FRUITS ZIPPERら所属のKAWAII LAB.がX発信休止 田中みな実、永野らも…芸能界に広がる「SNSをやめる」という選択
FRUITS ZIPPERやCANDY TUNEらが所属するアイドルプロジェクト「KAWAII LAB.(カワイイラボ)」が11月3日、メンバー個人によるXでの発信を一斉に休止すると発表した。芸能人にとってSNSは、既存のメディアに頼らずに自分の言葉で情報を発信できる強力な武器だ。SNSを通じて人気や知名度を高めることもできる。近年は、SNSの活用が当たり前になった一方、予期せぬ炎上や誹謗中傷にさらされる危険もあり、個人での発信をやめるケースも相次いでいる。
KAWAII LAB.は公式サイトで、「SNSを取り巻く環境は、この数年で大きく変わってきました」と説明。メンバーたちと「言葉やあたたかさを、ファンの皆さまへより安心して届けられる形」について話し合いを重ねてきた結果、プロジェクト全体の方針として決定した。
休止するのは個人のXアカウントでの発信に限られ、各グループの公式Xや、Instagram、TikTokなどでのメンバーの発信は継続するという。誹謗中傷や炎上につながりやすいとされるXだけを休止対象にしたことを踏まえると、昨今のSNSのネガティブな一面が影響した可能性がある。
この発表に対し、ファンからは「寂しい」と惜しむ声が上がる一方、「仕方ない」「メンバーを守るためなら」と理解を示す意見も多く上がっている。KAWAII LAB.は、SNS上の盛り上がりを背景にブレイクしたグループが多いだけに、この決断の意味は大きい。
近年はSNSのさまざまなマイナス面が露呈し、個人での発信をやめた芸能人は少なくない。
フリーアナで女優の田中みな実は2025年9月、フジテレビ系『トークィーンズ』で、かつて200万人超のフォロワーがいたInstagramをやめた理由を告白。写真集の宣伝のために始めたものの、投稿に付く「いいね」の数が気になり、スマホを見る時間が増えてしまったという。愛犬と目が合う回数が減ったことに不安を覚え、やめる決断をしたそうだ。俳優の吉村界人は今年1月31日、「作品の中で自分らしくあるがままを表現するのに必死でSNSというものに追いつけませんでした」として、SNSからの卒業を宣言。その後はスタッフによる情報発信に切り替わった。
お笑い芸人の永野は今年1月、XとInstagramの個人運用を終了し、スタッフによる告知用アカウントに変更。永野はポッドキャスト番組で「バカバカしい時間の無駄」「傷つけ合って暗くなる」「(SNSを続けるほど)ブランディングが落ちていく」などと、SNSをやめる理由を明かしていた。別のラジオ番組では、誹謗中傷だけでなく、称賛のコメントを目にすると「芸風が引っ張られてしまう」とし、それも弊害であると明かしていた。
EXITの兼近大樹は、2024年6月にXアカウントを削除。「くだらない言い合いと、何となくの意見のぶつけ合い」に嫌気が差したという。さらに、同年12月のABEMA『ABEMA Prime』では「芸能人はSNSをやめるべき」と持論を展開し、その理由として「芸能人がやっていると、SNSにはびこる犯罪にファンを巻き込む危険性がある」と訴えた。
人命にかかわるケースもある。2020年には、フジテレビ系の恋愛リアリティー番組『テラスハウス』に出演していた女子プロレスラーの木村花さんが、SNS上で激しい誹謗中傷を受けた末、22歳で亡くなった。SNSの「負の面」を社会に突きつけた出来事だった。
一方、誰もがSNSをやめられるわけではない。すでに知名度のある芸能人なら、個人のSNS発信をやめても事務所やメディアなどを通じて情報を伝えることができるが、まだ認知度の低いタレントやアイドルにとっては、名前を知ってもらい、ライブなどのイベントに客を呼ぶための貴重なツールだ。リスクを承知していても、簡単には手放せないという実情がある。
今や一般人を含めて多くの人がSNSを利用し、芸能界でも活用するのが当たり前になっている。しかし、知名度を高めるための武器だったSNSが、人気者になった後は負担やリスクにもなり得るという皮肉な状況が生まれている。今後は一定以上の人気や知名度を獲得した芸能人の間では、「あえてSNSをやらない」という選択が増えていくのかもしれない。
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