(左から)大森立嗣監督、三田佳子、福士蒼汰、松本まりか、浅野忠信(C)2024 映画「湖の女たち」製作委員会

松本まりかが号泣 原作者からの手紙に「罪深いことをしてしまったなと思っていました」【湖の女たち】

2024.05.18 21:11

女優の松本まりからが18日、都内で開催された映画「湖の女たち」公開記念舞台挨拶に出席。同作の原作者・吉田修一氏からの手紙に涙する場面があった。

  

原作・吉田修一氏、福士蒼汰&松本まりからへ手紙

俳優の福士蒼汰と初共演にしてW主演を務める松本。介護施設で起きた事件を追う刑事・濱中圭介を福士、事件が起きた施設の介護士・豊田佳代を松本が演じる。

この日は原作者の吉田修一より、出演者にサプライズで手紙が届けられた。大森立嗣監督への手紙に続き「福士蒼汰さんが持つ野性的な官能。松本まりかさんが体現された大自然のリズム。そして伝説的な女優である三田佳子さんからはこの国の歴史を、浅野忠信さん演じる刑事は正義の揺らぎを、生々しくわれわれに伝えてきます。映画の終盤、浅野さん演じる刑事が『世界の美しさ』について福士さん演じる圭介に問うシーンがありますが、ひいき目ではなく、日本映画史に残るような名シーンではないかと思います」とキャスト陣について言及。「この『湖の女たち』が一人でも多くの方に届くことを願ってやみません。一人でも多くの方がこの映画に触れ、福士蒼汰さん松本まりかさん、お二人の鬼気迫る姿に、そして湖の夜明けの美しさに、私と同じように言葉を失ったならば、この作品が伝えようとしたものは、きっと届いたのだろうと思います」とつづられ、「主演を務められた福士さん、そして松本さん。圭介と佳代という人間を生み出した原作者として思うのは、今回のお二人の挑戦が生半可なものではなかっただろうということです。しかし、その挑戦の先でお二人が見せてくれた風景は、小説を遥かに超えたものでした」と感謝の思いが明かされた。

そしてその手紙は「風景には、決して触れられない。ずっとそう思っていましたが、それでも必死に手を伸ばせば、いつかかなうのではないか。お二人の演技は私にそんな思いを抱かせるほどに、人間の品性と生きることの可能性を見せてくれました。圭介と佳代を、誇り高く演じてくださって、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました」という文言とともに締めくくられた。

松本まりか、吉田修一氏からの手紙に涙

手紙を受け松本は言葉に詰まった様子で、しばし黙考しつつも、その瞳からはみるみると涙が。「正直な話をすると、わたしはこの作品を受けて、非常に罪深いことをしたなと思いました」と絞り出すように語りはじめると、「やはり自分にはやりきれない。この作品を、この役を体現するには、あまりにも自分は未熟すぎました。すべては人間性も芝居も、全部ですが。だけどわたしは大森監督の作品を、吉田さんの作品をどうしてもやりたかった。それはただ、ただ自分にとって必要な映画だったから。自分がこの作品を背負って、やっちゃいけないなと思っていましたけど、自分の欲求だけでやってしまいました。撮り終わってからも、すごく罪深いことをしてしまったなと思っていました」と述懐した。

だが、それゆえに吉田氏からの手紙に触れて、「原作の吉田さんからこういったお言葉をいただいた時に、さらにその罪深さは増したなと思いました。でも吉田さんがそう思ってくださったことはわたしにとっては救いでした」とその正直な思いを切々と語った。

さらに「今のお言葉からも、やっぱりこうやって自分が何かを表現する立場にいる、自分が影響力を持つ仕事をしているという自覚。安易に言葉にしないということを大事に生きていかないといけないなと思いました」とあらためて決意を語った松本は、「今までも安易な言葉を使っているつもりはありませんが、自分から出てくるもの、表現というものが、本当に美しいと思えるものであり続けたいなということを、今、お手紙を聞きながら身を正しました」と涙ながらに付け加えた。(modelpress編集部)
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