『クアルト池袋』ならフォアグラ付き5品コースが2,800円!驚くべきクオリティのフレンチ&イタリアン
2022.02.03 18:00
ビルの4階に上がるとそこはゴージャスな空間
地下鉄池袋駅から徒歩約1分の場所にあるトラットリア『クアルト池袋』は南池袋公園からほど近いビルの4階にある。エレベータを降りると、きらびやかなシャンデリアが迎えてくれて気分が上がる。
店内は天井が高く、とても広々とした空間。ゆったりとした席の配置でソーシャルディスタンスにも配慮。安心して食事を楽しめる。
客席からはキッチンもよく見え、活気あふれるシェフたちが調理している姿はまるで舞台を見ているかのようなライブ感があり、見ているだけでワクワクしてくる。
ここ、『クアルト池袋』はトラットリアを名乗ってはいるけれど、イタリアンだけでなくフレンチも楽しめる。
その理由はシェフが元フレンチの出身だから。
「昔からイタリアンを目指していたのですが、料理の基礎を身につけたくて、最初はフランス料理の修業からはじめたんです」と話すのはシェフの阿部鉱平(こうへい)さん(写真上)。
それでフレンチを学んだかと思うと、すぐイタリアンには行かず、和食に転向。夢に向かって一直線ではなくあえて回り道をした理由を聞いてみると、
「ジャンルを問わず、幅広い知識を身に付けたかったんです。できることを増やして、できる限りお客様が望むものを提供出来るコックでありたくて」と阿部さん。
その言葉の端々から努力家というのが伝わってくる。
前菜から豪華! 驚愕の神コスパ「シェフ渾身コース」
看板メニューであり人気No.1の「シェフ渾身コース」は前菜盛り合わせ、魚介系温野菜、手打パスタ、メインディッシュ(肉料理)、ドルチェ盛り合わせの計5品に、パン食べ放題、カフェドリンクまで付いてなんと2,800円!!(※ディナーの場合は2時間飲み放題がセットにで4,950円)。単純計算で1品あたり500円程度という都内最強・神コスパのコースなのだ。
そんなコスパ最強コースの「前菜盛り合わせ」がこちら(写真上)。この日は「カプレーゼの生ハム添え」「ぶりのカルピオーネ」「つぶ貝のカプナードマリネ」「真鯛のカルパッチョ」と彩りも美しい4種盛り。
コッパ(豚の首の肉)の生ハムは、サシがよく入っているためパンチのある脂のうまみが特徴。ブリのカルピオーネはまさにイタリア南蛮漬けといった感じで甘酢の絶妙なテイストがクセになる。
北海道産つぶ貝は歯ごたえのよさに加え、アンチョビ、ケッパー、オリーブとの相性がぴったり。ダイス状にカットした紅しぐれ大根のシャキシャキ感も小気味よい。
愛媛産真鯛はオリーブオイルとレモンだけの爽やかな味付け。新鮮でほんのり甘みもあり、鯛のうまみを堪能できる。
どれもとても丁寧な仕事で、前菜から一切妥協のない味に舌も心も感動してしまう。
神コスパの秘密【その1】自ら競りに参加する企業努力
続いては「魚のポワレ 白ワインソース」(写真下)。大きな切身の三陸産のサワラは、皮目を香ばしく焼いてあってパリパリ。なのに身はまったくパサつき感がなくしっとり。魚の脂があふれてくるほどジューシーに仕上がっていてそのふっくらした食感に驚く。
フュメ・ド・ポワソン(魚のだし)と白ワイン、マッシュルーム、生クリームで作ったソースはコクとうまみがたっぷりで、サワラにつけるとさらに美味しさが増す。
阿部シェフの強みである、和食のエッセンスとフランス料理の技が光る至極の一皿だ。
なぜこんなにクオリティが高いのに、リーズナブルな価格で提供できるか聞いてみると、「自分たちで豊洲や銚子の競りに参加したり、直接漁師さんから仕入れることでコストをおさえられるからなんです」と阿部シェフ。
神コスパの秘密【その2】お金をかけるのではなく手間をかける
続いてはパスタ。魚介類はその日仕入れたものを使うので基本日替わり。この日は「赤エビとホワイトアスパラのトマトクリームソース」(写真下)。
時期によっては桜エビや生ウニ、ズワイガニなどが登場することもある。どちらにせよコース2,800円でいただける内容とは思えないクオリティだ。
まずは一口。大ぶりの2匹のエビは火の入れ方が絶妙で食感がプリップリ! 濃厚なトマトクリームソースに負けないエビのうまみが押し寄せてくる。モチモチの生パスタの食感もいい。
しかもこの生パスタは自家製の手打ちタリアテッレ。本当に見えないところから手が込んでいるところに驚きだ。
「既成のものを使えば楽ですが、コース2,800円を実現するために、自分たちで出来るものは手づくりすることにしているんです」(阿部シェフ)
2,800円コースのメインディッシュはまさかのフォアグラ
メインの肉料理に登場するのは「鴨むね肉のロースト フォアグラのポアレ ロッシーニ風」(写真下)。鴨むね肉は、皮目をしっかりと焼いて余計な脂を落としてからオーブンでじっくり熱を入れていく。そこへ片面だけ焼色をつけたフォアグラを乗せ、マルサラ酒とトリュフの香り付けをしたソースをとろ〜り。
くどいようだがこれが2,800円のコースで出てくる料理とは信じられない!
単純計算で一皿500円で提供できる内容をはるかに超えているではないか。
鴨肉はまるでレアのようなやわらかい食感だが、ちゃんと火が通っていて中の血があばれていない。
そしてフォアグラは濃厚なうまみがあり、口の中でまったりとろけていつまでもこの至福の余韻に浸っていたくなるおいしさだ。
ほどよい酸味が効いたソースがまた格別で、鴨肉とフォアグラが見事に調和している。
締めくくりはドルチェの盛り合わせ(写真上)。これらも一つひとつお店で手づくりしている。
手前のティラミスはエアリーで軽い食感に仕上げている。
一方、奥のガトーショコラはしっとり濃厚系。甘すぎない大人のチョコを堪能できる。
そしてベイクドチーズケーキはクリームチーズ、マスカルポーネ、サワークリームの3種のチーズを使った贅沢仕様。コクがありチーズの織りなすハーモニーがたまらない。
さらに付け加えると、自家製パンはおかわり自由。焼き立てアツアツを楽しめる。
素材、味、そして値段と、全てにおいて大満足の「シェフ渾身コース」は一度食べればリピーターになること請け合いだ。
ソムリエ一押し、自慢のワインを取りそろえ!
『クアルト池袋』は、系列店が恵比寿や神楽坂などにあるため、ワインは専属のソムリエが一括してセレクトしている。フルボティでしっかりした赤のイタリアワイン、スペインのスパークリングワインなど料理に合わせた飲みやすいテイストをそろえているので、飲み放題とは別にこだわりのワインを楽しみたい人におすすめだ。
また、クアルト池袋はコース以外にも単品メニューやランチが充実。日替わりランチはなんとその数20種類!
「コックに完成はないので、現状に満足しないでここから先何ができるかいつも考えています」と阿部シェフ。
きっと人を連れて行ったら間違いなく「いい店知ってるね」と褒められるレストランだ。
【メニュー】
・シェフ渾身コース 2,800円
・スタンダードコース 5,500円
・ランチパスタ(パン・サラダ付き)1,000円
・クアルトランチ 1,700円
・ラザーニャ 1,320円
・鴨むね肉のロースト 1,870円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。価格は税込です。
※コロナ対策として来店時に消毒をお願いしています。
トラットリア クアルト 池袋
東京都豊島区南池袋2-26-10 アクティオーレ南池袋4F050-5494-2680
ランチ 11:30~15:00
(L.O.14:00、ドリンクL.O.14:00)
ディナー 18:00~23:00
(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
不定休日あり
年末年始(2022年12月31日~2023年1月3日)
https://r.gnavi.co.jp/a1xtum8n0000/
この記事の筆者:岩科蓮花(ライター/書家)
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