神木隆之介、松たか子、小日向文世(提供写真)

神木隆之介、2度目の舞台出演決定 松たか子主演「パ・ラパパンパン」16名の出演者発表

2021.07.05 12:00

女優の松たか子が主演を務める舞台COCOON PRODUCTION 2021+大人計画「パ・ラパパンパン」が11月3日~11月28日にBunkamuraシアターコクーンにて、12月4日~12月12日に森ノ宮ピロティホールにて上演されることが決定。同時に神木隆之介ら出演者が発表された。

  
2020年1月にシアターコクーンの芸術監督に就任した松尾スズキが新たに演出を手掛けるのは、現実と物語が交錯するゴージャスでファンタジックなミステリーコメディ。2000年上演のミュージカル「キレイ‐神様と待ち合わせした女‐」でシアターコクーンに衝撃的な登場をし、「ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン」「ニンゲン御破算」「フリムンシスターズ」など、次々とオリジナル作・演出作品を発表し続けてきた松尾が、今回初めて、シアターコクーンで自作以外の戯曲演出に挑戦する。

また、脚本を担当するのは、2016年に松尾が主演を務めたNHK木曜時代劇「ちかえもん」で第34回向田邦子賞を受賞した脚本家・藤本有紀。「花より男子」(TBS)、連続テレビ小説「ちりとてちん」、大河ドラマ「平清盛」、映画「居眠り磐音」などの話題作品を手掛け、さらには、朝ドラ史上初のヒロインが3人という2021年後期放送の「カムカムエヴリバディ」の脚本を担当。当代随一のコメディセンスと心に染み入る印象的なセリフを書かせたらピカイチの藤本が、松尾のラブコールを受けて、松尾のホームグラウンドである舞台で“演出家と作家”として初タッグを組む。松尾が藤本の脚本でミステリーをと熱望し、立ち上がった。

松たか子主演舞台「パ・ラパパンパン」

鳴かず飛ばずのティーン向け小説家がつい雰囲気に流され、「次は本格ミステリーを書く!」と宣言してしまう。無理やりひねり出したのは、19世紀イギリスのクリスマス・イブを舞台にした欠陥だらけの物語。本人はアガサ・クリスティーばりの傑作が書けたと満悦し久しぶりの安眠を得るが、深夜にハタと気づいて飛び起きる。現実と小説の世界が交差しながら物語が進んでいく中、作家自らが事件の真相を突き止めるため、そして“彼女自身の物語”を完結させるために奔走する。

神木隆之介・小日向文世ら、出演者発表

主演のティーン向け小説家役を、好評のうちに最終回を迎えたばかりのドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」のコミカルな演技が注目を浴びた、圧倒的主演女優・松。あらゆる演出家の作品で輝き続けてきた彼女が、意外にも松尾の舞台に初めて挑む。

そのティーン向け小説家に振り回される担当編集者役には、映画「100日間生きたワニ」、ドラマ「コントが始まる」など次々と注目の映画やドラマに出演、2019年松尾スズキ作・演出の「キレイ‐神様と待ち合わせした女‐」で舞台デビューを飾り、2度目の舞台出演となる俳優・神木。

物語の中に登場する極悪非道の守銭奴と名高い貸金業者・スクルージ役には、ドラマ「イチケイのカラス」で裁判官役の記憶も新しい、独特の雰囲気を持つ個性派俳優・小日向文世。松尾スズキの初監督映画「恋の門」にも出演、2004年上演、日本総合悲劇協会「ドライブイン カリフォルニア」以来17年振りの松尾作品への出演に期待が高まる。

それに加え、実力派揃いの錚々たるメンバーも。大東駿介、皆川猿時、早見あかり、小松和重、菅原永二、村杉蝉之介、宍戸美和公、少路勇介、川嶋由莉、片岡正二郎、オクイシュージ、筒井真理子、坂井真紀と総勢16名の豪華絢爛なエンターテイナーが集結した。

現実と物語が交錯しながら、ふたつの世界の事件の真相を突き止めるさまをファンタジックに描くミステリーコメディ。松尾×藤本が2021年の掉尾を飾る極上のエンターテインメントとなっている。(modelpress編集部)

演出・松尾スズキコメント

数年前に藤本さんと初めてテレビで仕事をさせていただき、そのコメディセンスと洗練されたストーリーテリングに「これは勝てない」と感動し、お友達になっていただきました。それ以来、俳優として出演ばかりしている関係でしたが、このたび、初めて藤本さんの戯曲を演出するという長年の夢がかなうのです。出演者も松さん、神木くん、小日向さんを初め、盤石とも言えるつわ者が一同に介し、僕がこれまで作ってきたものとは趣を変えた、一大エンターテインメント作品が立ち上がる予感、それしかしていません。コロナの時代だからこそ、困難に明るく立ち向かいたいものです。

作・藤本有紀コメント

松尾さんから与えられた最初のキーワードは「ゴージャス」でした。ゴージャスなミステリーをつくりたい。極上のエンターテインメントにしたい。でも一番大事なことは、それがコメディであること。「エンターテインメント精神に満ちたゴージャスなミステリーコメディ」。なんですかそれ。そんな芝居があったら観たいです。でも、そんな芝居を書けたなら幸せです。いえ、私はとっくに、この上なく幸せです。松尾スズキにコメディの脚本を依頼されたのですから。

キャストをご覧いただければおわかりのように、すでにゴージャスです。絢爛豪華なエンターテイナーがそろっています。目標の半分は達成されたも同然です。残りの半分「ミステリーコメディ」に「ファンタジー」をつけ加えて書いてみました。クリスマスの近づくころ、みなさまに楽しんでいただけましたら幸いです。

主演・松たか子コメント

松尾スズキさんの舞台に、初めて出演させていただくことになりました。横文字の登場人物達、有名なクリスマスソング、二重構造の物語…。その中に自分がいることが許されるのか、まだドキドキしています。「リトル・ドラマー・ボーイ」を頭の中で鳴らしながら、ただただ稽古、本番に向けて、突き進んでいきたいと思います。どんな芝居になるのかまだ誰も、松尾さん以外?わかりません。でも、きっと、必ずや…、頑張ります。

神木隆之介コメント

人生2回目の舞台です。そして、松尾さんの作る作品にまた携われることが、この上なく光栄です。前回参加させてもらった「キレイ‐神様と待ち合わせした女‐」では、とんでもなく緊張していましたが、松尾さんがリードしてくださり、やり切ることができました。今回2回目。やはり今から緊張しています。松尾さん、そしてキャストの皆様の胸をお借りする思いで、全力で挑みたいと思います。ひたすら頑張ります。

小日向文世コメント

初めて松尾君の作・演出の舞台に参加してから17年が経ちました。50歳の時でした。人生経験を重ねればすこしは楽になるのかなと期待してたけど舞台の厳しさと大変さは今も変わらない…。不安はますます膨らみます。でもとにかく楽しみたい。ワクワクしながらシアターコクーンの舞台に立てますように。松尾君、藤本さん早く台本ください。

松たか子主演舞台「パ・ラパパンパン」あらすじ

鳴かず飛ばずのティーン向け小説家(松たか子)は困っていた。つい雰囲気に流されて、書き方も分からない「本格ミステリーを書く!」と宣言してしまったのだ。担当編集者(神木隆之介)は呆れながらも構想を尋ねると、どれも見事にアガサ・クリスティーの超有名なミステリーのパクリや犯人が一瞬で分かる設定。あれこれ修正すると作家は逆ギレする始末。

仕方なく編集者は構想を手伝うことにする。作家は壮大なイメージだけは描いており、世間はクリスマスシーズンという思い付きから「クリスマス・キャロル」の世界を舞台にし、そこに登場する極悪非道の貸金業者・スクルージ(小日向文世)が殺されるというミステリーを考え始める。やっと書き終えたと安心して寝ようとした瞬間、「彼は犯人じゃない!!!」と気づいてしまう。書き直しをしようと慌てて編集者に連絡を取ろうとしたその時、現実でも事件が起きる。
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