“大の親日家”オーランド・ブルーム、48歳の誕生日 「パイレーツ・オブ・カリビアン」から20年超…日本のファンを熱狂させ続けるハリウッドスター
「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズなど、多くの人気作に出演している俳優オーランド・ブルーム。親日家としても知られ2025年はパートナーの歌手ケイティ・ペリーと一緒に東京で新年を迎えたことも話題になったばかりだが、1月13日には48歳の誕生日を迎えた。そこで、あらためて“年男”オーランドのキャリアを振り返る。
「スーパーマン」に憧れ俳優を志す
1977年1月13日にイギリスのケント州カンタベリーに生まれたオーランド。父はジャーナリストのハリー・ブルームで、母親のソニア・コンスタンス・ジョゼフィーンは外国語学校を経営していた。俳優になりたいと思ったのは、子どもの頃に見た映画「スーパーマン」(1978年ほか)がきっかけ。クリストファー・リーヴ演じるスーパーマンに憧れ、16歳の時にロンドンのナショナル・ユース・シアターに参加し、ギルドホール音楽演劇学校に通って演劇を学び始めた。
スクリーンデビューは1997年。ギルドホール音楽演劇学校在学中に、イギリスの作家オスカー・ワイルドを描いた映画「オスカー・ワイルド」に出演した。その2年後、ギルドホール音楽演劇学校を卒業するが、ほどなくして「ロード・オブ・ザ・リング」(2001年)のエルフ族レゴラス役に大抜てきされる。実は、演劇学校の卒業公演で主演を務めており、しっかりと演技の実力をつけていたことが大抜てきにつながったということになる。
「ロード・オブ・ザ・リング」は、J・R・R・トールキンの「指輪物語」を原作にしたファンタジーアドベンチャー映画で、全世界で大ヒットを記録。「第74回アカデミー賞」で13部門にノミネートされ、4部門を受賞。オーランドもレゴラスが当たり役となり、瞬く間に人気スターの仲間入り。続く「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」(2002年)、「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」(2003年)の三部作でもその存在感をしっかりと示した。
「ロード・オブ・ザ・リング」のような大作で、世界的ヒット作に出演したとなると、その役(レゴラス)の印象が強くなりがちだが、2003年に「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」よりも少し前に公開された映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」(ディズニープラスで配信中)があったことで、そうはならなかった。主演のジョニー・デップがジャック・スパロウを見事に演じ切っているが、エリザベス・スワン役のキーラ・ナイトレイと同様に、オーランドも“ウィル・ターナー”を好演し、レゴラスと並ぶ当たり役となった。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズも大ヒット
「パイレーツ・オブ・カリビアン」も世界的ヒットとなり、「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」(2006年)、「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(2007年)とシリーズ化されオーランドも出演。
作品、役との出会いというのも俳優にとって大きなもの。レゴラス、そしてウィル・ターナーという2つのキャラクターはオーランドにとって重要な役となった。レゴラスに関しては、「ホビット 竜に奪われた王国」(2013年)、「ホビット 決戦のゆくえ」(2014年)にもレゴラスとして出演している。ウィル・ターナーに関しても、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の4作目「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」(2011年)には出演していないが、2017年公開の第5作「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」に再登場し、ファンを喜ばせた。
この2大シリーズの他にも注目したい作品がある。一つは「ブラックホーク・ダウン」(2001年)。主演はジョシュ・ハートネットで、ユアン・マクレガーらが出演。ソマリア内戦への超大国の介入と失敗を描いた作品で、オーランドは早く実戦を経験したいと思っている若きレンジャー隊員、トッド・ブラックバーンを演じている。この作品での演技が、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の製作を務めたジェリー・ブラッカイマーの目に留まって“ウィル・ターナー”役が決まったと言われている。
もう一つは「キングダム・オブ・ヘブン」(2005年)。十字軍が聖地エルサレムを奪った約100年後、1184年のフランスのある村を舞台にした物語で、オーランドが主演を務めている。監督は「エイリアン」「ブレードランナー」「ハンニバル」「グラディエーター」などを手掛けたリドリー・スコット。重厚な歴史ドラマで、この作品によってオーランドの演技の幅も広がった。
他にも「グランツーリスモ」「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行機」「エリザベス・タウン」などもオススメ。
「ロード・オブ・ザ・リング」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」で日本のファンに“見つかって”から20年超。大の親日家であり、2023年に大阪コミコンで来日した際も日本への愛を語ったり、先日の来日時にも日本への敬意をSNSでつづったりして、日本のファンを熱狂させ続けるオーランド。今後、どんな作品でどんな役を演じてくれるのか楽しみだ。
◆文=田中隆信
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