200錠の睡眠薬で臨死体験。ゲーム実況者ぎこちゃんが語る閉鎖病棟と再生の物語

ゲーム実況YouTuber『ぎこちゃん / GIKOCHAN』が配信で、20代の頃に経験した自殺未遂と閉鎖病棟入院、そこからの復活を赤裸々に語った。
睡眠薬と安定剤合計200錠を一気に飲み、臨死体験として知られる「黄金の世界」を見たという衝撃の告白から始まる彼の物語は、壮絶でありながらも、人間の生きる力を感じさせる内容である。
薬を飲んだ後、世界が金色に輝いて見えたというぎこちゃん。後にChatGPTで調べたところ、これは臨死体験の典型的な症状だと判明した。
脳が極度のストレスから自分を守るために見せる最後の景色。死に近い状態だったのである。その後、閉鎖病棟に約1週間入院することになる。真っ白な部屋で拘束衣を着せられ、食事も自分で取れない状態。
そこには重症患者ばかりがおり、患者の奇行も日常茶飯事だった。30代のおじさんが廊下で突然泣き出し、ズボンを下ろして排泄する光景。
30年入院しているという患者。ラジオを盗まれたと勘違いして暴れる患者。薬漬けにされ、手が震え始めた彼は「ここにいたら終わる」と危機感を抱いた。
母親に何度も交渉を重ね、週1回の通院を条件に退院を認めてもらうことに成功する。
退院後、ランニングに目覚めた彼は、ある夜、川沿いで黒い小さなものを発見する。近づくと、それは具合の悪そうな野鳥だった。
ポケットに入れて持ち帰り、仕事を当日欠勤して野鳥保護施設に届けた。
数日後、鳥は残念ながら亡くなったと連絡を受ける。もっとできることがあったのではないかと自問自答した。
それから1週間後、また同じような場所に黒いものが落ちているのを見つけた彼は「今度こそ生かす」と意気込んで走り寄った。しかし、それは犬の糞だった。
人生は常に運が悪いと語る彼だが、このオチには笑いと共に、どこか前を向いて生きる強さが感じられる。
閉鎖病棟から這い上がり、小さな命を救おうとする優しさを持つようになった彼の姿。黄金の世界を見て生還した人間の、不器用ながらも確かな再生の物語である。
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