『シヅカ洋菓子店』は自然派スイーツが楽しめる大注目店!ザックザクのビスケットは至福のおいしさ【三田】
2021.07.01 18:30
閑静な住宅街にオープンした隠れ家のような洋菓子店
「迷ってしまったってよく言われるんですよ」と語るのは、代表の栗原代奈(だいな)さん。2021年3月、白金高輪の住宅街の奥に誕生した『シヅカ洋菓子店 自然菓子研究所(以下、シズカ洋菓子店)』は、道を探してでも会いにいきたいお菓子がある店。
最寄り駅は、東京メトロ「白金高輪」駅もしくは都営地下鉄「三田」駅。どちらから歩いても10分程かかる。
表通りから裏道に入り、さらに曲がった先、閑静な住宅街の中に店は佇んでいる。華やかな飾りや目立つ看板もないが、どこか凜とした佇まいが忘れられない印象を残す。
ミニマルシックな店内には焼き色が香ばしいお菓子がズラリ
店内は余計な装飾が一切なく、シンプルにお菓子を飾る家具だけが置かれている。“自然に優しい材料でシンプルに作られたお菓子”というコンセプトをそのまま表現している。主役はもちろんお菓子。棚の上に並べられた木皿には、ガラスのドームが被せられ、その下には、10種類ほどの焼き菓子がズラリとディスレイされている。どれにしようかと眺めているだけで心がウキウキと楽しくなってくる。
左奥には、種類を限定して作られた生菓子もある。当日、販売できる量しか作らないため、お目当てがあれば早めに訪れるのがおすすめだ。
自然と調和した優しいお菓子を作る
『シヅカ洋菓子店』を立ち上げたのは、代表の栗原さんを初め、高級チョコレート店『ピエール・マルコリーニ』で活躍していた3人のスタッフ。華やかなスイーツ業界の最前線で日々奮闘してきた面々だ。そんな彼らがこれまでと真逆なミニマルな店を作ろうと思い立ったきっかけは、コロナ禍にあるという。
「外出自粛が続く中、青空が戻ってきたとか、空気が澄んだとかいうニュースを目にして、よりいっそう環境を意識するようになりました。自分たちの仕事を通して、自然や私たちの身体に配慮したモノづくりができないだろうかと考えるようになったんです」と語る栗原さん。
自然と調和したお菓子作りを通じて、サステナブル(持続可能)な社会の実現に貢献する。そんな想いで『シヅカ洋菓子店』をオープンさせたという。
お菓子のサステナビリティとはおいしいこと
農薬や化学肥料を極力使用しない、環境に負荷をかけずに育てられた素材を徹底的にリサーチ。小麦は北海道産と埼玉県産の2種類を、バターは北海道十勝産の生乳を使ったもの、砂糖は種子島産のサトウキビを使ったキビ糖、卵は味の濃い平飼いの有精卵という具合に一つひとつ厳選していった。「〇△産の材料を使っているとか、環境に配慮しているとかいった説明を店内で掲げてはいないんです。お菓子はおいしいことが何より大事。おいしければ、またお客さまに来てもらえる。お菓子の“サステナビリティ(持続可能)”は、おいしさだと思うんです」と栗原さん。自然に優しいだけでなく、味わいも吟味して選んだ素材で作ったお菓子をさっそく紹介しよう。
まるでヨーロッパの小麦畑のようなナチュラルな焼き色のお菓子にうっとり
『シヅカ洋菓子店』のお菓子のメインは、ビスケットやマドレーヌなどの焼き菓子。実り豊かな黄金色の麦畑を思わせるかのような、ナチュラルな焼き色がお菓子を飾る彩りだ。全粒粉を使用したザクザク食感が魅力の「ナチュラルビスケット」は、プレーンな味わいの「全粒粉」(写真上)と、ドミニカ産有機カカオのチョコレートチップを混ぜ込んだ「ダブルカカオ」の2種類のフレーバーがある。
粉の香ばしい味わいや、キビ糖のまるでキャラメリゼしたかのようなコクのある甘さ、にじみ出るバターのミルキーな風味に満ちた「全粒粉」フレーバー。シンプルながらもそれぞれのうまみがくっきり浮かび上がるような絶妙なバランスは、パティシエが日々試行錯誤を続けて生み出したものだ。
ザクザクとしていながらも、ボソボソしたところがまったくないテクスチャーにも作り手の高い技術がうかがえる。
甘みには、キビ糖のほかに国産ハチミツも使用。ハチミツの優しい甘さを生かし、口当たりがサックリした「ナチュラルハニービスケット」も人気だ。その中の「紅茶」フレーバー(写真上)は、京都・宇治で有機栽培された紅茶葉を使用。優しく香る紅茶に、ほんのりとハチミツの甘さが寄り添い、まるでハチミツ入りの紅茶を味わっているような心地だ。
ふんわり、しっとり優しい味わいのケーキたち
国産ハチミツもお菓子の種類で使い分けている。「ハニーマドレーヌ」(写真上)は、国産の桜の花のハチミツがポイント。焼き色はソフトでテクスチャーはふっくら、しっとり。バターの豊かな風味と卵の濃い味わいから、ふんわりと立ち上がる華やかな甘さのハチミツにキュンとする。ハチミツは、初夏から愛媛県伽藍山(がらんやま)のハチミツに変わる。柑橘系の花から採取されたハチミツはほんのり酸味があり、フルーティな味わいなのだとか。こちらの登場も待ち遠しい。
季節ごとに登場するメニューがいくつかあるが、「レモンパウンドケーキ」(写真上)もその一つ。暑くなる時期にぴったりの爽やかなケーキだ。瀬戸内レモンのゼストという国産レモンの皮をすりおろしたものをたっぷり使用。しっとりした、きめの細かい生地全体にレモンの香りが行き渡り、ひと口食べれば、甘酸っぱさが口いっぱいに満ちていくのがたまらない。
キビ糖を使った生クリームの味わいに感動
焼き菓子はオンラインでも購入可能だが、生菓子は店頭のみ。「SHIZUKAショートケーキ メロン」(写真上)は、旬のメロンを使った生ケーキ。ショートケーキに使われるフルーツは、旬によって変わる。ふんわりしたスポンジは、平飼いの有精卵の濃い味わいが生きている。生クリームには、黒糖に近いキビ糖を使用。奥深いコクのある優しい甘さに、思わずうっとりしてしまう。あと味に残るような甘さやしつこさがまったくなく、生クリームが苦手という人にも好評なのも納得だ。
大人も子供大好き! カスタードたっぷりのシュークリーム
完売必至の人気が「SHIZUKAシュークリーム」(写真上)。小麦粉の味わいがしっかり感じられるように、シュー生地はザクザクとしたクッキー生地。一般のパティスリーで見かけるものより、サイズが大ぶりなのは、子供たちに喜んでもらいたからだという。中には濃厚だが、あと味さっぱりのカスタードクリームがぎっしり。がぶりと頬張る楽しさを存分に味わってほしいシュークリームだ。
大切な人に贈りたい! スタイリッシュな缶のギフトボックス
ビスケットやパウンドケーキなどの焼き菓子はオンラインでも購入できる。人気のビスケットを詰め合わせたアソート缶は、シンプルでスタイリッシュなデザインも相まって、ギフトに大人気なのだとか。メッセージ等を記したオリジナルラベルの作成も可能。大切な人たちに気持ちを伝えるギフトにぴったりだ。
素材の味わいをピュアに楽しめるお菓子
店名の『シヅカ』は自然を束ねるという意味から名付けられた。力強い小麦の風味、バターの優しくミルキーな味わい、味に奥行きのあるキビ糖など素材のうまみをギュッと集め、ピュアに素材そのものを楽しむお菓子がそろっている。「私たちのお菓子の主役は素材です」(栗原さん)
今後は、小麦粉の中でも一番栄養価の高い胚芽小麦粉と有機メープルシロップを使ったものや、米粉のお菓子を作っていく予定なのだとか。
小さい路地の奥、とびきりおいしいお菓子があるお店『シヅカ洋菓子店』にぜひ出掛けてみてほしい。
【メニュー】
ナチュラルビスケット 全粒粉 160円/1枚
ナチュラルハニービスケット 和紅茶 240円/2枚
ハニーマドレーヌ 280円/1個
レモンパウンドケーキ 280円/1カット
SHIZUKAショートケーキ メロン 700円
SHIZUKAシュークリーム 500円
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。価格は税抜きです。
シヅカ洋菓子店 自然菓子研究所
〒108-0073 東京都港区三田5-4-1003-6381-7770
11:00~18:00
火曜
https://www.shizuka-labo.jp/
この記事の筆者:小田中雅子(ライター)
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