

砂糖をラカントで代用しても大丈夫?クッキーで大検証【お菓子作りの基本 #14】
2022.03.30 13:25
“お菓子作り大好き!” なmacaroni料理家えもが、お菓子を作るときに必要な基本の知識やコツをテーマごとにご紹介します。第14回目は、以前大好評だった砂糖&甘味料の種類について第2弾。代用することで仕上がりにどれくらいの違いが出るのかを、クッキーを使って解説します。
砂糖を変えると仕上がりはどうなる?
こんにちは。macaroni 料理家のえもです!この連載ではお菓子作りが大好きな私が、写真付きでていねいにお菓子の基本を解説しています。お菓子のレシピを見ていると、グラニュー糖、上白糖、三温糖などいろいろな種類の砂糖が使い分けられていますよね。けれど、「レシピで指定されている砂糖が家にない……」「違う種類の砂糖を使ったら仕上がりに影響するの?」と思ったことはありませんか?また、「できるだけヘルシーにしたいからカロリーの低い甘味料で作りたい!」と思う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、お菓子作りの基本第2回の時に好評だった砂糖と甘味料の種類についてご紹介。皆さまからいただいたリクエストをもとに、以前紹介しきれなかった砂糖を使ってクッキーの仕上がりがどう変わるのかを比較していきます。
前回の記事はこちら▼
砂糖をはちみつで代用しても大丈夫?クッキーで大検証【お菓子作りの基本 #2】
今回使用する砂糖はこちら
前回の記事では、上白糖、グラニュー糖、粉砂糖、きび砂糖、はちみつを使って検証をおこないました。今回は三温糖、てんさい糖、フロストシュガー、ラカントを使ってクッキーを作ります。まずはこれらの砂糖と甘味料、それぞれの特徴を見ていきましょう。
三温糖
上白糖を作る際に出る液糖を煮詰めて作る砂糖です。カラメル化現象によって黄褐色をしています。栄養成分的には上白糖とほとんど変わりませんが、特有の香ばしい香りがあり、上白糖やグラニュー糖に比べると甘味が強く感じられます。煮物や佃煮、漬物などに使うとコクが出ます。てんさい糖
てんさい糖は「てん菜(サトウダイコン)」を加工して作られる砂糖です。砂糖のなかでもまろやかな甘さ、風味とコクがあるのが特徴です。素材の味を邪魔しないので、いろいろな料理に使えます。オリゴ糖が含まれており、お腹の調子を整える砂糖としても注目されています。ラカントS
羅漢果(ラカンカ)というウリ科の植物の高純度エキスと、トウモロコシの発酵から得られる天然甘味成分から作られる、カロリーゼロの自然派甘味料です。砂糖と同じ甘さなので、分量を変えずに置き換えることができます。熱に強く、加熱調理しても甘味が損なわれないため、煮込み料理やグリル料理に向いてます。フロストシュガー
フロストシュガーは、グラニュー糖を原料とした多孔質で顆粒状の砂糖です。グラニュー糖と同じく、すっきりとした上品な甘さが特徴です。固まりにくく、溶けやすいので、料理からお菓子作りにまで幅広く使えます。また、多孔質で空気を含んでおり、生クリームなどの泡立てにも適しています。それぞれの仕上がりは?クッキーで大検証
〈基本レシピ〉・薄力粉……200g
・砂糖……60g
・溶き卵……1/2個分(約26g)
・無塩バター……100g
今回は砂糖の風味を比較できるよう、バニラオイルは使っていません。粉砂糖で作ったクッキーを基準とし、砂糖の種類をフロストシュガー、三温糖、ラカントS、てんさい糖に変えて焼いてみました。
フロストシュガー
グラニュー糖を原料とした溶けやすい砂糖なので、見た目も食感も粉砂糖を使ったクッキーとほぼ変わらない仕上がりになりました。しかし、焼く前の生地が少しベタついて扱いにくい印象で、型抜きクッキーにする場合はしっかり冷やすことをおすすめします。三温糖
焼き色が強くつき、やや茶色くなりましたが、まろやかな甘さとコクのある仕上がりに。粉砂糖で作ったものと比べるとサクサクとした軽い食感ではなく、ややしっとりしています。上白糖とさほど変わらないように感じたので、パウンドケーキやマドレーヌなどの焼き菓子にも向いているのではないかと思いました。ラカントS
ほかの砂糖と比べて保水力が弱いせいか、生地のまとまりが悪く、ほろほろと崩れる印象でした。焼き上がりは若干縮んだように見え、粒子が粗い分表面に粒が残る仕上がりに。砂糖と同じくらいの甘さはありますが、独特な風味が口の中に残ります。てんさい糖
粒子が粗いものを使ったので、表面に粒が残る仕上がりになりました。やさしい甘さの中にコクが感じられる味わいで、ザクザクとした食感が楽しめ、アクセントが欲しい方にはおすすめです。普段使っている砂糖と見た目や食感を変えたくない場合は、溶けやすい粒子の細かいものを使うといいかもしれません。砂糖の違いを知って上手に使い分け!
検証の結果、今回比較した4つの砂糖のなかで型抜きクッキーに一番適しているのは、フロストシュガーでした。三温糖やてんさい糖でも十分おいしく作れますが、なめらかな表面に仕上げたい型抜きクッキーでは、フロストシュガーのような溶けやすい砂糖を使うことをおすすめします。粒子の粗い砂糖を使う場合は、ドロップクッキーやカントリー風のクッキーなど、表面の凸凹が気にならないお菓子に使うといいかもしれません。
また、ラカントSを使ってクッキーを作る場合は、レシピの全量置き換えるのではなく、保水力を補うためにほかの砂糖と混ぜて使うと、カロリーダウンしながらおいしく作れるのではないかと思います。
今回はクッキーを作って実験をおこないましたが、スポンジケーキやメレンゲ、キャラメルなど作るものを変えると、また違う結果が出るかもしれません。砂糖によって特徴が違うので、どのようなお菓子に仕上げたいかで使い分けてみるといいですね♪
皆さんもぜひ、いろいろ試して自分好みの味を見つけてみてください。
次回もお楽しみに♪
前回までの記事はこちら▼
生チョコは牛乳でもおいしく作れる?分離させないコツは?基本レシピで検証! - macaroni
デコレーションケーキにはどのクリームが最適?【お菓子作りの基本 #13】 - macaroni
仕上がりが違う理由を徹底解説!お菓子作りの基本 - macaroni [マカロニ]
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