「重いって言われた」と泣く妹に、届いた文を1通ずつ訳してみせた次の日、妹から来た返事
泣きながら差し出された、妹のスマホ
玄関に立った妹は、靴を脱ぐ前から泣いていました。付き合って半年になる相手から言われたのだと言います。私に届いていた「重いって言われた」という文の、続きにあたる話でした。テーブルにつかせて、まずお茶を出しました。相手からは短い文しか来ないので、何を考えているのか自分では取れないのだと言います。それなら任せなさい、という気持ちで、私は「見せてみて。1通ずつ読んであげる」と手を出しました。妹はスマホの画面を上にして差し出しました。相手の文はどれも短く、「今日は無理そう」があり、少し下に「わかった」が並んでいます。終わりのほうにあるのが「ちょっと重いかも」でした。
書いてあることだけを、1通ずつ読みました
私は画面を借りて、上から順に読み直しました。「今日は無理そう、は今日のことしか言ってない」。そう言って次の文を指し、「この文のどこにも、あなたを嫌いだとは書いてない」と続けました。妹は画面を見たまま、そうかな、と口の中で言いました。短い文の下に隠れているものを、妹が自分で足してしまっているのだと思いました。「じゃあ、なんで重いなんて言うの」と妹が聞きました。私は「書いてないことまで読むと、返事が来る前に答えが決まる」と答えました。妹は少し考えてから、うなずいて帰っていきました。
次の日に届いた、妹からの返事
洗い物をしながら、うまく訳せただろうかと考えていました。次の日、妹から届いたのは相手の話ではありません。「お姉ちゃんの返事も、いつも短いよ」という文でした。言われて、自分が妹に送ってきた文を思い浮かべました。用件だけを書いて、それで足りていると思っていました。前の日に読んであげた画面と、同じ長さの文が並んでいたはずです。私はその日、妹に長い返事を書きました。付き合い始めたころのことも、そこで詳しく教えてもらいました。
そして...
妹と相手は続いています。あの日以来、妹は困っていなくても文を送ってくるようになりました。私のほうも、用件のあとに思っていることを1つだけ足してから送ります。読んであげると言えたのは、姉らしいことができた数少ない機会でした。次に来た時のために、湯のみをもう1つ買い足しています。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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