

冬のコリや冷えに効く「スパイス白湯」とは?症状別6レシピを専門家が伝授
2022.02.20 12:00
冬ならではの冷えや不調が気になる……そんなときに取り入れたいのが「スパイス白湯」。スパイスを白湯に入れて飲むだけで驚きの効果だと、注目されているんです。そんなスパイス白湯を提案している専門家・市野さおりさんに、症状別のおすすめレシピを教えてもらいました。
毎日の生活に取り入れたい!スパイス白湯
本記事で紹介するスパイス白湯6種類(うち右下のみスパイスドリンク)
スパイス白湯は、さまざまなスパイスを白湯(沸騰したお湯)に加えたもの。安価で手間なく作れる手軽さと即効性が魅力です。古くからスパイスは、料理に使われるだけでなく、体の調子を整えるための薬用としても使われているもの。そんなスパイスの力を簡単に素早く体に取り入れられるのが、スパイス白湯なんです。
そんなスパイス白湯について教えてくれたのは、看護師で健康コンシェルジュの市野さおりさん。
看護師・健康コンシェルジュ/市野さおりさん「トータルヘルスケアサポート“Confianza”せき鍼灸院」主宰。看護師としての経験を活かし、自然代替医療と組み合わせによる健康改善を推進している。スパイスをはじめ薬膳やアロマ、漢方、ハーブ、中国茶など幅広い知識を持ち、アロマセラピスト、リフレクソロジストとしての顔ももつ
「スパイス白湯であれば、料理で取り入れるよりも早く、スパイスの成分を取り込むことができ、効果を感じやすいんです。そもそも、スパイスとは『体に刺激を与える効能をもつもの』のことなので、香辛料に限らず、大葉、長ねぎ、みょうがといった野菜も含まれます。
ご紹介するレシピでは、コンビニやスーパーマーケットなどで比較的手に入りやすいスパイスを使います」
「スパイス白湯」を取り入れる際のポイント4つ
1. 空腹時に、少しずつ飲む
「スパイス白湯は、吸収率が高まる空腹時に飲むことがポイント。朝の起きたてがおすすめです。一気に飲まず、少しずつゆっくり味わうように飲みましょう」2. 白湯80~150ccに、スパイス2振り程度を加えて飲む
「お湯の量は80~150ccほど、スパイスはだいたい2振り程度(少々さじ=小さじ1/8、約0.6g)の量を加えて飲みます。ご自身が飲み切れる量からスタートしてください」3. しっかり混ぜて、最後のひと粒まで飲む
「スパイスはカップの下に溜まりやすいので、スプーンやマドラーで混ぜながら最後のひと粒まで飲み切ってくださいね」4. 同じ種類を飲み続けない
「毎日同じものを飲み続けると、刺激に慣れてしまって効果が弱まってしまうことも。不調や気になる症状に合わせた対処法として取り入れてください」冬だからこそ気になる胃腸や体の冷え、寒さによる肩こりや免疫力の低下など、不調に良い症状別のレシピをご紹介します。
1. 便秘がち、内臓の冷えに「クミンパウダー+ジンジャーパウダー+白湯」
クミンには、腸のぜん動を活性化させたり代謝をアップさせたりする効果、ジンジャーには血流を促進して温める効果が期待できます。お腹の中から温まって内臓が元気よく動き出すので、飲んだ直後にポカポカした感覚が得られる人もいるほどです。特に、便秘がちの人にはおすすめ!便秘解消により、腹部や鼠径部の血流が回復し下肢の冷え解消にもつながります。
カレーのような風味で飲みやすい!クミンがない場合は、ガラムマサラで代用もOKです。ジンジャーは、生のものやチューブタイプだと逆に体を冷やす効果があるため、乾燥のパウダーで。
こんな方におすすめ
寒さや食べ過ぎでお腹の張り感を感じている方/便秘しやすい方/冷え症の方材料
・クミンパウダー……2振り・ジンジャーパウダー……2振り
※上記がない場合は、ガラムマサラ3振りでも代用可
・白湯……80~150cc
作り方
・カップにスパイスを入れ、白湯をゆっくり注ぎます・かき混ぜながら飲みます
2. 胃腸の不調・不快症状に「ブラックペッパー+白湯」
ブラックペッパーは、胃腸の不調や不快症状を改善し、正しい機能を取り戻す働きをもつスパイスです。そのため、下痢や胃もたれ、お腹の張り、胃が動いていない感じが強いときに飲めば、本来の内臓機能を取り戻してくれます。かき混ぜながら粒まで飲めば、温まり感をすぐに感じられますよ。
ブラックペッパーは、ホールを砕いた粗挽きを。料理でもよく使う調味料のひとつで馴染みのある味なので、スパイス白湯が初めての人でも取り入れやすいレシピです。
こんな方におすすめ
寒さや食べ過ぎでお腹の張り感を感じている方/下痢しやすい方/冷え症材料
左がブラックペッパーのホールタイプ。右がホールを粗挽きにしたもの
・ブラックペッパー(粗挽き)……2振り・白湯……80~150cc
作り方
・カップにブラックペッパーを入れ、白湯をゆっくり注ぎます・蓋をして5分ほど置き、かき混ぜながら飲みます
3. 肩こりや腰痛、冷え性に「クローブパウダー+陳皮+白湯」
クローブに含まれるオイゲノールという成分は、血液をサラサラにさせて、血流のスムーズな循環やコリの改善を促してくれます。また、陳皮(ちんぴ)はみかんの皮のことで、免疫アップ作用やリラックス効果があるといわれるスパイスです。内臓や筋肉を正常化させて、冷え性改善が期待できます。
本記事のレシピのなかでは、もっとも薬っぽく、スパイス感が強い味。もしクローブが強すぎると感じた人は、オールスパイスを使ってみてください。さらにはちみつを加えると、飲みやすくなります。
こんな方におすすめ
肩こりや腰痛、体全体にコリ感のある方/体の硬い方/於血症状の多い方/免疫力が落ちていると感じている方/緊張性頭痛を併発している方材料
上から時計回りに、クローブホール、クローブパウダー、陳皮パウダー、陳皮(皮)
・クローブパウダー……2振り・陳皮(皮)……小さじ1/2杯(約2g)
・白湯……80~150cc
作り方
・カップにクローブパウダー、陳皮を入れ、白湯をゆっくり注ぎます・蓋をして3~5分後、陳皮がふやけたらかき混ぜながら飲みます。陳皮はよく噛みながら食べ切ります
4. 自律神経の乱れ、ストレス緩和、咳症状に「月桂樹+白湯」
月桂樹には、副腎(さまざまなホルモンを分泌し、ストレス耐性を高める働きをしている臓器)をサポートするαピネンという成分が入っているので、精神を安定させ、ストレス緩和、免疫力向上の効果が期待できます。寒暖差で自律神経が乱れている、忙しくてイライラしているときなどに飲むと、ホッとリラックスできます。また、呼吸器に働きかけて咳を鎮めてくれる効果もあります。お茶に近い爽やかな味で、香りも豊かなのでとても飲みやすいですよ。
こんな方におすすめ
自律神経のバランスが気になる方/ストレスを緩和させたい方/咳が気になる方/不眠気味の方材料
・月桂樹……1枚・白湯……80~150cc
作り方
・ハサミで、月桂樹に数カ所切り目を入れます ※カットした部分から成分が抽出し、味が出やすくなるため・カップに葉を入れ、白湯をゆっくり注ぎます
・すぐに蓋をして3~5分蒸らします ※葉っぱを入れたまま飲んで良いですが、食べないようにしてください
5. 冬うつ、やる気が出ない、朝起きられないときに「七味唐辛子+白湯」
七味唐辛子には、唐辛子のほか、ケシの実、麻の実、陳皮など、やる気アップにつながるスパイスが含まれているので、ぜひ朝の気付け薬的に飲んで欲しい白湯です。入っている7種類のスパイスはメーカーによってさまざまなので、お好みで。ただし、激辛や大辛は刺激が強すぎるので、避けてください。
料理でよく使うスパイスなので、とても飲みやすい味。長ねぎや梅干しを少し入れてスープ感覚で摂ると、よりおいしく味わえます。たくさん入れると辛さでむせることがあるので、はじめは少なめに作ってください。
※胃の粘膜が弱い方は避けてください
こんな方におすすめ
代謝の落ちている方/やる気の落ちている方/冷え性/冬うつ/片頭痛/だるくて朝が辛い方材料
・七味唐辛子……2振り・白湯……80~150cc
※お好みで、梅干し、長ねぎ
作り方
・カップに七味を入れ、白湯をゆっくり注ぎます・お好みで、梅干し、長ねぎを加えます
・蓋をして3〜5分蒸らします
・少し白湯に色がついたら、かき混ぜながら飲みます ※七味に含まれている大麻やクコの実、陳皮などはよく噛みながら食します
6. デトックス、お酒を飲む人向けのスパイスドリンク「ターメリック×ミルク」
白湯ではないですが、デトックス効果のあるスパイスドリンク「ターメリックミルク」もご紹介。ターメリックには、肝臓の機能を高め、老廃物の滞りや血の巡りの悪さを解消する解毒作用があります。エネルギー補給や、牛乳や豆乳でたんぱく質も補充できるので、筋力サポートにも。
胃にやさしい粘膜保護作用もあるので、飲み過ぎてしまった翌日や、小腹が空いたときにも良いですよ。
こんな方におすすめ
顔色の悪い方/肌の弾力性が感じられない方/お酒をよく飲む方/解毒力が落ちていると感じている方/お酒を飲む前や二日酔いのときに材料
・ターメリックパウダー……2振り・牛乳、または豆乳……80~150cc
※お好みで、はちみつ
作り方
・温めた牛乳、または豆乳をカップに用意し、ターメリックパウダーを振り入れます ※お好みではちみつを加えると、甘くなり満足感もアップします・全体が黄色くなり、粉が溶けるまでしっかり混ぜます
寒い冬も、スパイス白湯で不調知らず!
簡単に取り入れやすく、即効性も期待できるスパイス白湯。毎日変化する体調に合わせて、いろいろなものを試しながら、少しずつ取り入れていくのがおすすめです。寒い冬、スパイス白湯で体の中からしっかり温めて、気になる不調を改善していきましょう。
取材・文/島田みゆ
撮影/岡崎慶嗣
白湯、スパイスドリンクに関する記事はこちら▼
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