永山瑛太、安藤サクラの演技に驚き「あんな人間見たこと無い」＜怪物＞

映画「怪物」

本作は、大きな湖のある郊外の町を舞台に、息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たちが織りなすヒューマンドラマ。よくある子供同士のケンカに見えたできごとをきっかけに、食い違う主張が次第に社会やメディアを巻き込んで大事になっていく様を描く。

先日開催された第76回カンヌ国際映画祭において、脚本賞と、LGBTQを扱う作品が対象となるクィア・パルム賞を獲得。2日に封切られると、公開日を含む週末の3日間の興行収入が325,419,020円を記録するスタート、平日も高稼働が続き、好調は2週目もキープ。早くも興行収入が10億円を突破するほどヒットとなっている。

この日は是枝裕和監督も出席。安藤は小学5年生の湊（黒川想矢）の母・麦野早織を、永山は湊（黒川）や依里（柊木陽太）の担任教師・保利道敏を演じた。

永山瑛太「怪物」周りの反響語る

今回上映後の舞台挨拶は初となり、冒頭の挨拶で「宣伝とかでも内容をすごく気を付けて気を付けて喋ってきたんですけれども、やっとこうやって皆さんと上映後の空気の中でおしゃべりできるっていうのが、とっても楽しみです」と話した安藤。実際に客席に2回以上観た人がたくさんいると聞くと「えー！」と驚き、「何回ご覧になっているんですか？」と質問。観客の中には4、5回以上観たという人もいた。

公開から2週間以上経ち、周りの反応を聞かれると「聴いているラジオで次々皆さんが『怪物』の話をされるのですごいんだなと思います。私よりもご覧になられた皆さんの方が細かいことをご存知なのではないかと。自分より詳しい気がして今日喋るの怖い」ともコメント。

永山も「一番多いのが2回目以上観た方々の感想のニュアンスが違ってくるなと。『言葉にならないので会って話がしたい』という連絡がきたり、5回目観たって人もいた」と実際に届いた周りからの連絡を明かした。

安藤サクラ＆永山瑛太、お互いに驚いたこと

印象に残っているシーンを聞かれた永山は、安藤とママ友役を演じる野呂佳代のクリーニング店の冒頭のシーンをあげ、「あんな人間を見たこと無い。今までの役者さんの中であの動きをした人を見たことが無いので、すごいなって思った」と安藤の自然な動きに驚いたと回答。

安藤は逆に「私は瑛太くんの瞬発的な表現にすごいなって思っていた」と永山の動きに注目していたそうで、永山のシーンについて上手く表現が見つからず困っていた安藤に是枝監督は共感を示し、「究極的に言うと僕は運動神経だと思いますけど、それはスポーツができるとかできないではなくて、体をコントロールしていく能力の高い役者さんが優れた役者だと思うと、やっぱこの2人はとてもそれが優れているから、演出していて楽」と2人の演技を絶賛。

最終的に監督に褒められ「やった！」と顔を見合わせて喜んでいた。

なお、永山は16日に弟で俳優の永山絢斗容疑者が大麻取締法違反容疑で逮捕されて以来初の公の場となったが、言及はなかった。（modelpress編集部）