「egg」休刊で激震…渋谷ギャルカルチャー復活の鍵は?伝説のギャル男が語った
2014.05.07 21:07
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ギャル雑誌「egg」(大洋図書)が、5月31日発売の7月号をもって休刊され、19年9ヵ月に及ぶ歴史に幕を閉じる。「街にギャルがいなくなった」とも囁かれる中、日本が誇る渋谷ギャルカルチャーをもう一度盛り上げるために必要なこととは―。創刊当時のカリスマ読者モデルで、現在は渋谷カルチャーの発信に尽力する“ピロム”こと植竹拓氏に話を聞いた。
植竹氏は1997年に「egg」で読者モデルデビューし、1999年の「men’s egg」創刊を機に同誌へ移籍。元祖ギャル男カリスマ、スーパー高校生としてその名を馳せた。昨年10月の「men’s egg」休刊、そして今回の発表を受け、植竹氏は「相当なショックな事は間違い無いです」と動揺を隠せない。「次号発売の『egg』で自分達の後輩が完全に途切れる訳ですからね。自分にとって『egg』が生みの親であり『men’s egg』が育ての親と言った感じです」と惜しむ。
◆ギャル誌の相次ぐ休刊、その原因は
「egg」や「men’s egg」だけでなく、最近では出版元の業務停止の影響で「小悪魔ageha」「Happie nuts」「I LOVE mama」など、ギャルをターゲットとするファッション誌が相次いで休刊となった。その原因について、植竹氏は「自分目線でお話すれば『egg』は以前は男もよく載っていました。その男が異常な人気を誇り『men’s egg』が誕生。既にその時から『ギャルの細分化』が始まっていたかもしれません」と分析し、以下の4点を挙げる。
【1】ギャルの多様化でパワーが分散された
植竹氏:創刊時は、様々なジャンルのギャルが「egg」に集約されていた。それが「Popteen」「Happie nuts」「JELLY」「BLENDA」「S Cawaii!」「小悪魔ageha」といった各誌に分散され、多様化。それぞれの雑誌がアイコンを囲ったことで、雑誌の垣根を越えた“真”のカリスマがいなくなり、カルチャーとしては弱くなった。
【2】カリスマになるアイコンギャルが歳をとってしまった
植竹氏:かつては「ギャルのカリスマ」と言えば高校生までだったが、ギャルカルチャーが定着した事で、「ギャル卒業の概念」が無くなり、20歳を越えてカリスマと呼ばれることも多くなった。20歳を越えたギャルは、10代に比べ完成度が高く、化粧も薄くなり、肌を焼くのをやめ、身に着けているものも読者には真似できないような高価な物になっていった。大人の事情で仕方なく付けている物、読者には到底真似できない格好、物に変化。これでは読者が真似できるはずがない。
【3】「雑誌発信」と「SNS発信」での情報が異なる読者モデルが多く、一貫性が失われた
【4】読者モデルがプロ顔負けのモデルになってしまった
植竹氏:昔はストリートにいたギャル達が、今ではSNS上にいて、実物を見たい時はファッションショーへ行けば会える。渋谷に限らず、繁華街へ出かけて目立つ事が、現在のギャルにとっては意味がないことになった。ネットで叩かれる原因になりますからね。
◆ギャルカルチャー復活の鍵は
そうした流れで、元気のなくなった渋谷の街。では、ギャルカルチャーをもう一度盛り上げるために必要なこととは?植竹氏は次のように語る。
「週末限定でも良いので、渋谷駅前の歩行者天国復活ですかね。昔はそこからスターがよく誕生しました。渋谷ならではの人混みの中で、視線を浴びながら撮影される。そこでしか味わえない緊張感と、載った時の優越感は気持ち良かった記憶があります。別にその撮った写真が雑誌に掲載される訳で無くてSNS上も良いと思います」
今後は、雑誌の垣根を越えたアイコンの誕生が鍵になる。植竹氏は、ファッションブランド「FIG&VIPER」のクリエイティブディレクターをつとめる植野有砂や、ギャル誌「Ranzuki」出身で現在はモード誌「VOGUE JAPAN」のモデルにも抜擢される斉藤夏海をその例に挙げ「(2人は)新しい時代を作っていると思うので、期待しております」とした。(モデルプレス)
■植竹拓(うえたけひろむ)プロフィール
生年月日:1978年8月20日
血液型:A型
出身地:埼玉県
身長:166cm・6頭身
ステータス:無類のラーメン好き
1997年より読者モデルとして活動を開始。渋谷系ファッション誌「egg」「men’s egg」を創刊号から支える元祖ギャル男カリスマ、スーパー高校生としてその名を馳せた。「men’s egg」引退後はDJ、アパレル社長として成り上がりを見せるが、その後会社の業績不振で不渡りを出すなど堕落と激動の人生を送る。2012年10月「men’s egg」休刊。このままでは渋谷ギャル男カルチャーの灯りが消えてしまうと危惧し、渋谷の侍として自身の生き様を次世代に伝えていこうと、渋谷カルチャーを様々な形で発信している。
【Not Sponsored 記事】
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