橋本梨菜、“日本一黒いグラドル”の肩書を捨てた理由「ずっと戦い続けているようで」
大阪・枚方市の市民ミュージカルや近鉄バファローズのCMをきっかけに芸能界入りした橋本梨菜。18歳のときに初めて見たグラビアDVDには「キモー!」「マジで無理」と拒絶感を抱いたが、コンテストへの出場を機にグラビアの世界へ。やがて「なにわのブラックダイヤモンド」の愛称で人気を集める一方、コロナ禍にはアイデンティティーの揺らぎも経験した。グラビアを「一番好き」と語る現在までの歩みと、33歳を迎えた今の思いを聞いた。(前後編の後編)
――橋本さんといえばキャッチコピーが印象的です。「なにわのブラックダイヤモンド」は、どのように生まれたのでしょうか?
橋本 グラビアを始めて1年後くらいだったと思います。もともと地黒だったし、日焼け止めを塗るのがすごく嫌いだったんです。でも事務所からは「白くなってください」と言われて、家に日焼け止めや日傘まで送られてきていたんですけど、ずっと無視していました(笑)。そうしたら、プール撮影会で「あの黒い子、誰?」って言われるようになって、ついに「黒さを極められるか?」と聞かれたんです。「白くなるより、黒くなるほうがいいな」と思って、「黒くなります」と答えたのがきっかけでした。
――まさに逆転の発想だったんですね。このキャッチコピーによって、知名度も一気に上がったのでは?
橋本 すごく上がりましたね。本当にありがたいです。今でも街を歩いていると、「お、なにわのブラックダイヤモンドやん」とか「なにわのブラックダイヤモンドの人ですよね」って声をかけてもらいます。キャッチコピーが先行しているせいで、「名前なんでしたっけ?」って言われることもありますけど(笑)。
――デビューから順調にキャリアを重ねてきた印象がありますが、つらかった時期はありましたか?
橋本 大きな壁にぶつかったのは、コロナ禍ですね。デビューして最初の5、6年は、「雑誌の表紙をやりたい」「写真集を出したい」「ハワイでロケをしたい」っていう夢が、ものすごい勢いで叶っていったんです。あっという間に時間が過ぎていったんですけど、コロナ禍になって、リフレッシュだった旅行にも行けなくなって、だんだん肌も白くなっていって、ストレスで太ってしまったりもしました。
――コロナ禍によって、ご自身のアイデンティティーまで揺らいでしまった。
橋本 そうなんです。「黒くなくなった自分に、何が残っているんだろう」って。普通にグラビアができる子ならいっぱいいるし、Gカップくらいの子もたくさんいる。そのときには、やりたいことも全部やったような気がして、「この先、やりたいことがないかもしれない」って思ってしまったんです。それに、sherbet(シャーベット)の全国ツアーも次々と中止になって、どんどんマイナスになっていくような感覚がありました。芸能しかやってこなかったからこそ、「この世界がなくなったら、自分には何もないんだ」って、すごく落ち込みました。コロナの直前に、少し家賃の高いところに引っ越していたので、広いリビングで「これからどうやって家賃を稼いでいこう……」って考えていたのを覚えています。
――昨年、代名詞でもあった「日本一黒いグラビアアイドル」という肩書をやめられました。理由は何だったのでしょうか?
橋本 「日本一」って謳ってしまうと、知らない人たちとずっと戦い続けているような状態になるじゃないですか。それが、だんだんプレッシャーになってきたんです。例えば取材で「こないだ〇〇ちゃんに会ったけど、もっと黒かったよ」と言われたり、逆に「日本一って言ってるのに、そんなに黒くないですね」って言われたり。そういうのが、地味に大変だったんですよね。
――常に「日本一」でいなければならないプレッシャーがあった。
橋本 はい……。それに、正直なところ、そこまで自分が黒いことに固執しているかと言われると、そうでもなかったんです。ちょうどデビュー10周年という節目でもあったので、これを機にやめようと思いました。ただ、別に白くなりたいわけではないんです。今は「好きな色で生きている」っていう感覚です。夏に一番かわいく服を着られて、水着になったときにも「いい色だな」って思える。自分にとってのベストな色でいる、という感じですね。
――コロナ禍などの苦しい時期を乗り越えて、今、活動を続けるモチベーションは何なのでしょうか?
橋本 ずっとそうなんですけど、「芸能界でこうなりたい」という大きな目標はないんですよ。ただ、「生活水準を下げたくない」というのが、一番大きいかもしれないです。
――今年で33歳になられましたが、年齢を重ねることへのプレッシャーはありますか?
橋本 最近はグラビア界の平均年齢も上がってきていると思いますし、需要がある限りは続けたいと思っています。グラビアを辞めてしまったら、「若くいよう」「キラキラしていたい」っていう自分自身がなくなってしまいそうで、怖いという気持ちもあります。
――結婚観についても伺います。現在はどのように考えていますか?
橋本 「いずれはしたいな」と思っていたら、33歳になっていたという感じですね。むしろ30代に入ってからのほうが、結婚願望はなくなったかもしれません。ただ、自分の子どもを見たいという願望はあります。でも今は、旅行やサウナ、洋服、ボディメイクとか、自分の好きなことが先行しすぎちゃっていて、なかなかそういうことを考える余裕がないのが現実かなと思います。
――最後に、今後の目標についてお聞かせください。
橋本 大きな目標は相変わらずないので、目の前にある小さな目標を一つずつ叶えていきたいです。今年の目標は「年収を倍にしたい」です(笑)。それと、最近は演技のお仕事もたまにやらせていただいていて、それがすごく楽しいと思えるようになってきたので、もっと挑戦していきたいです。ドラマを見たときに「グラビアの子だ」じゃなくて、「この子、誰なんだろう?」って調べてもらったら、「グラビアもやっているんだ」と知ってもらえるような、違う層の方にも知ってもらえる存在になりたい。これからも知名度は上げ続けていきたいと思っています。
▼橋本梨菜(はしもと・りな)1993年9月13日生まれ、大阪府出身。T158、B88・W58・H85。R・I・P所属。2014年に「汐留グラビア甲子園」で準グランプリと審査員特別賞を受賞し、本格的にグラビア活動を開始。「なにわのブラックダイヤモンド」の愛称で注目を集めた。パフォーマンスユニット・sherbetのメンバーとしても活動し、グラビアのほか、バラエティーやドラマ、映画、YouTubeなど幅広く活動している。
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