「石子と羽男」新井順子P、有村架純&赤楚衛二の相合傘シーン秘話語る 登場人物に隠された"裏設定”とは<インタビュー>
2022.08.26 21:17
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女優の有村架純と俳優の中村倫也がW主演を務めるTBS系金曜ドラマ「石子と羽男―そんなコトで訴えます?―」(毎週金曜よる10時~)の第7話が26日放送される。放送を前に新井順子(あらい・じゅんこ)プロデューサーが合同取材に応じ、恋愛シーンのこだわりや有村と中村の撮影現場での様子を語った。
「石子と羽男」キャストの裏設定&冒頭シーンのこだわり明かす
― 実は本編では描かれていないキャストの裏設定などはありますか?新井:羽男は海外の大学に進学して中退しています。これは2話で話していましたが、気づいた人いますか?アメリカに10年滞在していたので英語を流暢に話せます。あとは外国人の彼女がいたという設定もあって、中村さん本人からも『いつ出てくるの?』と聞かれたこともあったのですが…なかなか入れ込むのが難しかったです。
大庭は過去にお付き合いをした人数は3人で、全て相手から振られているという設定。撮影に入る前に、赤楚さんには大庭のこれまでの恋愛遍歴とどれだけ恋愛に疎いかということを伝えました。
また役名については全て姓名判断してもらっているので、決定までになかなか時間がかかっています。
― 冒頭の寸劇シーンが印象的ですが、このシーンへのこだわりを教えて下さい。
新井:このシーンはロケ場所に1番こだわっているので、制作部や照明部が苦労しています。本編では数分ですが、照明のセッティングに1時間かけてこだわることもあります。始めは普通の服装だったのですが、途中から有村さんや中村さんにコスプレをさせるなど段々と演出が過激になっていきました(笑)。このシーンを取り入れたのは、“ドラマあるある”ではありますが、本編でなかなか本題に入らないことが多いなと考えたことがきっかけです。塚原(あゆ子)監督からメインとなる話の内容を舞台っぽい演出で面白く伝えたい、物語の始めから訴えられることを表現できないかという提案によって、冒頭のシーンが生まれました。
新井Pが語る有村架純&赤楚衛二の相合傘シーン秘話
― 有村さんと赤楚さんのシーンのこだわりを教えて下さい。新井:相合傘もおんぶのシーンも「ベタだな~」と思いながらも作りました。相合傘のシーンはクランクインしてから間もなかったので、始めは2人に距離があって…。「もうちょっと近づこうか」と思わず伝えたこともありました。
― 相合傘のシーンで大庭の肩が濡れていたのは演出ですか?
新井:自然な流れです。2人で傘に入っていたら濡れますよ(笑)。ただ、大庭がほぼ濡れているぐらいがちょうどいいのかなとも思いました。あとは、有村さんが髪を片側に寄せているのですが、色っぽくていいですよね。
このシーンの最後に大庭がダジャレを言うくだりがあったのですが、その後に「はい、わかりました」と石子が言い放った台詞は有村さんのアドリブです。石子がお姉さん的存在で可愛らしい弟の発言を聞き流すみたいな、2人の関係性が伝わるシーンになりました。
― 以前の取材で「赤楚さんは大庭役にぴったり」だと仰っていましたが、撮影が進んで赤楚さんの印象は変わりましたか?
新井:告白のシーンでは、石子や視聴者に「付き合ってもいいな」と思わせる表情をどう見せるのか、どのようなお芝居になるのか気になっていたのですが素敵な表情と芝居を見せてくれました。特に、4話で大庭が就職面接に行く前、石子の「いってらっしゃい」と言われた時の表情が抜群で。話を追うごとにどんどん表情がよくなってきていると感じています。この作品で、とにかく赤楚さんの子犬感や可愛い感じを伏せて、朴訥感をとらえたいと考えているので、今後の展開でも「男・赤楚衛二」が見られると思います。
― 今後の大庭の見どころは何ですか?
新井:6話までは恋愛要素の部分も描いてきましたが、7話以降は大庭の成長や人間らしさにも焦点を当てて描いていくので、最後まで大庭の人生を見届けて欲しいです。
有村架純&中村倫也の凄さ
― 撮影で引き出せた有村さんと中村さんのベストな表情はありましたか?新井:2人のお芝居には毎回驚かされています。真面目なシーンも笑いが生まれるシーンのどちらにも十分に対応していて、コメディーを担っている部分はほぼ2人のアドリブです。
作品後半の2人の関係性の変化については、2人からのアイデアが台本に反映されています。中村さんはいつも明るく振る舞っている分、真面目なお芝居を目の当たりにするとドキッとします。
新井Pが「石子と羽男」で伝えたいメッセージ
― 今作を通して、新井さんが視聴者の方に伝えたいメッセージは何でしょうか?新井:私たちが今作っている作品は身近な問題も多く取り扱っています。最近、ニュースなどで取り上げられている事件は「どうして誰かに相談しなかったの?」と思ってしまうような事案も見られます。弁護士に相談することは敷居が高い、おこがましいと感じる方がまだまだ多いと思いますが、少しでも弁護士や法が身近に感じられたらいいなと思います。知人には話せなくても、第3者になら話せる、ご近所の無料相談などをしているところに駆け込むことができて、声を上げることが身近になる世の中になったらいいなと思います。
また「意外と皆さん、罪を犯していませんか?」と訴えかけている作品でもあります。ニュースだと難しくて観ていなくても、ドラマならと思って見てみたら、意外と勉強になった、という作品を届けていきたいです。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
「石子と羽男」第7話
石子(有村架純)と羽男(中村倫也)は、停車中のキッチンカーを破損させた人物を捜してほしいという依頼を受け、丸来町の繁華街にやって来た。ここは居場所を求める少年少女が集まる場所。聞き込みをしてもまともに話を聞かない少年たち。石子と羽男は川瀬ひな(片岡凜)と東美冬(小林星蘭)にも話を聞こうとするが無視されてしまう。ドライブレコーダーの映像をもとに聞き込みをした結果、車を破損したのは少年少女たちのカリスマ的存在で「K」と呼ばれている人物だとわかる。
そんな中、羽男に「助けて!」とひなから電話があり…。少女たちに隠された秘密とは?
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