蒼井優、主演・田中裕子と“二人一役”「おらおらでひとりいぐも」映画化「世界中に自慢したいくらい幸せ」
2020.01.20 07:00
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芥川賞&文藝賞をW受賞した若竹千佐子氏のデビュー作品で50万超えのベストセラー『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社刊)を映画化することが決定し、田中裕子(主演)、蒼井優が出演することがわかった。
『おらおらでひとりいぐも』映画化
主人公は、75歳でひとり暮らしをしている“桃子さん”。1964年、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように故郷を飛び出し、身ひとつで上京してから55年。夫・周造と出会い結婚し主婦となり、2人の子供を育て、これから夫婦水入らずの平穏な日々を過ごそうと思った矢先、突然夫に先立たれ途方に暮れていた。しかし、ひとり家でお茶をすすり、図書館で借りた本を読みあさるうちに、46億年の歴史に関するノートを作り、万事に問いを立ててその意味を探求するようになる。すると、桃子さんの“心の声”が、ジャズセッションに乗せて内から外に湧き上がってきた。桃子さんの孤独な生活は、現在と過去を行き来し、いつのまにか賑やかな毎日に変わっていく。
晩年の「普通」の女性が主人公となり、それによって「普通」の人が勇気づけられる、今までありそうでなかった物語を描いている。
田中裕子・蒼井優が二人一役
「現在」の桃子さん(75歳)役は、15年ぶりの主演作となる田中。長きにわたって第一線で活躍する田中が、誰からも愛される主人公・桃子さんを魅力的に演じる。出演にあたっては、「私も日々朽ちていくのでありますが、この歳になってこの作品に会えて、沖田監督にお会いできて、嬉しいです。監督の撮影中の一喜一憂される姿が目に焼き付いています。私のこれからの日々に監督のあの姿を思い出してニヤニヤできる事が、私にとっての小さな春になりそうです」とコメントを寄せた。
また、「娘の時代」「妻の時代」(20~34歳)の桃子さん役には蒼井。初共演の田中と蒼井は、二人一役を演じることに。蒼井は、今回の出演に関し「オファーをいただいた時から、早くこの作品を観たくてたまりません。田中裕子さんとご一緒させていただくことも夢でしたので、世界中に自慢したいくらい幸せです」と歓喜している。
『南極料理人』『横道世之介』の沖田修一監督が描く
また、メガホンをとるのは、『南極料理人』をはじめ、『キツツキと雨』、『横道世之介』、『モリのいる場所』など話題作を手掛け、ブルーリボン賞最優秀作品賞(『横道世之介』)など数々の国内外の映画賞を受賞した沖田修一監督。原作に惚れ込んだ沖田監督が自身で脚本も執筆した渾身の一作を、出演を熱望した田中、蒼井を迎え描く。
なお、撮影は2019年11月~12月、都内近郊で行われ、現在本編編集中。公開時期は2020年を予定。(modelpress編集部)
沖田修一コメント
この原作をどうやって映画にするのか、企画をいただいた時、映像化が難しいと思う反面、他にないような不思議な映画になりそうだとも思いました。田中裕子さんとのお仕事は、毎日が刺激的で、緊張もありましたが、桃子さんの、生活の機微のようなものを撮っている時の、あの楽しさを思い返すと、とても素晴らしい時間だったと思います。また、蒼井優さんが、若い桃子さんに丁寧に向かってくださり、監督としては、もう二人の桃子さんを撮りながら、ひたすら感動していたのでした。田中裕子コメント
スタッフの皆さま キャストの皆さま、お疲れ様でした。今回の撮影では、最初図書館に恐竜の図鑑を借りに行って、小学生のコーナーでしたが、その時からなんだかもう小学生のような気分になりました。撮影の中で、図画工作の時間がありました。音楽の時間もありました。体育の創作ダンスの時間もあったし、遠足も行ったし。保健かな?湿布の貼り方っていうのもあったような気がします。
遠足ではとてもお天気に恵まれてきれいに澄んだ空気の中、雑木林でどんぐりや松ぼっくり拾ったりしました。あのどんぐりや松ぼっくりも寒い冬をくぐって朽ちてゆくんだと思いますが、雑木林にはまた春がやってくるんですよね。
私も日々朽ちていくのでありますが、この歳になってこの作品に会えて、沖田監督にお会いできて、嬉しいです。監督の撮影中の一喜一憂される姿が目に焼き付いています。私のこれからの日々に監督のあの姿を思い出してニヤニヤできる事が、私にとっての小さな春になりそうです。皆さま、ありがとうございました。
蒼井優コメント
「田中裕子さん主演、沖田修一監督作品」という、何があっても映画館で観たい作品に、自分も携わらせていただけたこと、心から嬉しく思います。私は、田中裕子さんが演じられる「現代の桃子さん」の、20 代と 30 代パートで出演し、現代パートでは桃子さんの脳内の声をやらせていただきました。この作品は桃子さんという 1人の女性のお話ですが、映画をご覧になられる方、皆さんのお話でもあると思います。桃子さんの今に想いを馳せたり、娘、直美の言動に自分を重ね反省したりしながら撮影を進めていました。1 人の人生にスポットをあてた作品でありながら、壮大で奥行きのある、ユーモア溢れた作品になっていると思います。
オファーをいただいた時から、早くこの作品を観たくてたまりません。田中裕子さんとご一緒させていただくことも夢でしたので、世界中に自慢したいくらい幸せです。
原作・若竹千佐子氏コメント
『おらおらでひとりいぐも』が映画になるなんて夢のようです。ましてあの田中裕子さんが主役だなんて!!同世代、大好きな女優さんです。桃子さんが大勢の人を介してもう私の手の届かないところに大きく羽ばたこうとしています。作者として何より嬉しいことです。
【Not Sponsored 記事】
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