愛憎と裏切りの地獄へようこそ。新ドラマ「悪いのはあなたです」工藤美桜さん、山中柔太朗さんにインタビュー

2025.11.29 21:45

提供：anna

ドラマ『悪いのはあなたです』は、会社から突然クビを宣告された派遣社員の山本莉子と、彼女と同棲している売れないバンドマンの椿タクマを中心とする“破滅的”な恋愛物語です。そんな莉子を演じた工藤美桜さんとタクマを演じる山中柔太朗さんに、初共演の感想から最近「あんなぁ！」と話したくなったことまで幅広くお聞きしました。

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二人にとって今作は「挑戦」劇中はドロ沼でも、現場は和やか工藤さんは何よりも白米好き

二人にとって今作は「挑戦」

出演が決定したとき、どんな気持ちになりましたか？

工藤：

感情が揺れ動く役を演じたことはありましたが、不倫をする役は初めてでした。ずっと見てくださっているファンの方に「こんな役もできるんだ！」と新たな一面を見せることのできる機会であり、新たな挑戦だと思いました。

山中：

ドラマで主演を務めるのは数年ぶり。大役を任せていただけることが純粋に嬉しかったです。直近ではキラキラのアイドルを演じていたので、幅広くお芝居ができることに楽しみな気持ちでいっぱいになりました。

工藤：

今作は脚本が原作漫画にすごく忠実なんです。漫画を読みながら「このシーンを演じてみたいな」と思っていたところがそのまま反映されていて嬉しかった。漫画の読者の方にも「これぞ莉子ちゃん！」と思っていただけるよう頑張りました。

山中：

僕は漫画原作のドラマに出演するとき、演じるキャラクターと自分とのギャップに悩むことが多いんですが、今回はその差を感じなかったんです。なので意外とすんなり現場に入れました。

ということは、ご自身とタクマは共通点が多かったということですか？

山中：

タクマほどテキトーではないですが「今がよければいいや」というようなマインドは僕自身と近い部分があります。それ以外のところは僕自身とは全く違います。

工藤さんは莉子と自分が似ていると感じた部分はありましたか？

工藤：

素直で楽観的なところですね。「何とかなるっしょ」と思うところは私も同じです。でも彼女のように人に流されることはありません。私自身はすごく頑固なので（笑）、一度決めたらブレることはないんです。

お二人は今作が初めての共演とのことですが、実際に会うまでお違いにどんな印象を抱いていましたか？

工藤：

今をときめく方。ギラギラされているのかな？と思っていました。

山中：

ええっ（笑）！僕は人見知りで静かな方なのかな、と。本読みでお会いしたとき、目が合わないし、一言もお話しできなかったんです。

工藤：

山中さんのイメージに圧倒されていたのかもしれません（笑）。でも実際にお話ししてみると、柔らかくて優しくて、誠実で。ほとんどの人は気付かないところまで気を配る方でした。あと、変な人でもありますね。小声でぼそっとボケるんです。

山中：

工藤さんこそおもしろい方です。僕と同じ事務所の小川史記くんが、莉子の不倫相手の安東ツトムを演じているのですが、僕とのシーンの前に二人の撮影があって。終了後に小川くんから「いきなりモノマネされたんだけど」と連絡がきたんです。変な人だなあと思いながらも、打ち解けられる気配にホッとしました（笑）。

劇中はドロ沼でも、現場は和やか

不倫や裏切りなど重いテーマを扱う作品ですが、演じる中で難しいと思った瞬間はありましたか？

山中：

ありませんでした。タクマは僕の普段のテンション感と似ている人物だったので、セリフも言いやすかったです。ただこの作品の題材ですが、タクマのしてきたことに関しては理解できないので、そこだけはタクマの気持ちに寄り添って作り上げていきました。

工藤：

タクマに罪悪感を抱きながらもツトムに惹かれてしまう部分など、二人の間で揺れ動く気持ちを表現するのは難しかったですね。

そのようにご自身の気持ちが揺らいだときや撮影が難航したときは、どうやってモチベーションを保ったのでしょうか？

工藤：

山中さんのワンちゃんの写真に癒されていました。

山中：

「見せて！」とたびたび僕の愛犬に興味を持ってくれていました。あと現場では、小川くんの存在が大きかったです。ツトムの妻・芳子を演じる高田里穂さんが現場で一緒になったときには、特に盛り上げてくれました。

工藤：

突然「スーパーふみのりダンスタイム」が始まるんです。

スーパーふみのりダンスタイム……？

山中：

自分で曲を準備して、その音に合わせて小川くんが踊る時間のことです。僕らが仲良くなれたのは、彼がいてくれたからこそだと思います。

工藤さんは何よりも白米好き

撮影中のハプニングはありますか？

山中：

僕たち二人が初めて撮影をした日にありました。その日は外でハグをするシーンの撮影だったんですけど、雨が降っていたので止むまで車で待機の時間があって。再スタートしたら工藤さんの衣装に米粒がついていたんです。気になったけど、後でメイクさんにこっそり伝えればいいや、とそのままリハをしたんですが、リハが終わった時には僕の服にその米粒が付いていました。

工藤：

（笑）。

山中：

「この瞬間を工藤さんが見たら、僕が“米粒をつけてる人”になっちゃう！」と焦りながら、そっと取りました。

工藤：

私はまったく気付かなくて、仲良くなってから「実はこんなことがあって……」と教えてくれたんですよ。