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台湾ホラーがなぜ怖いのか、「呪詛」など大ヒット作から考察する「リアリティのある恐怖」
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近年、じわじわと人気を拡大させている台湾映画。今年世界で大ヒットした「呪詛」、をはじめ、「トラウマ級に怖い」「1人で観るんじゃなかった」「怖すぎて見られない」とマニアをも震え上がらせるホラー映画の話題作が次々と生まれている。ザテレビジョン編集部もそんな台湾映画について特集を展開。本記事では、世界で大ヒットとなった「呪詛」(NETFLIXで配信)、パンデミックホラーの「哭悲/THE SADNESS」(U-NEXTで配信)、台湾の負の歴史にスポットライトをあてたダークミステリー「返校 言葉が消えた日」(U-NEXT、Huluで配信)を題材に、台湾ホラーの魅力について考察する。
世界中を恐怖に陥れた台湾最恐ホラー「呪詛」
数ある台湾ホラーのなかでも最恐と言われる本作品は、Netflixで世界に配信されるやいなや「怖すぎて観れない!」と大きな話題になった。それもそのはず、絶対に入ってはいけない禁足地、おどろおどろしい宗教儀式、恋人らに降りかかる惨劇、呪いの連鎖など、「呪詛」には恐怖をあおる要素がこれでもかというほど詰め込まれている。
主人公のルオナン(ツァイ・ガンユエン)は、恋人らと運営している超常現象調査の動画配信チャンネルの撮影のため、禁足地に踏み入って呪われてしまったという過去を持つ。6年後、呪いを受けた当時お腹にいた自分の娘にも呪いが降りかかり、ルオナンは必死で娘を守ろうとするのだがー、というのが物語のあらすじだ。
「呪詛」はフィクションをドキュメンタリー映像かのように見せるモキュメンタリー方式をとっており、ルオナンが時に観客に向けて語りかけながら話が進んで行く。本当の配信を観ているような没入感のなか、観客は彼女と一緒に恐怖を体験し、娘を守りたいという思いに共感し、「どうか助かってほしい!」と応援し、そしていつしか恐怖に巻き込まれてしまうことになるのだ。
公開当時に、「この映画を観ると呪われる」という噂がまことしやかに囁かれたが、ラストシーンでその驚愕の理由が判明する。エンターテイメントという枠を超えて迫ってくる圧倒的な怖さが見どころとなっている。
まさに地獄絵図、残虐で壮絶なエクストリームホラー「哭悲/THE SADNESS」
同じ“ホラー”でも、心にヒタヒタと染みてくるような恐怖を描いた「呪詛」とは様相が異なり、往年のスプラッター映画を思わせる突き抜けた暴力・狂気・猟奇的な残虐行為による恐怖が描かれているのが本作品だ。
物語の舞台となるのは、アルヴィンと名付けられた謎の感染症が蔓延している台湾。風邪のような軽い症状がともなうだけだったことから、人々はいつしかこのウイルスへの警戒を解いてしまう。しかし、ある日、ウイルスは人の脳に作用して凶暴性を助長するものへと突然変異を遂げる。
感染者たちが暴徒と化し、暴力をふるい、拷問し、食し…そんな目をそらしたくなるような行為が街中に溢れかえるさまは、まさに地獄絵図。恋人のカイティン(レジーナ・レイ)に会いたい一心で、ジュンジョー(ベラント・チュウ)は悪夢の街をさまようが、果たして2人は無事に再会することができるのかー、というのが物語の核となる。
見どころは、派手に血しぶきがあがる思い切ったグロ描写だ。このアルヴィンウイルスの感染者たちは、衝動が抑えきれないが知性は残っている。そのため、罪悪感で涙を流しながら残虐行為を行うのだが、「罪悪感があるのに、そこまでやるの!?」という吹っ切り具合は一見の価値がある。ゾンビ系のパニック・ホラーが好きだという人におすすめしたい。
2019年度台湾映画No.1ヒット「返校 言葉が消えた日」
本作品は、大人気ホラーゲームを原作としている。ゲームに続いて大ヒットを記録し、台湾のアカデミー賞とも称される映画アワード第56回金馬奨で12部門にノミネートされ、5部門で受賞に輝いた。夜の学校に閉じ込められ、次々と怪異が起こるというシチュエーションは間違いなくホラーなのだが、ホラーというだけにとどまらないメッセージ性の強いダークミステリーとなっている。
時は1962年、戒厳令のもと政府が反体制派を弾圧した白色テロの時代だ。教官が厳しい目で監視や所持品検査をするなか、生徒たちが翠華高校に登校してくるところから物語は始まる。学校の一室では、政府に禁じられた書籍を読んだり書き写したりする読書会がひっそりと行われているが、それは知られてしまえば処罰や死刑の対象になる危険な行為だった。
あるとき、女子学生のファン(ワン・ジン)は異様な空気が立ち込める学校の教室で目を覚ます。校内をさまよううちに読書会のメンバーである男子学生ウェイ(ツォン・ジンファ)と出くわして2人で脱出を試みるが、うまくいかない。やがて彼女は、学校で起こった恐ろしい迫害事件とその真相にたどりつくーというのがあらすじだ。
何が起こっているのかという謎解き的な部分も見どころではあるものの、台湾の歴史的な暗部である白色テロ時代を描いているということにやはり注目したい。普通の市民たちが相互監視と密告を強要され、自由が罪になるというヒリヒリするような息苦しさが、怪異以上に得体のしれない恐怖を感じさせてくれる。
台湾ホラーから感じる「リアリティのある恐怖」
今回紹介した3作品に共通しているのは、実際にあった事件や史実から着想を得ているという点だ。
「呪詛」は、家族全員が神がかりを自称して互いに暴力をふるいあった挙句に1人が多臓器不全で死亡したという台湾の高雄市で起きた事件に、「哭悲/THE SADNESS」はコロナ禍や台北の地下鉄で起きた無差別殺人にインスパイアされている。また、「返校 言葉が消えた日」が、白色テロという史実を下敷きにつくられていることは既に触れた通りだ。
呪いも、理性のタガが外れた人間の暴走も、苛烈な弾圧も、もしかしたら自分の身にある日突然降りかかってくるのではないか。そのリアリティが生む何ともいえないねっとりした恐怖と深みが、台湾ホラーの魅力かもしれない。
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