【ジャニーズ会見全文 Vol.6】東山紀之、ジャニーズタレントがコメント控えていた理由に言及「後輩たちには極力待ってもらいました」発言の真意とは
2023.09.07 21:03
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故・ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所が7日、都内にて会見を実施。東山紀之をはじめ、辞任する藤島ジュリー景子現社長、ジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦、ジャニーズ事務所顧問弁護士の木目田裕氏が出席した。以下、会見全文。<Vol.6>
ジャニーズ忖度問題への見解明かす
記者:お母様である藤島メリー泰子さんに関して、ジャニーズが大きくなってメディアの忖度は彼女の存在がすごく大きかった気がするんです。メリーさんに関して、ジュリーさん、東山さん、井ノ原さんはどう思われてるか教えてください。ジュリー氏:メリーは、私の母であると同時に会社の副社長としてずっと事務所を牽引し、ジャニーがプロデュースしたタレントを経営の面で支えてきたという風に思います。あの2人で本当に一心同体となって会社を運営してきたという長い歴史の中で、ジャニーのことをメリーが守りすぎたこと。それが今回、調査報告によって私も知らなかったことを知ることになり、本当にお恥ずかしい話ですが、私も先程東山がジャニーについて申していたのと同じように、すごくショックを受けております。そういう会話をしてこなかったので、本当に情けない話です。
東山:メリーさんの守るべき対象がやはり違ったのかなと今は思ってます。守るべきはやはり子供たち、タレントです。大変複雑な思いでもありますが、あの時期にちゃんとしていたら、もちろん被害も広がらなかったと思いますし、ただ僕自身も何もしなかったのが事実で、やはり喜多川氏に物申すということは、あの時代はちょっと難しかったかなと思います。もし物申す勇気があったら、変わっていたのかもしれないと思うと、ちょっとやりきれないんですけど、やはり難しかったかなとは思っています。
井ノ原:ジャニーズJr.の時代は、メリーさんとの接点がほとんどありませんでした。デビューすると、なんとなく接点ができてくるものだったと思います。だから、仲間内では「メリーさんって本当にいるのかな」「ジュリーさんっていう人もいるらしい」っていうようなぐらい接点が無かったです。ジャニーさんのことしか知りませんでした。デビューして色々な所で、先ほども話しましたけれども、礼儀作法だったりとか、そういったことは非常に細かく教えていただいたとは思います。いい意味でも悪い意味でもめちゃめちゃ怖かった印象です。ただ、チャーミングな部分も確かにあったと思うし、優しくしていただいたところもいっぱいあったと思います。ただ、そういった意味で怖さとかそういう部分が皆を萎縮させてしまい、忖度が働いたりする部分は確かにあったんじゃないかなと思います。印象的だったのは、晩年ジャニーさんとジュリーさんとメリーさんが3人いたのを初めて見たことです。それぐらいお三方にあまりお会いしてなかったんだなという風に思います。ちょっと写真撮りたいぐらいでした。それぐらい僕は3人が集まったのを初めて見ました。そういった外から見ると複雑というか、よくわからないかもしれないですけど、そういう部分がある事務所だったと思います、今までは。
記者:報告書の内容を見て驚いたんですけれどもこれまで取締役会を開いていないということですが、ガバナンスに関しては相当不備があるのではないかという印象でした。なぜ、取締役会さえ開いていないのかお聞きしたいです。 また、内部通報制度も整えられたりしていますが、形だけ整えても機能しなければ意味はないと思うので、どう優先順位をつけながら構築されていかれるのかお聞きしたいです。
東山:やはりそれは間違っていたということですよね。やっぱり取締役会が開かれていない、会社として機能していないですから。その反省を踏まえて作っていくべきだなと考えています。
ジュリー氏:私が代表取締役になるまでは、実際本当に2人が株主で2人が意思決定者で、私も含めて取締役というのは名ばかりできちんと機能しておりませんでした。自分が2019年に引き継いでから、できるだけ色々なことを整備したいと外の方に協力いただいて、弁護士の方にも協力いただいて、少しずつ整備して参りました。取締役会と言わず、グループ会社の経営会議ですとかそういう形で開き始めてはおりましたがこの度、7月に社外取締役の3名の方に入って頂きまして、そこからは定例で取締役会を開き、今回の東山の就任に関しましても臨時取締役会で、議決することになりました。その際にも社外取締役の方からは厳しいご意見も色々いただき、今後は新経営体制をきちんとやらせていただくものだと思っております。
記者:補足でお願いします。取締役としての善管注意義務違反もあるのではという厳しいご指摘もありました。引き続き取締役として残られるということで、その点も踏まえて改めてどのように今後改善していかれるのか伺えますでしょうか。
ジュリー氏:今までできていなかった部分は、すべて法に則ってやるべきこと、企業としてきちんとご信頼をいただけるような体制を必ず作ってまいりたいと、私はもう取締役でしかございませんが、代表取締役にお願いしております。
東山:元々がそんなに大きな企業という形ではなかったので、少なくとも僕が入った頃というのは、本当に小さな部屋で、電話番の人が1人いてという、名ばかりの会社だったと思うんですね。それが急激に大きくなり、企業という形になったので、これからは本当に会社法に則って、しっかりとした企業として、機能させなければいけないなと思っております。
東山紀之、故・森光子さんとの噂について言及
記者:特別チームの調査報告書を読むと、ジャニーズ事務所内だけの問題ではなくて、芸能界全体で年長の有力者に対して性接待が行われていたのではないかという疑念すら想起されるところがあります。かつて、業界内やネット上では東山さんと2012年に亡くなられた女優の森光子さんとの関係が様々に噂されました。東山さんが結婚された後を引き継いだ、滝沢秀明さんが「もう限界です」と泣きを入れたという噂もありました。こういった噂も芸能界にはびこる性接待の闇と何かしら関係があったのではないかと言う疑念を持たれるのも当然だと思いますが…。東山:全くありません。
記者:ご説明、弁明を願いたいと思います。東山さんと森光子さんがどんな関係があったのか、森さんの養子になって莫大な財産を引き継いだという噂は本当なのか。
東山:全くありません。噂です。森光子さんは以前から僕のファンだと公言していますし、国民栄誉賞をお取りになられていて学ぶところも本当に多かったです。遺産を相続したこともありませんし、そういった話もしたことありません。大変良くしていただきましたし、森さんはお子さんがいらっしゃらなかったので、うちの事務所のみんなを可愛がっておりました。恩人であることは間違いありません。他の芸能界のことはわかりませんが、僕らの関係は大変良好だったと思いますし、そういった関係はありません。本当に母のような存在でした。
記者:東山さんは、9月5日のジュリーさんの辞任をもって就任されているという理解でいいんでしょうか。
東山:違いますね。まだだと思います。新体制になってから、詳しいことはよくわかってないんですけど、先生、いかがですか。
木目田弁護士:いやいや。
東山:そうです。取締役会で認められましたのでその時に。他の社外の取締役の方たちもお会いしましたので。すいません、ちょっと勘違いして。
記者:もう社長ということで。
東山:はい。新体制になるのが10月ということで5日に認められました。皆さんから様々な意見をいただいたんですね。本当に大丈夫かと質問されましたが、今こそやるべきだと思いまして理解をいただけたのかなとは思います。5日の10時すぎだったと思います。
記者:10月1日に発表されるというのは、他の新体制ということで、その方たちも、9月5日をもって就任されてるという理解でよろしいんでしょうか。
東山:違いますよね。それはね。
木目田弁護士:新体制はまだこれからです。東山新社長が今説明した通りでございまして、5日の取締役会で藤島氏が社長から退任し、東山氏が新しい社長に就任したということでございます。新体制は今後の話でございます。
記者:これだけ被害が顕在化した中で、誰もが知る著名な方の被害というのが表に出てこないということは、どう感じておられるでしょうか。もちろん、強要されるべきことではないことは大前提で、センシティブな話だということは重々理解しております。ただ、性暴力っていうのは、悪いのは加害者であって、本来被害者は恥ずべき存在ではないはずです。社会の偏見ということもあると思うんですが、組織の中で言い出しにくい空気というのはあるのではないでしょうか。被害を受けても活躍されている方のケアというものも必要では無いでしょうか?
東山:必要だと思います。ただ、中々センシティブな問題なので僕から聞くということは出来ないということですね。どこかの機会で言ってくれるのかというのを今探っているところではあります。確かに人に想像できる事象ではないので、難しい問題ではありますね。加害をする側が絶対的に悪いわけですから、心のショックというのは計り知れません。そこをどうていくのかが今後の課題だと思います。
記者:今回の件は、著名な方が声を挙げて世の中を変えてきたというところがとても大きいと思います。皆さんに強要するものではもちろんありませんが、被害を組織の中でだけでも共有をして、そこから何ができるのか、業界全体で考えていくという姿勢を示していただけないかと思います。
東山:世界的に問題があると思うんですね。やはり声を上げてもらうそれを聞くというのは大変重要なことでもありますし、 そういう意味でも、僕らが取り組むというのは大事なことなのかなとは思います。
記者:ありがとうございます。もう1点、ジュリーさんが退席された理由というのは。
東山:トイレに行ったんだと思います。
東山紀之、ジャニーズタレントがコメント控えていた理由
記者:メディアとタレントのこれからの関わりについての質問です。一時期、今回の問題について、報道番組やニュースを扱う情報番組にキャスターの立場で出演されているジャニーズのタレントの皆さんが話せないという状態になったと思います。そうした状況の中で、東山さんは「後輩たちには極力待ってもらいました」という発言をされたと思うんですけれども、この待ってもらったというものが一体どういう行動を指すのか改めて教えていただきたいということと、これに関連してタレントがキャスターとしてニュースや報道番組に出演することについて、おそらく考えてこられたと思うので、そこについても考えを聞かせてください。東山:ちょっと誤解を生んだような発言がよくなかったと思うんですけど、あの当時まだよくわからないまま、あの報道を聞いた人たちがいまして、うちの後輩の10代、20代の人のところにも随分直撃が行ったらしいんですね。それを考えた時に、若い子たちの言葉が先走るのはいけないなと思っておりまして、まず僕を待って欲しいというのは確かに言いました。ただキャスターという、ことなんですけど、今若い人たちの80%ぐらいはニュースを見ないんですね。新聞も読む人も少なくなってる、雑誌も読む人も少なくなってる。そういった中で、やはり僕らがやることによって少しでも政治であるとか世の中のことを分かってもらうと、1番近道なのかなっていう思いも非常に強くありました。 そんなこともありまして、キャスターのお仕事をいただいた時に、やることにしたわけですね。
メディアの方たちも、まずニュースを見てもらう、感じてもらう。スポーツがいかに素晴らしいのか、世の中に起こってることはどういうことなのかっていうのがわかるという見てもらう第一歩で僕らをキャスティングしていただいたと思うんで、そこはやっぱり全力でやっていきたいなと思いますし、そういった意味での、弊害もあったとは思うんですけど、いつも言うように、やはり何かをしなければ物事は始まらないなといつも思っていましたので、あの時も随分反対はされましたけれども、まずはやってみようという思いでやりました。なので、みんな責任持ってやってますし、みんなが頑張ると、その熱というのがやはりいろんなとこに伝わると思いますので、そういった意味では、キャスターをやるというのは、ダメなことなんじゃないかなとも思ってはいます、タレントがやるということに関して。もちろんプロの人たちの方が全然上手くて、もしかしたら、きちっとされてるのかもしれませんけど、何かを知るということに関しては、やっぱ興味を持ってもらうっていうことに関しては、もしかしたら、タレントさんがやるというのも1つの方法なのかなとも思います。
記者:メディアがこの問題を考えてこなかった責任はどうお考えですか?
東山:そういうものは僕は感じたことがないですね。僕がコメントを控えたというのは、提言を受けましたのと今日発表させていただきたいという思いと、様々なニュースがやっぱり入ってきますので、その中での選択だったのかなと感じてはおります。でも、もちろん皆さんにその誤解を生まないようにするというのも大事なことなんですけれど、独立した報道機関がありますので、やっぱそれには従っていかないといけないのかなっていう思いもありますし、 その辺は、また皆さんとの対話ということが必要になってくるのかなとも思います。
ジャニーズ性加害問題
ジャニーズ事務所は5月14日、元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモト氏がジャニー氏からの性加害を訴えていたことを受け、「当社創業者である故ジャニー喜多川による性加害問題につき、大きな失望とご不安を与えてしまい、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。ジュリー氏による動画と文書を公開した。そして26日には、書面にて「心のケア相談窓口の開設」「外部専門家による再発防止特別チームの設置」「社外取締役」の3つの対策を発表。6月12日には事務所が新たに設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」が会見を行っていた。(modelpress編集部)
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