義実家の集まりで、私の作った料理にだけ誰も箸をつけなかった理由
食卓の中央に置かれた重箱
義実家の集まりに、一品持ってきてほしいと義母から頼まれました。私は何度か味を確かめながら煮物を作り、重箱へ詰めて持っていきました。義実家に着いて義母へ渡すと、蓋を開けて中を確認し、そのまま食卓の中央へ置きます。食卓を囲んだのは、私と夫、義母、義父、義妹の5人です。
料理が並び、食事が始まりました。義妹が最初に煮物へ箸を伸ばすと、義母が声をかけました。
「それはまだいいの」
義妹は箸を戻し、唐揚げを取りました。義父も煮物には手を伸ばしません。
隣に座る夫を見ると、義母と煮物を交互に見ていました。夫も理由を知らないようで、ほかの料理を選びます。私も、自分で作った料理を最初に取るのはためらわれました。
誰も食べないまま残りました
食事が進んでも、重箱の中身は減りませんでした。味つけが濃すぎたのだろうか。義母が蓋を開けたとき、何か気になる点を見つけたのかもしれない。そう考えても、食事中に理由を聞くことはできませんでした。義母から煮物を勧められることもありません。食卓の中央に置かれているのに、そこだけ避けられているように見えました。
片づけが始まっても、煮物はほとんど残っています。私は重箱の蓋を閉じる前に、義母へ聞きました。
「何かいけなかったでしょうか」
義母は重箱を見て答えました。
「あなた、まだ食べてないでしょう」
なぜ私が食べていないことと、ほかの人が手をつけなかったことがつながるのか分かりませんでした。夫も近くにいましたが、義母の言葉の意味は分からないようでした。
玄関で聞いた理由
帰り支度をしていると、義母が重箱を持って玄関へ来ました。すぐには渡さず、蓋の上へ手を置いたまま話し始めます。
「前に持ってきてくれた料理、あなたは食べられなかったでしょう。だから今回は、作った人に最初に取ってもらおうと思ってたの」
前の集まりでは、私が台所と食卓を行き来している間に、持参した春雨サラダがなくなっていました。義母はそのことを覚えており、今回は私が最初に煮物を取るまで、義父と義妹に待つよう伝えていたそうです。夫には話していませんでした。食事が始まったら、義母が私へ直接説明するつもりだったからです。
「私にも先に言ってほしかったです」
私がそう返すと、義母は「言うタイミングを逃したの」と答えました。重箱を渡しながら、義母は「返す前に少しもらったからね」と付け加えました。
そして...
車に乗ってから重箱を開くと、隅に1人分ほど取り分けた跡がありました。隣で夫が「俺も何で誰も取らないのか分からなかった」と言いました。
前の集まりのことを覚えていてくれた気持ちは、ありがたいと思っています。それでも、理由を知らないまま、自分の料理だけが残る食卓に座っていた居づらさは、すぐには消えませんでした。
帰ってから、残った煮物を夫と2人で温め直して食べました。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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