ずっと言えずにいた決断を、俺は彼女にたった一言で伝えようとした
彼女に話したかった理由
彼女とは共通の友人を通じて知り合いました。集まりで何度か会ううちに、2人でもメッセージを交わすようになりました。
会社を辞めて、昔から続けたかったコーヒーの店を持ちたい。その話を軽くしたとき、周りは笑って受け流しました。でも彼女だけは、「いいと思う。やってみたら」と返してくれました。
その言葉が残っていました。だから、退職を決めようとしていたとき、最初に話したいのは彼女だと思いました。背中を押してほしかったのかもしれません。けれど、その気持ちをそのまま言うことができませんでした。
送ってしまった言葉
説明しようとすると、言葉が多くなりました。辞める不安、店を持ちたい理由、失敗したらどうするのか。どれから書いても、彼女に重い荷物を渡すような気がしました。
それで俺は、「君ならわかる」とだけ送りました。彼女なら察してくれるはずだと、自分に都合よく考えていました。
すぐに彼女から「何かあったの?」と届きました。その返事を見て、俺が何も伝えていなかったことに気づきました。けれど、改めて書き直そうとしても、何から話せばいいのか決められませんでした。
待たせた数日
何日か悩んで、ようやく「この前のこと、近いうちにちゃんと話すよ」と送りました。本当はその時点で全部書くべきでした。
彼女が、その数日をどんな気持ちで過ごしていたのか。俺はそこまで考えられていませんでした。自分の不安ばかり見て、彼女に空白の時間を渡していました。
「君ならわかる」は、信頼の言葉のようで、実際には説明を相手に預ける言葉でした。彼女なら受け止めてくれると思うなら、なおさら自分の口で話すべきでした。
そして...
次に会える日に向けて、俺は伝えたいことを書き出しています。会社を辞めること。店を持ちたいこと。彼女に話したかったのは、答えを決めてほしいからではなく、ちゃんと聞いてほしかったからだということ。
彼女に理解してほしいなら、最初から分かる形で渡すべきでした。短い言葉で察してもらおうとした時点で、俺は彼女の優しさに甘えていました。
次に送るのは、含みを持たせたメッセージではなく、会って話したいという具体的な連絡にします。大事な決断ほど、相手に考えさせる前に、自分の言葉で向き合いたいです。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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