

ディズニー「モアナ2」歴史的ヒットの理由は?“ストリーミング時代”ならではの成功例 映像美・世界観も秀逸

好奇心旺盛なヒロインが大海原に旅に出るミュージカル・アドベンチャー「モアナと伝説の海2」。北米では2024年11月27日、日本では同年12月6日に劇場公開された作品となるが、世界興行収入が10億5875万ドル(約1588億円※box office mojo調べ、1ドル=150円換算)を突破するヒットとなった。このほどディズニープラスで配信が始まったということで、それほどの成功を収めた理由に迫ってみたい。
「モアナと伝説の海2」とは?
「モアナと伝説の海2」は、前作から3年後が舞台。海と特別な絆で結ばれたモアナが成長し、仲間たちと新たな航海に出るというストーリーだ。
世界興行収入10億5875万ドルという記録が、ディズニー・アニメーション史上歴代3位であることからも、同作は歴史的ヒットになったといえるだろう。
第1作は数字的には世界興行収入6億9084万ドルと続編より劣るが、ウォルト・ディズニー・ジャパンの公式サイトに掲載されている製作秘話を紹介したコラムによると、第1作は「2023年に全世界のストリーミング配信サービスで史上最も視聴された映画」となったのだという。
そこでファンとなった人々が、「モアナと伝説の海2」の劇場へと足を運び、ヒットにつながった一因といえる。
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見る者を圧倒する映像美
とはいえ、飛躍的なヒットになるには、作品そのものの力が重要。実際に劇場で見た人がSNSに投稿した感想を見てみると、多かったのが圧倒的な映像美だ。これは前作でも評価されていたことだし、そもそもディズニー映画が得意とするところ。
モアナが暮らす南国の島は、その温かい空気感まで伝わってくるかのような鮮やかさだ。また、周囲に広がる海は、青色の表現だけでなく、波しぶき一粒までが実写とはまたひと味違うドラマチックさ。そして、街灯などのない世界で広がる空。朝焼けも、夕焼けもきれいだが、星がまたたく夜空も秀逸。モアナの旅では、“星”も道しるべとして大切になる。
大海原でのモアナの冒険と神秘的な世界観
モアナが新たな航海に出るのは、すべての海をつなぐ使命を担う1000年に一人の“導く者”として、人間を憎んで世界を引き裂いた神の呪いを解いて、世界を再び一つにするため。
本作はポリネシア文化が参考にされていて、神話の世界が広がる。前作で描かれた冒険でモアナと絆が結ばれた半神半人の英雄・マウイも新たな航海の仲間として、モアナに協力する。海は神秘的ともいわれるが、そこに加わる神話という神秘性。その神秘の相乗効果が物語を面白くする。
ちなみに、海は本作において単なる舞台としてではなく、“キャラクター”として公式サイトで紹介されている。命を宿して、モアナを助けたり、意思を伝えたりするのは、やはり神秘的なのだ。
そして、海洋アクションアドベンチャー的というところもポイントではないだろうか。海賊たちの冒険譚となるディズニーの実写映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」も人気シリーズになっているし、仲間と一緒にというところでは、世界中で愛される日本発の漫画「ONE PIECE」もある。
モアナは船長のような存在で、海という舞台で風をきって進む。その勇敢さは男女関係なく魅了されるはず。しかも、ただの旅ではなく、家族がいる愛する島に戻れないかもしれないけれど、世界を救うという壮大な使命という胸アツさ。海の美しい描写が後押ししながら、神秘的な世界観×海洋アドベンチャーのドキドキ、ワクワク、ハラハラ感が物語を盛り上げるのだ。
迷ってもいい!? 大人に響くメッセージ
モアナの旅の仲間には、ちょっと怖がりな豚のプアや予測不能さが面白いニワトリ・ヘイヘイと、小さな子どもたちも喜ぶキャラクターがいる。そんな仲間たちとモアナの成長を見守っていく中で、大人がハッとさせられる場面がある。
モアナが出会ったマタンギが「呪いを解くならリスクを冒さなきゃ。時には迷って」とアドバイスするのだ。ミュージカルとして歌唱曲「迷え!」で彼女が言うのは、道は一つではないから、とらわれることなく自由になれということ。頭も心も凝り固まってしまいがちな大人にこそ響く。
子どもから大人まで、さらに男女問わず楽しめる。それは大ヒットに最も欠かせないものだろう。
◆文=ザテレビジョンシネマ部
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