夏帆・臼田あさ美らと並んでも「違和感ない」と話題 OL・バカリズムが語る“女装”のこだわり 「何故女心が分かる?」にも感心の回答
2017.04.01 06:00
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お笑いタレント・バカリズムの原作・脚本・主演による新ドラマ『架空OL日記』が、読売テレビにて4月13日深夜1時29分より、日本テレビにて4月15日深夜3時10分より放送開始。このほど、都内にてバカリズムと共演する女優の夏帆、臼田あさ美、佐藤玲、山田真歩の5人への囲み取材が行われた。
“OKあるある”がたっぷり「架空OL日記」
同作は、数々のドラマ脚本を手がけるバカリズムが2006年から3年の月日をかけ、ネット上にこっそり銀行勤めのOLのフリをして綴っていたブログを書籍化した同名作品が原作。銀行を舞台に「仕事して、飲んで、恋して、悪口言って…」と、世の中のOLたちが思わず「分かる~!」と唸ってしまうOLの日常生活をバカリズム本人が脚本と主演を務めてドラマ化。バカリズムが演じるのは、アフターファイブは化粧品売り場をチェックし、しめラーメンに後悔してジムに行くけど、お腹はぽっこりのまま…というちょっとズボらなOLの升野英知役。升野を取り巻くOL仲間たちを演じるのは個性派女優陣で、ジム通いで腹筋が割れてインストラクターと間違われる同僚の藤川真紀役(マキちゃん)を夏帆が、男前な先輩OLの小峰智子役(小峰様)を臼田が、細かすぎる先輩OLの酒木法子役を山田が、天然すぎる後輩OLの五十嵐紗英役(サエちゃん)を佐藤。仲良し5人は更衣室や休憩所を舞台に上司の愚痴や美容など、ほのぼのとした“女性あるある”トークを繰り広げる。
“OL”バカリズムが違和感がない理由
今作ではバカリズムが若干のメイクを施し、ストッキングをはき、女性銀行員の制服を着用。ビジュアル解禁の時点から、ほぼ女装らしいことをしていないのにも関わらず、絶妙な違和感を放ちながらも不思議と女優陣にすっと馴染んでいる姿が話題に。「僕の視界には女性しか映っていないですから、たまに撮った映像を見てゾッとするんです。『そっか、俺、男だ』みたいな(笑)」と自身も撮影中は性別を忘れていたというバカリズム。自身が演じることを決断した理由を「普通の女優さんが演じてしまうとただのOLのドラマになってしまう。ブログで面白かった独特の変な世界観をちゃんと映像化しようとなったときに僕が演じないと成立しない。演じるしか無いか、という感覚でした」と明かした。その世界観を維持するために、今回の“女装”には「喋り方だとか衣装どうするかだとかすね毛をどうするのかとか」と、細かいルール作りに時間をかけたことを告白。「名前も一応HPの相関図は役名を書かなきゃいけなかったから升野英知にしたんですけど劇中では一切出てきてないんです。そこにひっかかられたくないから。いかに変な所でひっかからないようにするっていうルール決めはかなりこだわってやりましたね」とこだわりを語り、女性を演じるというスイッチがあるか?という質問にも「特に無いですね」と断言。「極力見ている人が違和感がないようにするには多分女の人を演じないことだなと」と続けた。
山田は撮影中のバカリズムの様子を「たまに男の声で喋ったりする。たまにすね毛が見えたりすると『あっ』と思ったり」と報告。すね毛は作品の邪魔にならない程度に剃ったそうで、バカリズムはスカートやストッキングについて「パンツ見えないようにしゃがまなきゃいけないのがすげえめんどくさかった。こういう格好をしてることで変な気持ち悪い思いをさせたくない」と苦労を語った。
バカリズムは女心が分かる?「昨年ぐらいからすごい言われ始めた」
女性にしか分からないことも多く描かれており、バカリズムは「自分が生きてきた中のパーツパーツを覚えていて。自分が付き合った彼女が言っていたこととか。本格的に書き始めてからはそれなりに調べたり、細かく聞いたりはしました。やっぱり自分の職業が描かれたら『いやいや、こんなのない』とか言いたがるじゃないですか?働いている人が見た時に違うって極力思われないように書きました」と原作執筆時を回顧。女性同士の会話を描いたコント『女子と女子』や、女同士の闘いを描いたドラマ『黒い十人の女』(同局系、2016年)でも「女心が分かる」と評判を集めたが、「女性あるあるはポンポンと思いつくのか?」と聞かれると、「昨年ぐらいからすごい女性の気持ちが分かるって言われ始めたんですけど、そんなつもりない(笑)」とコメント。「女性の気持ちはそこまで隠せてない、というか男の人にとっても分かる。別に女性だけが秘密にしてきた事を掘り起こして書いているわけじゃなく、男女においてはありがちな事を書いているだけ。女性の生態を調べてとかいうほど変態ではないです。男だから気付くこともあるし、女性の気持ちを理解してるつもりではない」と続け、ハッとする回答には報道陣から感心の声が上がっていた。
脚本は「見せ場もないし、決め台詞もない」のが魅力
また、独特のテンポ、世界観のあるバカリズムならではの脚本には、女性陣も「物凄くリアル。バカリズムさんにしか書けないセリフがところどころ出て来る」(夏帆)「キャラクターの個性がちゃんとあってそのキャラクターならではの発言がすごい散りばめられている。線引きがすごい出来ているのが面白い」(臼田)「女子っぽさを感じさせない文章で仮に男の人が言っても成立する中庸なところがあってバランスが素晴らしいなと思いました」(佐藤)とそれぞれ絶賛。山田は、「他愛もない話しかしていないので台本で読むとこれってどうなるんだろうって思ったんですけど実際やってみると笑いが止まらなかった。地味なものなのかなと思ったんですけど、雑談が面白いってすごいなって。目立たないところにパンチされて内臓に響きみたいな笑いが続く」としみじみと魅力を解説。「アドリブが延々に続いている感じ。特に見せ場もないし、決め台詞もないから皆の肩の力が抜けきっていて、それが日常に近い感じになっている。これに慣れちゃうと次の現場が怖いみたいな(笑)」と自然体な演技になったことを明かした。バカリズムが「空き時間も割と撮影の延長で同じ雰囲気で喋ってる感じなのでほのぼのしてて楽しい」と振り返ったとおり、取材もマイペースに進行。銀行員の役作りに対する質問が飛び、回答に悩んだ女性陣が自由に喋り出した場面では、バカリズムから「誰か何か言えよ!顔見合わせてなすりつけあってる」とツッコミが飛び、会場は爆笑。
さらに、脚本の執筆と演者という同時進行でこなしたバカリズムは「めっちゃハードですよ」と苦労を思い返し、「後半とかは撮影を夜10時までやって、明日朝8時入りなのに『明日までに台本お願いします』って言われる事がある。『いやいやいや、皆さんさっきまで一緒に撮影しましたよね?』って(笑)」と撮影中の様子を語っていた。(modelpress編集部)
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