くまモンと一緒に熊本旅へ。「くまモンランド公式バスツアー」が熱い!
今、熊本の旅が熱い! くまモンと一緒に旅ができるとあって話題の「くまモンランド公式バスツアー」。県内5エリアのうち、「三角・天草」「山都」に参加してみた。
くまモンが好き、熊本が好き。そんな人たちが今、熱視線を送っているのが「くまモンランド公式バスツアー」。これは、熊本県全体がくまモンの魅力あふれる場所となり、世界中からヒト、モノ、企業(ビジネスの活性化)が集まる地域となることを目指す「くまモンランド化構想」にのっとって新しく遂行されることとなったツアーだ。
県内5エリア(「芦北・水俣」「三角・天草」「山都」「玉名・山鹿」「人吉・球磨」)で、自然や文化、グルメをくまモンと一緒に楽しめるバスツアーである。
「くまモンと一緒に旅ができる!」とファンの間でも話題となり、来年3月までのツアーは完売寸前。追加ツアーも出ていると聞く。
10月11日の「三角・天草」、11月22日の「山都」に参加してみた。
くまモンも同船! くまモンクルーズ旅

くまモンと一緒に船の旅。そう聞けば申し込まずにはいられない。
秋晴れの朝、集合場所は熊本駅前。くまモンのラッピングバスを見つけて、ツアー参加者30人はすでに興奮状態だ。このバスで一路、三角西港へ。バスの窓から見えたのは、ぴょんぴょん跳びはねるくまモン! この登場にバス内では黄色い声が飛ぶ。みんな我先にとバスを降り、くまモンのもとへ駆け寄った。
「海をバックに、ボクのイケメソぶりを撮ってほしかモン」
というわけで、くまモンを撮影し、それから全員で集合写真を撮る。

天気は快晴、どこまでも青い空が広がり、「さすがは晴れ男」という声が上がる。
その後、少し散策をしながらARかくれんぼ体験。ARを使って三角西港のあちこちに隠れている6体のくまモンと、実際のくまモンを合わせて写真が撮れるのは、なかなかレアな体験。とはいえ、なかなかうまく撮れずに四苦八苦している参加者たち。くまモンがスマホをのぞいて歩きながら、いろいろ教えてくれる。
「でも、やっぱり本物の方がかわいいー」
「ナマモンがいいよねー」
参加者たちからの声に、照れるくまモン。さらに西港内をくまモンと一緒に散歩。
「海まで行ったら泳げるよ」
「バタフライで泳いでー」
みんなのむちゃぶりに、いちいちジェスチャーで答えてくれる。
と、ここで2ショットが撮れることに。みんな一列に並んで、くまモンとニコニコ話しながらの撮影会となった。

くまモンとはいったんお別れ。じゃあねと見送る参加者たちを、何度も振り返りながらスキップして去っていく後ろ姿がなんともかわいかった。
ランチは「mio camino AMAKUSA」でバーベキュー。魚は天草からカマスやエビなどが届いており、即席ながらグループを組んでせっせと焼きつつしゃべりつつ頬張る。

そしていよいよ天草五橋クルーズへ。
参加者が船に乗って待っていると、くまモン登場。

みんなに手を振りながら船に乗り込み、後部座席にどんと座った。
いよいよ出航!

立ち上がってさまざまなポーズをとるくまモンにみんながスマホを向ける。
海を眺め、深呼吸をし、「隣に座ってほしかモン」と参加者の腕を引っ張って隣に座らせる。くまモンも楽しそうだ。しかし彼はじっとしてはいない。すぐに狭い通路を通って船首の方へ。参加者も追うように船首へ行き、順番に青空と海をバックにくまモンの写真撮り放題となった。

どこまでも広がる青空ときれいに流れていく真っ白な雲、そして深くきれいな天草の海。これほどくまモンに似合う背景もないだろう。天草五橋クルーズとして、船内説明もあったのだが、みんなくまモンに集中しすぎて、あまり聞いていなかったのではないだろうか。
船は無事に港に着き、参加者も下船していく。一人ひとりと握手し、最後まで見送ったくまモン。ボクもたいぎゃ楽しかったモンと車へ戻っていった。

くまモンと絶景を楽しむ! くまモンとモンダーランド旅
ワンダーランドならぬ「モンダーランド」。こちらも見逃せない。というわけで11月22日は、国宝の通潤橋がある山都町へ。また熊本駅で集合。先日とは別のくまモンラッピングバスがやってきた。

バスは一路、通潤橋ミエルテラスへ。バスを降りて通潤橋近くを散策していると、小川を挟んで向こう側に……黒い影が! くまモンがこちらに向かって手を振っていた。
参加者たちが一気に走り出す。筆者がくまモンに手を振ると「川を泳いで来い!」とジェスチャーが。飛び込むふりをしたら、「早く早く」と言わんばかりに手を振って、ミエルテラスの方へ走って行った。
元気なくまモンにようやく追いつく。そこには「八朔祭り」の大造り物の巨大くまモンが立っていた。
八朔祭りは、田の神に感謝し収穫の目安を立てる日とされる八朔(旧暦8月1日)に、豊年祈願と商売繁盛を願い行われる。巨大な「大造り物」の引き廻しで知られる『八朔祭』は、約270年前から行われている、この地域の大切な行事だ。高さ3、4メートルは当たり前、中には5メートルを超す巨大な造り物は、地域の商店街の各連合が趣向を凝らし、競い合って造らているという。ここにある巨大くまモンは、山都町役場の作品だ。

その巨大くまモンと並ぶと、さすがのくまモンも小さく見える。後ろには2年前に国宝指定された通潤橋がそびえている。通潤橋は、1854年、水不足に悩む白糸台地に水を送るため、矢部の惣庄屋・布田保之助によって造られた近世最大級の石造アーチ水路橋だ。そして、石造アーチ橋の中で唯一“放水”ができる橋として、今も白糸台地の棚田を潤している。
くまモンがふと後ろを向いた。体で通潤橋を表現している。本物の通潤橋と重なり、なんともユーモラスな写真が撮れた。

ここで前回同様、くまモンとのツーショット。それぞれにくまモンと話しながら、なごやかな雰囲気の中、撮影会が行われた。
この日はたまたま放水日にあたるので、放水の時間まで近所を散策。緑川渓谷にかかる高さ140メートルの「鮎の瀬大橋」は橋自体も美しく、眼下に広がる谷の風景も見事だった。

また、1000年以上続くという「小一領神社」へも。ここは、「こいちりょう」という名前が次第に「こいいちろ=恋一路」となり、今では恋の成就神社として親しまれているという。
散策後、放水の時間となったので再度、通潤橋へ。これは圧巻、なんとも見ごたえがあった。すさまじい瀑布はいっそ清々しく心地いい。こうやって田を潤し、人々の営みが守られてきたことに敬意を覚える。

放水を堪能し、次はランチの場所「通潤酒造」へ。

1770年創業の日本酒の酒蔵である通潤酒造は、2016年の熊本地震で日本最古である寛政時代にできた蔵が損壊。それを機に、寛政蔵はリノベーションされておしゃれなカフェに生まれ変わった。酒粕を使った鶏肉料理などのランチも堪能でき、酒蔵見学もできる観光スポットとして話題になっている場所だ。
ランチが始まると、くまモン再登場。テーブルを回り、全ての人とゆっくり「おしゃべり」。ふだん、くまモンとこれほどゆっくり触れあう機会はなかなかないため、参加者たちのテンションもマックスだ。

ランチの最後に参加していた小さなおともだちが、「くまモンにお手紙書いた」と近寄った。くまモンはびっくりしたように小さなおともだちと目線を合わせ、お手紙を受け取ってじっくり見てから、おともだちを抱き寄せる。なんとも温かい光景が広がり、大きなおともだちも感激しきりである。

くまモンは寛政蔵脇の池で「鯉にエサをあげるモン」と遊んでみたり、通潤酒造前にあるくまモンの顔がついたベンチでくつろいでみたり。


熊本の営業部長兼しあわせ部長であるくまモンの役割は、「サプライズとハッピー」を届けること。このバスツアーでは、サプライズもハッピーも満載。熊本駅でバスを降りた面々は、みんな幸せそうな笑顔で街へと散っていった。
撮影・文:亀山早苗
フリーライター。明治大学文学部卒業。生涯最初で最後の一目惚れでくまモンと出会う。追っかけ歴およそ13年。1年の10分の1は熊本に滞在。関連著書に『くまモン力』(イーストプレス)がある。熊本でもくまモンを追いかけ続け、2016年の熊本地震、2020年の豪雨水害で災害から立ち上がる人たちのルポも。くまモン以外の趣味に浪曲、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
執筆者:All About 編集部
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