本田望結、過干渉な母親を持つ大学生役に「これほど“本田望結を封印”する役は初めてでした」

2025.07.05 14:14

本田望結が、7月5日に都内で開催された映画「愛されなくても別に」公開記念舞台あいさつに登場。主演の南沙良、共演の馬場ふみか、基俊介(IMP.)、メガホンをとった井樫彩監督と共に撮影時のエピソードなどを語った。

本田は新興宗教にのめり込んでいく大学生役

同作は、「響け！ユーフォニアム」シリーズなどの武田綾乃氏の同名小説を実写映画化したもの。毒親、虐待、性暴力など家族間で生じる問題から社会のひずみに切り込みつつ、その世界をサバイブする女性たちのすがすがしさと、“不幸中毒”からの脱却までを鮮やかに描いた物語。本田は、過干渉な母親から逃れたい一心で新興宗教にのめり込んでいく大学生・木村水宝石(あくあ)を演じている。

今回演じた役について、本田は「台本を読んだときはあまり皆さんとは仲良くなれないのかなと思いました(笑)。ずっと役として距離感があるので、仲良くなりたいなと思いながら、台本上でも壁というか距離感を感じましたし」とした上で、「水宝石と本田望結を連想してくださったのが何でなんだろうなってすごく気になって、役が決まる前に監督とお話する時間を設けていただきました」と打ち明けた。

それを受け、井樫監督はあらためて「子役からされていることもあって、すごくしっかりしていて、育ちがいいと言いますか。そういう印象があったので、過干渉な親との組み合わせがいいんじゃないかと思い、ぜひと思いました」と起用理由を説明。もともときょうだい含め家族と仲がいいことで知られる本田だけに、新たな一面が見られるかもしれないという思いもあったのだろう。

本田、今回の役は「私生活から何のヒントも得られない」

また、実際に演じた感想を本田は「これほど本田望結を封印する役は初めてでしたね。素直に言いますけど、私生活から何のヒントも得られないというか」とし、「本田望結として経験したことを生かせるのは女優さんとしても大事だと思うんですけど、そういう部分がなくて。それが監督の狙いなんじゃないかなと思ったので。本当に監督に助けてもらいました」と、苦心しながらも監督と共に役を体現したことを振り返った。

そんな中、本田に対して南が「ずっと聞きたいと思っていたことがあったんですよ。1年間くらい」と切り出し、「撮影当時に私がやっていたゲームがあったんですけど、自分の島があって、ペットみたいなのを育てるゲームで。そのとき私がハマっていて、(本田も)入れてくださったんです。それは友達の島にも遊びに行けるんですけど、(本田の島に)遊びに行ったら、ペットの名前が“サラ”だったんです(笑)。私ビックリし過ぎて。私の“沙良”じゃないかもしれないんですけど、何でペットの名前がサラなんだろうって…。気になって気になって」と、1年越しの質問をぶつけた。

ちなみに本田の妹も紗来(サラ)だけに、そちらの可能性もあり得なくはないが、本田は照れ笑いしながら「それはもう、沙良さんに教えていただいたゲームなので(笑)。そういうことです！しかも漢字も沙良さんのサラです」と伝えると、南は「本当に!?やばーい！ありがとうございます」と大興奮していた。

映画「愛されなくても別に」は全国公開中。

◆取材・文・撮影＝森井夏月(STABLENT)