家族の予定を妻に聞くばかりだった僕が、初めて気づいたこと
答えられない僕
母は孫のことをよく気にかけてくれます。運動会、参観日、親戚の集まり。行事が近づくたびにメッセージが届きます。でも僕は、子供の行事の日程をすぐに答えられたことがありません。プリントをもらったはずなのに、それがどこにあるのか思い出せない。冷蔵庫に何か貼ってあるのは目に入っていました。でもそれが何の案内なのか、立ち止まって読んだことがなかったのです。だから母のメッセージが来るたび、僕はそのまま妻のチャットに転送していました。「母さんこう言ってるんだけどなんて答えたらいい?」妻が考えてくれた返事を母に送れば何も考えずに済む。それがいつの間にか、僕の当たり前になっていました。
プリントに書いてある
ある日、母から運動会の日程を聞かれました。「運動会見に行きたいんだけどいつなの?」僕はいつものように妻へ転送し、返事の内容を聞きました。しばらくして妻から返信が届きました。「それこの前のプリントに書いてあったでしょ?」プリント。妻が冷蔵庫に貼っていたのを、確かに見た覚えがあります。「あ、うん」と返しながら、僕はそのプリントの中身を1度も読んでいないことに気づいていました。
あの一言
数日後、母からまたメッセージが届きました。「今度親戚で集まるって言ってたけど、あなたたちいつなら都合いいの?」僕はまた妻へ転送し、どう答えればいいかを聞きました。妻からの返信は短いものでした。「この前話し合ったよね?」「自分で答えて」それだけでした。僕は画面をしばらく見つめたまま、何も打てずにいました。運動会も、親戚の集まりも、この家のことです。プリントを貼ってくれていたのも、返信の文面を考えていたのも、全部妻でした。僕は家のことを何も見ていなかったのだと、あの一言でようやくわかりました。
そして...
翌週、母からメッセージが届いたとき、僕は転送ボタンを押さずに、日程を確認してから自分で返信を打ち始めました。ちょっとの返信に、ずいぶん時間がかかりました。カレンダーには、妻の字で赤い丸がつけてありました。僕は今まで、その丸の意味すら知らなかったのです。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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