山下幸輝、現場での子どもっぽい一面を暴露され「自然があふれていたので」

2024.08.16 11:10

8月30日(金)に映画「マンガ家、堀マモル」が劇場公開されることを記念して、8月4日に「映画『マンガ家、堀マモル』劇場公開記念！生配信スペシャル」が開催された。主演の山下幸輝をはじめ、桃果、原作者のseta、武桜子監督らが登壇し、作品の魅力や見どころなどを語り合った。

「マンガ家、堀マモル」とは

本作は、新人賞を受賞して以来、スランプに陥った漫画家が、幽霊たちとの交流を通して自分自身や過去と向き合うことで大切なことに気付いていく、再生の物語。主人公の堀マモルを山下、マモルの幼なじみの佐倉春を桃果が演じている。

この日は会場に訪れたファン限定で映画の冒頭映像が25分間上映され、続いて配信開始とともにdブックで公開中の同作の漫画に、声優の林勇と寺崎裕香が声を吹き込んだスペシャル朗読劇の映像が公開された。

朗読劇に出演した林と寺崎がステージに登場すると、林は「全体を通して心温まるエピソードで、キャラクターそれぞれにぬくもりがあったり、ストーリーも中盤にいくにつれてサプライズがあったり、まとまった映画だなと思いました」と作品の感想を。寺崎は「人間って自分の本心に蓋をしてしまいがちなので、その部分を漫画として描くのはすごく勇気が要ることだと思うんですけど、そこに立ち向かっていく堀くんの姿がすごくすてきで、いろんな方が共感できる作品だと思いました」と思いを口にした。

演じるにあたって、林は「好青年だったのでナチュラルにやりたいと思ったのが最初のインスピレーションでした。静止画の物語が続く中で多少誇張しないといけない部分は輪郭をつけて、状況とか堀マモルがどういう動きをしているのかは声でも分かりやすいように演技しました」と意識したことを明かした。

一方、寺崎は「アフレコに武監督が来てディレクションしてくださって、原作モノがアニメ化してから実写化する経験しかなかったので、実写を作って役を深く理解している方から指示を頂いたことがすごく貴重な経験でした」と語り、実写映画と比較して「リアルな子どもが演じる少年と私が演じる少年にはこんな違いがあるんだなって、あの時代にしか出せない無垢さみたいなものを感じて勉強になりました」と、学びの機会があったことを振り返った。

武監督「すごくいいお芝居を2人がしてくれた」

その後、実写映画に出演した山下、桃果、原作者のseta、武監督が登壇。作品について山下は「とにかく温かい作品です。撮影した当時はとても寒かったんですけど、堀マモルの存在に助けられて心は温まりながら撮影しました。見ている方がほっと一息つける作品です」とアピールすると、桃果も気温が低かったことに言及しつつ「私は、他のキャストの方とあまり撮影期間が被らなかったので、大事なシーンを演じるのは大変だったんですけど、現場が温かかったのでやりやすかったです」と当時を振り返った。

また、比較的撮影がスムーズな現場で珍しく緊張感のある中、河川敷でマモルと春が対峙(たいじ)するシーンは何度も撮り直したという武監督は「すごくいいお芝居を2人がしてくれて、モニターを見ながら“これはきた”と思ったら、隣から鼻をすする音が聞こえてきて、振り返ったら隣に座っている野田(麗未)監督が号泣していたのがすごく印象に残っています」と現場でのエピソードを話し、キャスト陣をほっこりさせた。

その流れで印象に残っているエピソードを聞かれた桃果は「山下さんがマモルらしいなって思ったことなんですけど、撮影の合間にパッて見るといないんですよ。すると端っこで木の棒を持って遊んでいたりして、マモルだな～と思いつつ、そういう子どもらしい一面もあるんだなって」と笑いながら話すと、山下は「自然があふれていたので、何かしら見つけたかったんですよ。それで、枝を見つけたりして遊んでましたね」と照れながら答えた。

最後に山下は「映画はもう少しで見られるのでワクワクしながら待っていてくれたらと思いますし、本当に温かい作品になっています。堀くんには漫画を描いてほしいですし、愛される作品になると思うので、何度も見てくれたらうれしく思います」と観客に向けて呼び掛けると、会場ではこの日誕生日を迎えた寺崎にケーキが贈られるサプライズが。驚く寺崎を中心に登壇者全員での記念撮影が行われ、笑顔あふれる中で締めくくった。

なお、「映画『マンガ家、堀マモル』劇場公開記念！生配信スペシャル」は8月17日(土)までLeminoにてアーカイブ配信中。その他、「公開まで待てない！『マンガ家、堀マモル』特別映像(全5話)」も順次独占無料配信しており、8月16日(金)の第5話では映画本編20分超の冒頭映像が配信される。

◆取材・文・撮影=永田正雄