歌声です。
ゆゆん:透明感もあるけど、心の通った力強さもあるのが魅力だと思います。
― では続いて。
大原:はい。アニメと漫画が好きな大原きらりです!
作山:きらりの声はすごく迫力感があるんです。
よせい:歌声の伸びがすごいので、聴いていて気持ちがいいしスカッとするんです。メンバーの中では一番高音が出せるのがきらりだと思います。今回のアルバムのリード曲になっている『フェーダー』の最後のパートも、すっごい高音なんですけど、そこはきらりが担当しています。
実果:聴いていて「いけ!やっちゃえ!」って思える迫力があります。
ゆゆん:強弱もはっきりしているから、聴き取りやすいし心地いいのも魅力です。
― ありがとうございます。では続いて。
作山:mzsrz最年少15歳の作山由衣です。お笑いを観ることが好きです。
全員:可愛い(笑)!
― (笑)。作山さんの“声”の魅力は?
よせい:歌声がぶれないし、すごい安定性があるんです。
実果:それに歌声から真っすぐさが伝わってくるよね。
よせい:ピュアな歌声をしてるよね。それに最年少ですけど、メンバーの中では一番しっかりしています。私が結構ふざけちゃうので、よく最年長と最年少が逆転したりしています。
全員:(笑)。
作山:でも「大人っぽい」と言ってもらえるとすごく嬉しいです!
― ありがとうございます。では続いて。
実果:mzsrzの双子の片割れを担当してます実果です。好きな色は水色です!
― 実果さんの“声”の魅力は?
大原:実果の声は儚さがあるんです。守ってあげたくなるような。
ゆゆん:わかる!
よせい:あとミステリアスで神秘的な感じもするんです。それにライブになるとスイッチが入って、また違った歌声になるのも魅力だと思います。
― それでは最後、ゆゆんさんお願いします。
ゆゆん:はい。実果の双子の片割れを担当してますゆゆんです。
― ではゆゆんさんの“声”の魅力は?
よせい:ゆゆんはカメレオンみたいな歌声で、曲によって変幻自在に変えられるんです。それはすごい魅力ですね。
作山:中性的でボーイッシュな声も魅力だと思います。
― ゆゆんさん自身も意識的に声を変えるように?
ゆゆん:はい。フレーズに合わせて声の表情を変えてみたり、意識的にしてる部分はあります。
― ありがとうございました。個性的な“声”が集まったmzsrzですが、改めて他のグループには無いmzsrzの強みはどういったところだと思いますか?
ゆゆん:もちろん“声”はmzsrzの一番の強みではあると思いますが、メンバーみんなが同じというか、平等なところも強みかなって個人的に感じています。mzsrzはリーダーとかセンターという位置はなくて、5人の声が主役のグループなんです。
実果:対等だから音楽に対してフラットな目線で話し合えますね。
よせい:あとmzsrzは「micro music(ミクロ・ミュージック)」というものをコンセプトにしているんです。一人ひとりが暮らす何の変哲もない日常や、ささいな感情の揺れ動きみたいなことを綴った歌や音楽を「micro music」として私たちの音楽のひとつのテーマ掲げているんですが、それも強みなのかなと思います。
― 確かに個人的で内省的な楽曲の印象があります。
よせい:そうですね。歌っている私達自身の心にも刺さる曲も多くて、「この時はこの曲を聴きたいな」と寄り添ってくれます。
ゆゆん:「曲を聴いて泣いた」というファンの方もいてすごく嬉しいです。みなさんのひとりひとりの解釈で聴いてくれらと思います。
― 直接的な歌詞が少ないので様々な解釈ができそうですね。
よせい:そうですね。あとは元気なところも強みです!
全員:(笑)。
― 確かにクールなイメージでしたが、良い意味で等身大というか。
よせい:私だけ20代なんですけど、他のメンバーはみんな10代ですっごい元気です!私は喋るのが好きなんで、よく息が上がってますが。
全員:(笑)。
― MVとのギャップも魅力ですね。
大原:インスタライブをよくするんですが、普段と違ったメンバーの姿を見せることができてファンの方にも喜んでもらっています。
1stアルバムに込めた“不安”と“焦燥”
― 1stアルバム『現在地未明』についてもお聞きできればと思います。本作にはどのようなアルバムになっていますか?作山:『現在地未明』という言葉の通り、“現在地”は今自分がいる場所を表していて、“未明”という言葉は予測不可能な未来を表しています。そういった不安や焦燥感を込めた楽曲が収録されているアルバムになっています。同世代の方が感じている漠然とした想いを、等身大の姿で届けられたらと思っています。ぜひ同じ世代の方に聴いてほしいです。
よせい:10曲収録されているんですが、心に訴えかけるような楽曲もあります。攻撃的というか、訴えかけるような。
よせい:10曲収録されているんですが、心に訴えかけるような楽曲ばかりです。攻撃的というか、訴えかけるような曲もありますし。
ゆゆん:そうだね。世間への反抗じゃないけど。
よせい:“悪知らず(わるしらず)”だね。
全員:悪知らず(笑)。
よせい:色んな部分が垣間見える楽曲が多くて、多様なテイストのアルバムになっています。楽しんで聴いてもらえたら嬉しいです!
― アルバムの表題曲となっている『フェーダー』はどのような想いが込められた楽曲になっていますか?
ゆゆん:私は初めてデモ音源を聴いた時に歌い出しから涙が止まらなくて…。私たち自身、自分のことを歌ってくれていると感じる楽曲で、同世代の10代の方なら刺さる方も多いんじゃないかなと思います。
― ゆゆんさんが特に刺さった部分は?
ゆゆん:歌いだしの「待ちに待った未来は ちゃんとあっていますか」という歌詞です。私自身、今自分が立っている場所はあっているのか不安になることもあって、最初っからグッときて泣いちゃいました(笑)。
よせい:アルバムのタイトル通り『現在地未明』というメッセージにも通じる想いが込められている楽曲です。
大原:私も「待ちに待った未来は ちゃんとあっていますか」がすごく好きです。子供の頃に描いていた大人の理想像と、今の自分が違うことってあると思うんです。そういったギャップを感じている方って多いんじゃないかな。
※※「フェーダー」MVエンベット位置※※
― メンバーの皆さん自身も刺さる楽曲になっているんですね。他のメンバーの方はいかがですか?
作山:私は「綺麗なまま濁っていくんだ」という歌詞がすごく印象的でした。“綺麗なまま濁る”と聞くと、液体や水のイメージがあるんですけど、個体として考えると、自分の土台となっているピュアな部分に、「現実」という「重り」を乗せられたような切なさや寂しさを感じました。「綺麗なまま濁るってどういうことだろう」と感じるかもしれないですが、ぜひ曲を聴いて感じてもらえたら嬉しいです。
実果:私は「ねえうるさいよ 正しくもないこと」という歌詞です。今の未来であっている様な気がしていたのに「ねえうるさいよ正しくもないこと」と、急に冷たいというか刺すような歌詞が出てきて、自分で言えないことを代弁してくれているように感じました。
よせい:私も最初の歌詞がすごく好きです。あとこの曲ではサビをペアでユニゾンして歌っていて、声が重なる部分もあれば一人がそっと寄り添うように歌いあげています。掛け合いながら歌うのは初めてなので、ぜひ注目して聴いてもらえればと思います。
― 掛け合いもあったとのことですが、レコーディングは順調にいきましたか?
よせい:収録は別々でしたが順調でした!レコーディングは一番早かったよね?
実果:『現在地未明』に収録されている曲だと一番早かったですね。
ゆゆん:逆に「エコー」は一番レコーディングに時間がかかったんじゃない?
全員:確かに!
よせい:「エコー」はシンプルにハモリやバックコーラスを歌うパートの量が多くて時間がかかりました。
― そういった苦労も知った上で聴くと印象が変わりそうですね。
よせい:バックコーラスもじっくり聴いてください!
全員:(笑)。
デビューを勝ち取ったmzsrzの夢を叶える秘訣
― 「ヨルヤン」でデビューを勝ち取ったmzsrzのみなさん。最後にそれぞれの「夢を叶える秘訣」を教えてください。よせい:私は自分を愛すことがすごく大事だなと思っています。同世代で将来の夢が見つからなかったり、就活で悩んでいる方は多いと思うんです。自分を愛せば愛すほどやりたことも見つかると思うので、それまでは「何も見つからなくても見つかるまで自分の人生を全力で楽しめばいい」と思います。私も完璧に自分を愛せてはいませんが、自分を好きになれたきっかけが歌でした。歌を褒めてもらい自分の価値を見出すことができました。
大原:私は失敗を恐れずに挑戦することです。「ヨルヤン」の前も色んなオーディションを受けてきて、その度に色んな失敗を経験してきました。その失敗で正直すごいへこむんですけど、へこんだほうが逆に次へ向かっていけるんです。失敗しないとわからないことってあると思うので、失敗を恐れて行動しないより失敗を糧にすることが大事かなって思います。
作山:私は自分の可能性を信じて努力し続けることを目標にして頑張るようにしています。毎日の積み重ねが一番大切だと思うので、常に意識するようにしています。
実果:私は幼稚園の頃に「歌手になりたい」という夢を持っていたんですが、いつの間にか忘れていました。その夢を「ヨルヤン」と出会ってまた思い出しました。私は夢を忘れずに持ち続けることが、夢を叶えるには一番大切だと感じます。
ゆゆん:自分自身を認めてあげることを大切にしています。私自身ネガティブ思考で、高校も中退しました。「自分には未来がない」と当時は思っていて、中退してからは家にずっと引きこもっていました。それでも、今私はこの場所に立つことができていて、「これまで生きてきた道も間違いじゃない」と認めることができました。きっと私と同じように未来が不安な同世代の人もたくさんいると思います。そんな方たちに「こんな私でも自分を認めて生きてこれたよ」と、前に立って歌で背中を押せればと思っています。
― ありがとうございました。
MVではシリアスな表情が印象的な彼女たち。しかしインタビューではよく笑い、撮影時にはメンバー同士で戯れる場面も。同世代と変わらない感性を持っているからこそ、等身大でリアルな“声”が多くの支持を集めているのだろう。(modelpress編集部)[PR]提供元:avex
@modelpress クールなキメ顔にきゅん🥺@mzsrz_official #モデルプレス決め顔チャレンジ #モデルプレス #mzsrz #ミズシラズ #現在地未明
♬ オリジナル楽曲 - モデルプレス(公式) - モデルプレス(公式)
mzsrz(ミズシラズ)プロフィール
エイベックス × テレビ東京によるオーディション「ヨルヤン」で出会い、それを勝ち抜いたヴォーカリスト:大原きらり / 作山 由衣 / 実果 / ゆゆん / よせいからなる5人組。水のように無色透明で変幻自在な「多様声」と「憑依声」を持つ。音楽プロデューサーに『DECO*27』を迎え、誰しもが思春期に抱える心の機微を音に乗せて代弁する。コンセプトは “見ず知らずだった私たちから、まだ見ず知らずのアナタへ”。普通の若者でもある彼女たちが歌うのは、1/不特定多数(アノニマスブンノイチ)なボクら “一人独り” が暮らす何の変哲もない日常の些細をつづった『micro music(ミクロ・ミュージック)』。誰しもが超内気に抱える行き場のない不安と答えのない焦燥を、ただただ、圧倒的等身大で歌う。1stアルバム『現在地未明』
2022年3月16日(水)リリース<CD+Blu-ray(ライヴ映像 ver.)>
<CD+Blu-ray(リリックビデオ ver.)>
<CD ONLY>
【CD】 ※3形態共通
01 夜明け(作詞・作曲 DECO*27 編曲 Rockwell)
02 ノイズキャンセリング(作詞・作曲 DECO*27 編曲 TeddyLoid)
03 エコー(DECO*27 作編曲 Rockwell)
04 インベーダー(作詞・作曲 DECO*27 編曲 Rockwell)
05 パンデモニウム(作詞 DECO*27 作編曲 椎乃味醂)
06 フェーダー(作詞・作曲 DECO*27 編曲 Rockwell)
07 アンバランス(作詞・作曲 DECO*27 編曲 Rockwell)
08 パントマイム(作詞 DECO*27 作編曲 Teppe)
09 フィルター(作詞 DECO*27 作編曲 ポリスピカデリー)
10 Repeat(作詞 DECO*27 作編曲 kous)
【Blu-ray(ライヴ映像ver.)】
バンドとして自身の進む先を提示した、初のライヴ映像を収録!
01 夜明け
02 インベーダー
03 アンバランス
04 ノイズキャンセリング
05 innocence performed by 作山 由衣
06 22歳 performed by 大原きらり
07 深い森 performed by ゆゆん
08 プラネタリウム performed by よせい
09 愛すべきひとよ performed by 実果
10 大切なもの performed by mzsrz
11 エコー
12 フェーダー
【Blu-ray(リリックビデオ ver.)】
“デビュー三部作 Reinterpretation(再解釈)プロジェクト”として、気鋭のビジュアル・クリエイターによる新たな解釈を加えてRE:リリースしたデビュー三部作「夜明け」「ノイズキャンセリング」「アンバランス」のアニメーション・リリックビデオ他、「インベーダー」「エコー」「フィルター」「フェーダー」などのアニメーション・リリックビデオ作品を全7曲を収録
01 夜明け(ilustration: ajimita/movie: よたばいと)
02 ノイズキャンセリング(illustration: がーこ/frame design: ゆうたONE/movie: noka pi)
03 アンバランス(movie & illustration: APO+/lyric design: ZUMA/motion graphics: yoru)
04 インベーダー(animation & movie: KICO/motion graphic: Rayleigh)
05 エコー(movie & illustration: まご山つく蔵)
06 フィルター(movie & illustration: だ子)
07 フェーダー(animation & movie: Ocowa)
関連記事
「インタビュー」カテゴリーの最新記事
-
齋藤飛鳥、乃木坂46卒業後の“アイドル役”で見えた景色「ステージに立つことはもうないと思っていました」<【推しの子】インタビュー後編>モデルプレス
-
齋藤飛鳥【推しの子】アイ役への覚悟「賛も否も色々あるんだろうなと」自身のアイドル像に変化も<インタビュー前編>モデルプレス
-
「ミス慶應」“7冠”話題の齊藤美雅さん、人生初の挑戦で得たもの 今後の道・夢を叶える秘訣に迫る【モデルプレスインタビュー】モデルプレス
-
【PR】すとぷりら所属・STPRの新星「めておら - Meteorites -」の魅力とは?初メディア取材で見せた絆と固い決意「人生をかけて」「全てを捧げる」株式会社STPR
-
仲万美、初の男装姿は「引き締まる思い」ミュージカルでの挑戦&ダンスへのこだわりとは【Neo Doll】モデルプレス
-
千葉雄大、抱かれるイメージへの率直な心境と6年間の変化「楽になった部分はある」【「喋って食って零キロカロリー」インタビュー】モデルプレス
-
藤岡真威人、評価続く「ウイングマン」実写に感じていたプレッシャー 父・藤岡弘、からの言葉とはモデルプレス
-
“福岡の16歳アイドル”LinQ有村南海、グラビアでも躍進 撮影までの体作り&表情のこだわり明かすモデルプレス
-
【「光る君へ」道長役・柄本佑インタビュー】出家シーンで実際に剃髪「一気にグッと来ました」 最高権力者の孤独を演じて思うことモデルプレス