INI/PHOTO:山内洋枝

INIら「バズリズム LIVE 2022」で圧巻のパフォーマンス<セットリスト>

2022.11.07 17:11

グローバルボーイズグループ・INI(アイエヌアイ)ら5組のアーティストが6日、神奈川県・横浜アリーナで開催された「バズリズム LIVE 2022」Day1公演に出演。4時間強に渡って熱いパフォーマンスを繰り広げた。


「バズリズム LIVE」

市來玲奈、バカリズム/PHOTO:山内洋枝
市來玲奈、バカリズム/PHOTO:山内洋枝
「バズリズム LIVE」は日本テレビ系列の番組「バズリズム02」が発信する音楽イベントとして2015年にスタート。番組にゆかりのある“今絶対見ておくべきアーティスト”が毎回参加することで話題となり、今回で8回目を迎える。

イベントの冒頭に登場したのは、番組「バズリズム02」の司会でもあるバカリズムと、日本テレビアナウンサーの市來玲奈。「バズリズム LIVE」、2020年は人数規制+配信のハイブリッドで、2021年も人数を規制した中で開催された。

市來玲奈、バカリズム/PHOTO:山内洋枝
市來玲奈、バカリズム/PHOTO:山内洋枝
この日の横浜アリーナは、久し振りの満席。最上段まで観客で埋まった会場を見回しバカリズムは「大量の人間が!やっとフルですもんね」と感慨深げ。とはいえマスク着用に声出し禁止の規制はある。そこでコール&レスポンスならぬ、コール&念?バカリズムがコールすると会場の観客は、心の中でレスポンス=念を送る。「今日はどこから来ました?」と問い、バカリズムが受け取った念は「全員小田原ですね」。「お昼は何を食べましたか?」には「横浜なので、全員崎陽軒でした!」とボケて客席を和ませる。「今日は最後まで盛り上がって行きましょう!」と開会を宣言し、いよいよ「バズリズム LIVE 2022」Day1が始まった。

sumikaがトップバッター

sumika/PHOTO:山内洋枝
sumika/PHOTO:山内洋枝
「トップバッター、切り込み隊長のsumikaです!」と勢いよく現れたのは前年の「バズリズム LIVE」最終日にトリとして登場したsumikaの4人。オープニングはとびっきり楽しいパーティー・チューン「Shake&Shake」。前回のラストに演奏した曲だ。sumikaの中では2021年から2022年の「バズリズム LIVE」は、そのまま地続きで繋がっているのだ。sumikaの「バズリズム LIVE」は2018年、2019年、2021年に出演。今回で4度目。まさに「バズリズム LIVE」と共に育ってきたバンドだ。

sumika/PHOTO:山内洋枝
sumika/PHOTO:山内洋枝
sumika/PHOTO:山内洋枝
sumika/PHOTO:山内洋枝
2曲目の「ふっかつのじゅもん」は2018年、2021年に演奏。美しいコーラスハーモニーを聴かせる「ファンファーレ」は2018年、「フィクション」は2021年、「Traveling」は2019年と冒頭からの5曲は全て、これまでの「バズリズム LIVE」で演奏してきた曲。sumikaのバズリズム愛がビシビシと伝わる選曲だ。2018年にバズリズムのスタッフと出会い、それまでTVの音楽番組をあまり信用してなかったsumikaの考えが変わったという。番組とライブ・スタッフの気概に応えたいと話す。「今日みなさんが感じた幸せを、会場を出たあと、是非伝えてください!今日、ここへ来るという選択をしてくれて、本当にありがとうございます!」とオーディエンスに伝え、後半は9月にリリースした新アルバム「For.」から2曲を演奏し35分のステージを終えた。メンバー4人全員が神奈川出身のsumika。2023年5月には横浜スタジアムでライブを開催する。

sumika/PHOTO:山内洋枝
sumika/PHOTO:山内洋枝

覆面マルチアーティスト・WurtSが2組目に登場

WurtS/PHOTO:山内洋枝
WurtS/PHOTO:山内洋枝
2組目は2022年1月に「バズリズム02」の「今年コレがバズるぞ!BEST10」で第1位に輝いたWurtS。「研究者×音楽家」という肩書きで2021年に本格的に活動を始め、作詞・作曲・アレンジ、アートワーク、映像制作に至るまですべてセルフ・プロデュースで手掛ける覆面マルチアーティストだ。

WurtS/PHOTO:山内洋枝
WurtS/PHOTO:山内洋枝
ギター、ベース&ドラムの3ピース・バンドとDJのウサギさんと共にステージに現れたWurtSは、キャップを深く被りその表情は窺えない。「Talking Box (Dirty Pop Remix)」、「ふたり計画」、「僕の個人主義」とこれまでリリースした曲を、自身には照明のスポットを当てず、ダークなライティングの中に浮かび上がりながら淡々と歌っていく。会場が盛り上がらないかというと、全くそうではない。むしろ演奏が進むに連れ、会場に静かな熱気をもたらしていくのだ。WurtSの曲は短い。もっと聴きたい!と思う寸前に終わる。この長さが絶妙だ。

WurtS/PHOTO:山内洋枝
WurtS/PHOTO:山内洋枝
そんな短い曲を間髪入れずに叩き込んでいくのが実に心地よい。ラップトップとターンテーブルから出る機械的な音と、3ピース・バンドから弾き出される肉感的な音。デジタルとフィジカルが違和感なく同衾させているのだ。ラストはWurtSの出世作となった「分かってないよ」。気がつけば会場を総立ちにさせ熱狂の渦に包み込んでいた。「オルタナティブとリバイバル」ならではの音をステージでガッツリ表現されたパフォーマンスを見せつけた。

WurtS/PHOTO:山内洋枝
WurtS/PHOTO:山内洋枝

3ピース・ガールズバンドのHump Backも盛り上げる

Hump Back/PHOTO:山内洋枝
Hump Back/PHOTO:山内洋枝
ハナレグミの名曲「ティップティップ」が場内SEとして流れる中、メンバー3人がドラム前で円陣を組み試合前の気合いを入れる。3番目に登場したのは3ピース・ガールズバンドのHump Back。曲目は「バスリズム02」の2018年度6月度エンディング・テーマとなった「拝啓、少年よ」。続いては、たった3つの楽器から出しているとは思えない凄まじい爆音で「ティーンエイジサンセット」を叩き込む。Hump Backのベースはパンク・ロックではあるが、「ひまつぶし」ではディスコ調のリズムが刻まれたダンサブルなサウンドも見せる。全ての楽曲に共通するは口ずさみやすいメロディ。オーディエンスが一緒にシンガロング出来るのだ。

Hump Back/PHOTO:山内洋枝
Hump Back/PHOTO:山内洋枝
Hump Back/PHOTO:山内洋枝
Hump Back/PHOTO:山内洋枝
場内のあちこちで灯るINIファンのペンライトを見回し林萌々子は『ペンライト綺麗やけど、ウチらライブハウスの英才教育が長すぎて、ペンライト慣れてないから消しとき!電池もったいないで、ホンマ(笑)!」と照れ臭そうにお願いする一幕も。Hump Backは林萌々子が15歳の頃に結成したバンドだ。活動歴は13年にも及び、既に人生の半分近くをバンドで過ごしている。ラストに演奏した「星丘公園」では、歌詞にある“君が泣いた夜に/ロックン・ロールが死んでしまった/ボクは飛べない”を受け「15歳のときに間違えてロックン・ロールバンド組んで。でも間違えて良かったっす!」と叫び、ステージを降りた。

Hump Back/PHOTO:山内洋枝
Hump Back/PHOTO:山内洋枝

INI、迫力のパフォーマンス&歌声で魅せる

INI/PHOTO:山内洋枝
INI/PHOTO:山内洋枝
4組目となるINIの出演がアナウンスされるや、場内のペンライトが一斉に点灯。声を出せない代わりに光で迎える。INIは2022年1月に「バズリズム02」で放送された「今年コレがバズるぞ!BEST10」で第2位にランクインしたニュー・カマー。1stSg「A」に収められた「Rocketeer」から、「BOMBARDA」「「KILLING PART」とパワフルなビートのダンス・チューンを次々に畳みかける。何よりも、各々の曲で見せる11人の一糸乱れぬパフォーマンスは、ため息が漏れるほど美しいフォーメーションだ。

INI/PHOTO:山内洋枝
INI/PHOTO:山内洋枝
尾崎匠海は「ライブっていうのは、僕たちだけじゃなくて、みなさんと一緒に作り上げていくもものだと思ってます!」と集まったオーディエンスに感謝を伝えるのも忘れない。続いて後藤威尊から「素敵なアーティストの方々と一緒にパフォーマンスさせて頂き、本当に最高の1日です。今日というこの1日が、みなさんにとって最高の思い出として、いつまでも心に残ってくださればと思います!」と話し、ラスト・ナンバーに突入。披露したのはWANIMAの提供楽曲「HERO」。11人が横一線に並びハンドマイクを1本ずつ持ち、尾崎から始まり、藤牧京介、池崎理人(※「崎」は正式には「たつさき」)、松田迅と歌い継ぐ。ここではダンス・パフォーマンスはなし。各々のメンバーが歌1本で勝負する。客席もその歌声にじっと聴き入る。改めてINIが11人のヴォーカリストの集合体だということを思い知らされた瞬間であった。

INI/PHOTO:山内洋枝
INI/PHOTO:山内洋枝

マカロニえんぴつ、大トリ飾る

マカロニえんぴつ/PHOTO:山内洋枝
マカロニえんぴつ/PHOTO:山内洋枝
「バズリズム LIVE」DAY1のトリは、2019年、2021年に続いて3度目の参加となるマカロニえんぴつ。ザ・ビートルズの「ヘイ・ブルドッグ」のSEが流れる中、メンバー4人がステージに現れる。「トリコになれ」「レモンパイ」とマカえんの身上とも言えるパワーポップ曲を先ずは挨拶代わりに演奏。ボーカルのはっとりは、最上段まで埋まった客席を見回し「みんな帰ると思ってたけど、ちゃんと残ってくれてる。トリはちょっと荷が重いですけど、最後まで宜しくお願いします!」と挨拶し6月にリリースしたEP収録の最新曲「たましいの居場所」を披露。

マカロニえんぴつ/PHOTO:山内洋枝
マカロニえんぴつ/PHOTO:山内洋枝
マカロニえんぴつは2012年に神奈川県で結成されたメンバー全員が音大出身の4人組。それゆえ、演奏技術の確かさは定評がある。今回のライブでは従来のポップで繊細なパフォーマンスに骨太さが加わった。どっしりと腰を据えた演奏になっているのだ。これは強い。ヘヴィかつポップロックの「洗濯機と君とラヂオ」では、そのパワーアップしたサウンドをまざまざと見せつけてくれる。

マカロニえんぴつ/PHOTO:山内洋枝
マカロニえんぴつ/PHOTO:山内洋枝
はっとりは「バズリズム LIVE」を「まったくバラバラなジャンルのミュージシャンが同じ場所に立っているというのが、面白い!」と讃え、「今日は自分たちの生き様を見てほしくてここに立ってます。僕ら仲間です。あなたと居るときのボクが好きだ。そんな歌です」とラスト・ナンバー「なんでもないよ」を歌ってステージを降りた。

マカロニえんぴつ/PHOTO:山内洋枝
マカロニえんぴつ/PHOTO:山内洋枝
しかし客席からのアンコールを求める拍手が鳴り止まない。メンバーはステージに再登場。アンコールに選んだのは鉄板ナンバーの「ヤングアダルト」。歌詞の“世田谷ヤングルーザー”の部分を“横浜”と置き換えて歌いフルスロットルの演奏を披露。会場を最大限に盛り上げ「ありがとうございます!今日は全部出し尽くしたんで帰ります!」と告げて舞台をあとにした。(modelpress編集部)

「バズリズム LIVE’22 Day1」の様子/PHOTO:山内洋枝
「バズリズム LIVE’22 Day1」の様子/PHOTO:山内洋枝
「バズリズム LIVE’22 Day1」の様子/PHOTO:山内洋枝
「バズリズム LIVE’22 Day1」の様子/PHOTO:山内洋枝

「バズリズム LIVE’22」Day1セットリスト

1.sumika

01.Shake & Shake
02.ふっかつのじゅもん
03.ファンファーレ
04.フィクション
05.Traveling
06.透明
07.言葉と心

2. WurtS

01.Talking Box(Dirty Pop Remix)
02.ふたり計画
03.僕の個人主義
04.BOY MEETS GIRL
05.SWAM
06.リトルダンサー
07.ブルーベリーハニー
08.分かってないよ

3.Hump Back

01.拝啓、少年よ
02.ティーンエイジサンセット
03.ひまつぶし
04.がらくた賛歌
05.LILLY
06.僕らの時代
07.番狂わせ
08.星丘公園

4.INI

01.Rocketeer
02.Bombarda
03.Password
04.STRIDE
05.KILLING PART
06.Polaroid
07.HERO

5.マカロニえんぴつ

01.トリコになれ
02.レモンパイ
03.たましいの居場所
04.恋人ごっこ
05.洗濯機と君とラヂオ
06.星が泳ぐ
07.なんでもないよ、
Encore:08.ヤングアダルト
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