ヨム・ジョンア主演、余命2カ月の専業主婦が初恋の人を捜しに夫と旅に出る…ミュージカル仕立ての感動作「人生は、美しい」

2025.05.09 18:00

「新感染ファイナル・エクスプレス」や「RRR」などの名作映画を配給する株式会社ツイン。動画配信サービス・Huluでは、5月より株式会社ツインと共同出資した韓国・アジアの劇場公開作を毎月１作品、見放題独占配信を実施。そこで本記事では、5月1日より配信を開始した韓国映画「人生は、美しい」(2023年日本公開)のあらすじや見どころについて紹介していく。

「人生は、美しい」とは

突然“余命2カ月”を宣告された専業主婦が、生きている間に夫とともに“やりたいことリスト”を叶えていく感動作「人生は、美しい」。本作は、映画「国家が破産する日」のチェ・グッキ監督が手掛け、王道ともいえる難病を扱った感動的なストーリーとなった。

また、全編を通して1970年～2010年代の名曲をふんだんに使用したミュージカル仕立てとなっており、ユニークな印象を与えるとともに、明るいムードが醸し出されている。

そんな本作で主人公の専業主婦・セヨンを演じたのは、ドラマ「SKYキャッスル～上流階級の妻たち～」などで知られるヨム・ジョンア。また、不愛想で不器用なセヨンの夫・ジンボンを、映画「エクストリーム・ジョブ」のリュ・スンリョンが務める。そして、元ボーイズグループ・Wanna One出身の俳優、オン・ソンウがセヨンの初恋相手・ジョンウとして本作で映画デビューを果たしている。

余命2カ月の専業主婦が初恋の人を探す旅に出る…「人生は、美しい」あらすじ

セヨン(ヨム・ジョンア)は、亭主関白な夫・ジンボン(リュ・スンリョン)と思春期真っただ中の娘、息子と暮らす平凡な専業主婦。ある日突然医師から“余命2カ月”と宣告された彼女は、意を決してジンボンに打ち明けるものの、彼は“生前整理をするように”と不愛想に言い放つだけだった…。

セヨンはふと“生きているうちにしたいこと”を考え、自身のおそらく最後となる誕生日プレゼントに、高校時代の初恋相手・ジョンウ(オン・ソンウ)との再会を願う。“一緒に捜してほしい”と頼まれたジンボンはしぶしぶ了承し、2人は最後の旅に出た。

木浦(モッポ)から釜山(プサン)を経由して小さな島・甫吉島(ポギルド)へと向かう2人。ジョンウ探しの旅は、いつの間にか夫婦のドラマチックな出会いや甘い恋の日々、これまで歩んできた道のり…と、さまざまな記憶を呼び覚ましていく――。

青春のときめきを思い起こさせる爽やかな回想シーン

本作の見どころとなるのは、“死”を扱った作品の中にある明るさや懐かしさ、ときめきなどさまざまな感情が呼び起される点。出演者が踊ったり歌ったりすることで明るいムードが醸し出され、それと同時にセヨンとジンボンそれぞれの抱える悲しみがより一層鮮明に浮かび上がってくる。

また、セヨンたちが母校を訪れるシーンでは、初恋の人・ジョンウとの記憶や思い出を振り返る様子が描かれる。特に注目したいのは、雨が降った日にジョンウがセヨンと相合傘をする場面だ。傘を見つけても彼と一緒に帰ることを選んだセヨンや、彼女の自宅が自分の家とは反対方向であるにもかかわらず送り届けるジョンウ。甘酸っぱい初恋の気持ちを呼び起こす2人の行動は、思わず“キュン”としてしまうような心躍るシーンとなっている。

そして、ジョンウの人物像を見事に表現したオン・ソンウの穏やかな笑顔とやさしい口調にも注目したい。さらに本作では、木浦や釜山、清州、甫吉島…と、韓国の美しい景色がまるでロードムービーのように映し出されており、旅行のような気分が味わえる点も魅力と言えるだろう。

◆文＝林ゆう