「2014年フジテレビが目指すもの」亀山千広社長が語る
2014.01.12 12:26
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「ロングバケーション」や「踊る大捜査線」などの大ヒットドラマを世に送り出し、昨年6月にフジテレビジョン代表取締役社長に就任した亀山千広氏がこれからのフジテレビについて語った。
11日放送の番組「新・週刊フジテレビ批評」に出演した亀山氏は、「2014年フジテレビが目指すもの」をテーマにトークを展開した。
ここ数年視聴率が年々低下の傾向にあるフジテレビ。街頭アンケートでも視聴者からは厳しい声が飛んだ。
「うちの社員にもよく言っているのは『面白かったよ』とか『つまらなかったよ』っていうのを同じ局員に言ってあげるべき。みんな視聴率しか見てない。視聴率の虜になってるのはダメで、視聴者を虜にするのが僕らの仕事。数字は数字だけど、視聴者に届いてる番組は視聴率も上ってくるから街の声がすべてだと思っています」と、作り手側が“視聴者目線”になれていないことが視聴率低迷の原因であることを訴えた。
「それは新しいことや何かをしたいってことよりも、そこに情熱が向いてた。今はどっちかっていうと小手先でなんとか視聴者に届けようってしているところがある。
テレビっていうのは情熱を映すメディアだと思っているので、情熱をどれだけ見せれるか。面白い面白くないの前に、情熱があれば見てみたいって気持ちになってくれるんだと思う。フジテレビ流の情熱ってどこにあるのか。それは過去の番組を見れば参考になるのかもしれない。作り方やテクニックではなくて“熱”。それが有りさえすれば、絶対もう一回強いメディアになれるって僕は信じています」と力強く語った。
そして、「僕らは放送のプロなのでそれを具現化させないといけない。そのテクニックを持てないのであれば、情熱を持つしかないと思う。(視聴者に)どうですか?って胸を張って見せれるものを作るしかない」と語った。
テレビ業界での覇権奪回に向け、今後フジテレビがいかなる戦略を打ち出し、視聴者を楽しませてくれるのか期待が寄せられる。(モデルプレス)
また、本社屋の窓に設置した「GLITTER8(グリッターエイト)~キラキラヒカル フジテレビ~」が話題に。LEDをコントロールし、人気番組の主題歌メドレーなどと連動しながらイルミネーションショーを展開している。さらに、昨夏のお台場合衆国で結成されたイケメン集団「ミストマン」が接客する「ミストマン8カフェ」は、入店待ちになるなど人気が継続。2月28日まで期間延長が決定している。
フジテレビの現状と視聴者の本音
2013年の年間視聴率をフジテレビ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京の5局で比較してみると、19時から22時までのゴールデンタイム、そして19時から23時までのプライムタイムの2つの時間帯でテレビ朝日が首位を獲得。一方、全日帯と言われる6:00~24:00までの時間帯では、日本テレビがトップを獲得。フジテレビは、この3つの時間帯で3位という結果となった。ここ数年視聴率が年々低下の傾向にあるフジテレビ。街頭アンケートでも視聴者からは厳しい声が飛んだ。
視聴者目線の重要性
視聴者からの声に亀山氏は「その通りだと思います。胸が痛いというよりも、作り手が今の意見を真摯に受け止めなくてはいけないなと思います。作り手が視聴者になっていない。(番組を)作って放送になったら『僕の仕事は終わりだよ』じゃないはず」と険しい表情を浮かべ、「自分が番組を作っていた頃は、番組が放送される時間帯はテレビのあるお店に行って自分の番組を生で見ていた。編集作業をしていたとしても1時間だけ抜けて視聴者の反応を見るってことをやってた」と視聴者目線を強く意識していたと主張。「うちの社員にもよく言っているのは『面白かったよ』とか『つまらなかったよ』っていうのを同じ局員に言ってあげるべき。みんな視聴率しか見てない。視聴率の虜になってるのはダメで、視聴者を虜にするのが僕らの仕事。数字は数字だけど、視聴者に届いてる番組は視聴率も上ってくるから街の声がすべてだと思っています」と、作り手側が“視聴者目線”になれていないことが視聴率低迷の原因であることを訴えた。
作りたいものでも伝わらないと意味がない
法政大学教授の稲増龍夫氏から「フジテレビは視聴者目線を先駆けてやってきたがそれが周りの常識になってきてそれを作ったんだっていう自負が(視聴率の)足かせになっているんじゃないか」と指摘されると、「わかります。それはすごく感じます」と同調し、「過去の栄光は当然ありますし、それはそれで伝統として受け継ぐべきだと思うんですけど、今現在僕を含めてフジテレビにいる人間が変わっていかなければいけない。視聴者を最優先して、視聴者の反応をしっかり見るってことをしないと。作りたいものでも伝わらないと意味がない」と切実に語り、「作り手の意識やテレビ局にいる人間の意識が変わらない限り、フジテレビに限らずテレビは復活しないと感じる時はたまにあります」と業界全体を案じた。テレビは情熱を映すメディア
今年3月で放送を終了するフジテレビの昼の看板番組「笑っていいとも!」についても言及した亀山氏は、「いいともっていうのは、フジテレビの代表的な番組でバラエティとかドラマとかっていうジャンルのものではなくて、『いいとも』というジャンルになった。そこからどれだけの人材が育ってきたか。しかも生放送だから鍛えらたんですよね。昔のひょうきん族もそうでしたし、新しいだけじゃなくてテレビがテレビであるための色々な知恵をそこに出していった気がする」とコメント。「それは新しいことや何かをしたいってことよりも、そこに情熱が向いてた。今はどっちかっていうと小手先でなんとか視聴者に届けようってしているところがある。
テレビっていうのは情熱を映すメディアだと思っているので、情熱をどれだけ見せれるか。面白い面白くないの前に、情熱があれば見てみたいって気持ちになってくれるんだと思う。フジテレビ流の情熱ってどこにあるのか。それは過去の番組を見れば参考になるのかもしれない。作り方やテクニックではなくて“熱”。それが有りさえすれば、絶対もう一回強いメディアになれるって僕は信じています」と力強く語った。
視聴者が 「フジテレビに期待すること」
今年で開局55周年を迎えるフジテレビだが、「フジテレビに期待すること」という街頭アンケートを実施してみると、「月9という言葉が浸透しているように、みんな楽しみにしているのでずっとワクワクさせてもらえるようなドラマを作ってもらいたい」(40代女性)「フジならではの色は出した方が良いと思う。フジらしさって洒落ててトレンディ感もあってでもちょっとエレガントな感じ」(50代女性)「今の放送には驚きとかはない感じ。型にはまらない感じで、みんなが好きっていうのでないものもやってもいいかも」(20代女性)「このテレビを見て欲しいっていうフジテレビのメッセージが欲しいよね。フジテレビじゃなきゃできないのはこれなんだってものを出すべきだよ」(70代男性)といった期待の声も多く上った。2014年、開局55周年のフジテレビが目指すこと
視聴者たちの声を受け、亀山氏は「机の上でマーケティングするだけじゃなくて視聴者の声にどれだけ反応してあげられるか。視聴者の望む声に媚びるのではなく、どれだけ反応できるか。だからもっと作り手がテレビを見ないといけないし、テレビを信じないといけない」と今後の課題を見つめ、「かつてのフジテレビは番組そのものがジャンルになっていた。月9だって作り手の僕らが“月9”なんて呼び方したことはなくて、視聴者であったり、他のメディアが総称して月9って言ってくれてた。そういう注目のされ方をすることが当時のテレビだったと思うのと、それをもう一回作りあげていくんだっていう気持ちが欲しい。期待されていることがそこだとすればそれに応えるしかないって思うし。そこにエネルギーを注いで意気に感じてやらなきゃ、『なんのためにフジテレビに入ったんですか?』と社長としては言いたいですよね」と作り手すべてに呼びかけた。そして、「僕らは放送のプロなのでそれを具現化させないといけない。そのテクニックを持てないのであれば、情熱を持つしかないと思う。(視聴者に)どうですか?って胸を張って見せれるものを作るしかない」と語った。
テレビ業界での覇権奪回に向け、今後フジテレビがいかなる戦略を打ち出し、視聴者を楽しませてくれるのか期待が寄せられる。(モデルプレス)
フジテレビ社屋をイルミネーション化する「GLITTER8」も好評
12月21日から1月5日まで16日間にわたって開催されたフジテレビの冬の社屋イベント「冬フェス2013-14~5539フジテレビ~」が閉幕したが、来場者40万人を突破したという。また、本社屋の窓に設置した「GLITTER8(グリッターエイト)~キラキラヒカル フジテレビ~」が話題に。LEDをコントロールし、人気番組の主題歌メドレーなどと連動しながらイルミネーションショーを展開している。さらに、昨夏のお台場合衆国で結成されたイケメン集団「ミストマン」が接客する「ミストマン8カフェ」は、入店待ちになるなど人気が継続。2月28日まで期間延長が決定している。
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