「まんぷく」出演の松坂慶子、心境の変化&終盤の見どころを語る<インタビュー>
2019.01.28 12:18
views
女優の安藤サクラがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『まんぷく』(NHK総合/月曜~土曜あさ8時)に出演している女優の松坂慶子が、同作での印象に残っているシーンなどを語った。
『まんぷく』は、インスタントラーメンをこの世に生み出した日清食品の創業者で実業家・安藤百福(ももふく)とその妻・仁子(まさこ)の半生をモデルに、戦前から高度経済成長時代にかけての大阪を懸命に生き抜く夫婦の成功物語。物語のヒロイン・福子を安藤が、実業家の夫・萬平を長谷川博己が演じている。
松坂が演じるのは、 咲・克子・福子の三姉妹の母・今井鈴。感情の起伏が激しく、気位が高い。武士の末えいであることを誇りとしており、夫に先立たれて暮らしが傾いてからも、品格を大事にしながら娘たちを育ててきた。
非常に心配性で、娘たちの考えや行動に細かく口をはさみ、壁となって立ちふさがることもしばしば。娘たちからは「お母さんは何か心配してなきゃ生きていけないんじゃない?」とからかわれるほど。戦争をきっかけに福子や萬平と共に暮らすようになるが、浮き沈みの激しい萬平の事業に不平をこぼしてばかり。しかし萬平はそんな鈴の不満を意に介さず突き進む。二人の間でたちまわる福子の奮闘ぶりがみどころの一つだ。
以下、松坂のインタビュー。
これまでずっと娘三人と暮らしてきたのが、塩づくりで泉大津に行ってから男性が15人も!萬平さん(長谷川博己)と神部くん(瀬戸康史)を入れると17人という男の子いっぱいの大所帯になって、今までとは違う鈴さんの一面が自然に出てきました。寮母さんのような立場になり、いつもおなかから大きな声を出して話していましたし、ずっと怒鳴っていた気もします。福子が萬平さんと結婚しなかったら、あんな鈴さんは現れなかったでしょうね。ずっと「武士の娘」と口に出して気を張って生きてきたので、剛の側面が随分と出てきたなと思いました。女優の仕事をしていても、いただく役によって「自分にもこんな一面があったんだわ」と驚くことがあるのですが、鈴さんもさぞ自分に驚いたんじゃないでしょうか。
台本を読んで、鈴さんの面白さはわかるんですが、どういう風に演じていいのか最初はわからなくて。演出の方からは「いろいろな面があっていいと思います。シーンによって違うことを言っていたりしても構わないので振り幅大きくやってください」「ときには4姉妹のように、お母さんという立場だけではなく、とにかく楽しんでやってください」と。脚本の福田先生からは「コメディエンヌの要素もあるので、もっとハジけてもいいと思いますよ」「おなかが痛くなるのは、子供の登校拒否のような、自然とそうなっちゃう感じだと思います」と最初に伺い、そういった言葉を頼りに手探りで始めました。ことば指導の先生の方言のテープ音源が本当に面白くて参考になりましたね。とにかく言ってみる、言ってみて採用されないときは、すっと引っ込める。そんなマッチポンプのように、火をつけてみんなを心配させるところがあるという、大阪の女性の気質のようなものも教えていただきました。どうしたらいいのかわからなくても、リハーサルをしていくうちに近づいていき、本番でたどり着ける。これはやっぱり台本がちゃんと組み立てられているからですし、本当にすばらしいと思います。
― これまで演じられてきたシーンで、特に印象に残っているものがあれば理由と共に教えてください。
やっぱり福子の成長を感じられるときが、私にとっての節目になっています。「咲姉ちゃん(内田有紀)を結婚させてあげて」「電話交換手からフロントになったし、しっかりするから」と言われたとき、「福子が変わってきたんだな」「いつまでも子供と思っていたのが、社会に出てこんなことを言ったり考えたりするようになったんだ」と感じました。そういうところが印象に残っています。塩作りをやると腹を決めて、「お母さんやりたくないことはやらなくていい。全部やるから」って言われたときも、そうです。でも結局、手伝っているんですけどね(笑)。「やりたくないことは、やらなくていい」って福子が言っいてたはずなのに、逆にそこまで言うならやってあげなきゃと。そういう福子の成長を感じられるときが、この先もあるんでしょうね。
泉大津編は、体当たりで塩を作ったりダネイホンを作ったりして、みんなが生きる道を模索しながら、軌道に乗せたというのがすごいですよね。泉大津のセットは庭が広くて、照明も空気感も素敵で大好きでした。だから終わったときは、とても寂しかったです。セットを見て歩くと、今にもまたざわめきが聞こえてきそうで「ここでたちばな塩業の慰労会やったな」などと思い返しました。
鈴さんは、とりあえず何でも思ったことを言ってみる。言いたいことを全部言っているし、よく食べるので、健康なんじゃないでしょうか。鈴さんとして自然にやれたらなと思いながら、あまり意図せず演じています。みんな鈴さんの中に「自分のお母さん」を見ているような感じになるのでしょうね。私もやっぱり自分の母を思いながらやっていますので。あの時代に生きていた健やかなお母さんの感じを出せたらいいなと思います。
― 毎日の放送を楽しみにしている、視聴者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。
これからも萬平さんが自分の夢に向かって挑戦します。みんな萬平さんのことが大好きで協力していきますし、鈴さんも不平不満を言いながらも、福子と萬平さんのために一肌脱ぎます。前を向いてみんなで一生懸命生きていきますので、応援よろしくお願いします。
最後の最後に鈴さんが萬平さんを認めるかどうか……?それは最後の最後までお楽しみということで。
(modelpress編集部)
松坂が演じるのは、 咲・克子・福子の三姉妹の母・今井鈴。感情の起伏が激しく、気位が高い。武士の末えいであることを誇りとしており、夫に先立たれて暮らしが傾いてからも、品格を大事にしながら娘たちを育ててきた。
非常に心配性で、娘たちの考えや行動に細かく口をはさみ、壁となって立ちふさがることもしばしば。娘たちからは「お母さんは何か心配してなきゃ生きていけないんじゃない?」とからかわれるほど。戦争をきっかけに福子や萬平と共に暮らすようになるが、浮き沈みの激しい萬平の事業に不平をこぼしてばかり。しかし萬平はそんな鈴の不満を意に介さず突き進む。二人の間でたちまわる福子の奮闘ぶりがみどころの一つだ。
以下、松坂のインタビュー。
松坂慶子、撮影を振り返る
― 物語が進んでいくにつれ、役柄に対する印象や演じるうえでの心境の変化がありましたら、教えてください。これまでずっと娘三人と暮らしてきたのが、塩づくりで泉大津に行ってから男性が15人も!萬平さん(長谷川博己)と神部くん(瀬戸康史)を入れると17人という男の子いっぱいの大所帯になって、今までとは違う鈴さんの一面が自然に出てきました。寮母さんのような立場になり、いつもおなかから大きな声を出して話していましたし、ずっと怒鳴っていた気もします。福子が萬平さんと結婚しなかったら、あんな鈴さんは現れなかったでしょうね。ずっと「武士の娘」と口に出して気を張って生きてきたので、剛の側面が随分と出てきたなと思いました。女優の仕事をしていても、いただく役によって「自分にもこんな一面があったんだわ」と驚くことがあるのですが、鈴さんもさぞ自分に驚いたんじゃないでしょうか。
台本を読んで、鈴さんの面白さはわかるんですが、どういう風に演じていいのか最初はわからなくて。演出の方からは「いろいろな面があっていいと思います。シーンによって違うことを言っていたりしても構わないので振り幅大きくやってください」「ときには4姉妹のように、お母さんという立場だけではなく、とにかく楽しんでやってください」と。脚本の福田先生からは「コメディエンヌの要素もあるので、もっとハジけてもいいと思いますよ」「おなかが痛くなるのは、子供の登校拒否のような、自然とそうなっちゃう感じだと思います」と最初に伺い、そういった言葉を頼りに手探りで始めました。ことば指導の先生の方言のテープ音源が本当に面白くて参考になりましたね。とにかく言ってみる、言ってみて採用されないときは、すっと引っ込める。そんなマッチポンプのように、火をつけてみんなを心配させるところがあるという、大阪の女性の気質のようなものも教えていただきました。どうしたらいいのかわからなくても、リハーサルをしていくうちに近づいていき、本番でたどり着ける。これはやっぱり台本がちゃんと組み立てられているからですし、本当にすばらしいと思います。
― これまで演じられてきたシーンで、特に印象に残っているものがあれば理由と共に教えてください。
やっぱり福子の成長を感じられるときが、私にとっての節目になっています。「咲姉ちゃん(内田有紀)を結婚させてあげて」「電話交換手からフロントになったし、しっかりするから」と言われたとき、「福子が変わってきたんだな」「いつまでも子供と思っていたのが、社会に出てこんなことを言ったり考えたりするようになったんだ」と感じました。そういうところが印象に残っています。塩作りをやると腹を決めて、「お母さんやりたくないことはやらなくていい。全部やるから」って言われたときも、そうです。でも結局、手伝っているんですけどね(笑)。「やりたくないことは、やらなくていい」って福子が言っいてたはずなのに、逆にそこまで言うならやってあげなきゃと。そういう福子の成長を感じられるときが、この先もあるんでしょうね。
泉大津編は、体当たりで塩を作ったりダネイホンを作ったりして、みんなが生きる道を模索しながら、軌道に乗せたというのがすごいですよね。泉大津のセットは庭が広くて、照明も空気感も素敵で大好きでした。だから終わったときは、とても寂しかったです。セットを見て歩くと、今にもまたざわめきが聞こえてきそうで「ここでたちばな塩業の慰労会やったな」などと思い返しました。
松坂慶子が語る後半から終盤の見どころ
― 番組の後半から終盤にかけての、演じられる役柄のみどころや注目ポイントを教えて下さい。鈴さんは、とりあえず何でも思ったことを言ってみる。言いたいことを全部言っているし、よく食べるので、健康なんじゃないでしょうか。鈴さんとして自然にやれたらなと思いながら、あまり意図せず演じています。みんな鈴さんの中に「自分のお母さん」を見ているような感じになるのでしょうね。私もやっぱり自分の母を思いながらやっていますので。あの時代に生きていた健やかなお母さんの感じを出せたらいいなと思います。
― 毎日の放送を楽しみにしている、視聴者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。
これからも萬平さんが自分の夢に向かって挑戦します。みんな萬平さんのことが大好きで協力していきますし、鈴さんも不平不満を言いながらも、福子と萬平さんのために一肌脱ぎます。前を向いてみんなで一生懸命生きていきますので、応援よろしくお願いします。
最後の最後に鈴さんが萬平さんを認めるかどうか……?それは最後の最後までお楽しみということで。
(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】
関連記事
「インタビュー」カテゴリーの最新記事
-
OCTPATH、デビュー逃したオーディションラスト挨拶の真相「あえて追い込むため」目指すは「8人でドームのステージに立つ」【独占カットあり/モデルプレスインタビュー】モデルプレス -
【AAAインタビュー】宇野実彩子「30周年を目指したい」與真司郎・末吉秀太と語った今後― グループの成長と変化<後編>モデルプレス -
【AAAインタビュー】宇野実彩子・與真司郎・末吉秀太、20周年迎えファンへ届けたい“感謝” メンバー集結秘話も「素敵な仲間たちと出会えたなと思った瞬間」<前編>モデルプレス -
Z世代女性が夢中・人気クリエイター「都」って何者?「就活したくなくて」始めたYouTubeが登録者数60万人に【インタビュー】モデルプレス -
ゆうたろう、キスシーンは一発OK…塩野瑛久の準備に「こういう人がモテる」撮影秘話明かす「映像には映っていないことも多々」【「絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男 ファイナル」インタビュー】モデルプレス -
【竹内涼真&町田啓太「10DANCE」インタビュー後編】「あんなに支えてくれる人はいなかった」2人が感謝する存在 ダンスパートナーとしての互いへの想いも語るモデルプレス -
【竹内涼真&町田啓太「10DANCE」インタビュー前編】「片時もお互いの存在を切り離したことはない」ダンスを通じて深く結ばれた絆と芝居の駆け引きモデルプレス -
実写化「キューティーハニー」2kg増量でメリハリボディ意識 “令和の峰不二子”阿部なつきがこだわり続ける美のルーティン「努力しているから自信がついた」【モデルプレスインタビュー】モデルプレス -
【ミセス大森元貴インタビュー】バンド=不純物「1人でやった方が気は楽」―それでも若井滉斗&藤澤涼架と歩む背景モデルプレス


