Aqua Timez、ラストライブで感極まる ファンへ感謝<セットリスト>
2018.11.19 11:56
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2018年の活動をもって解散することを発表している5人組ロックバンド・Aqua Timezが18日、神奈川・横浜アリーナにて最後のライブとなる「Aqua Timez FINAL LIVE『last dance』」を開催した。
Aqua Timez、ラストライブに13000人集結
2003年に結成、2005年8月にCDデビューし、『等身大のラブソング』『決意の朝に』『千の夜をこえて』『虹』など数多くのヒット曲を送り出してきたAqua Timez。チケットは発売と同時にソールドアウト、会場には解散を惜しむ13000人のファンが集まった。太志「一緒にここまできたんだよ」
ラストライブは17時12分にスタート。最後のライブの、最後のスターターに選ばれたのは、インディーズ時代にリリースした作品『空いっぱいに奏でる祈り』からの『上昇気流』だった。OKP-STAR、大介、mayuko、TASSHIとひとリずつ名前を呼び、「一緒にここまできたんだよ」と語りかけた太志。それ自体がポジティヴに弾むように進んでいくビートに合わせ、会場に集まった13000人が手拍子を重ねていった。
ひとりひとりの音が、心なしかこれまでよりもくっきりとクリアな輪郭を伴って届いてくるように感じる。2曲目の『MASK』を終え、最初のMCへ。太志は「緊張している自分を感じながらやってる」と話した。
Aqua Timezのメッセージ、横浜アリーナいっぱいに広がる
「全員で作り上げましょう」という言葉から、大介のミュートビートが始まり、「人のためじゃなく、自分のために笑っていいよ」というフレーズが歌われる『ALONES』をパフォーマンス。「ALONE=独り」であることを引き受け、そんなひとりひとりのままで一緒に歩んでいこうという考え方、すべての人を絶対に肯定してみせるというAqua Timezのメッセージが横アリいっぱいに広がっていった。壮大な景色が広がる
続く『Velonica』のイントロでは、OKP-STARがベースソロを聞かせ、太志から溢れ出てくる言葉が刻まれていった。美しいアルペジオに乗せて、「俺にとって、大ちゃんの最後のアルペジオに乗せて何を言おうかって考えてたんだ。あなたたちがいるから、俺たちはあの日のままでいいんだって思えた。すべて受け止めてくれよ」と述べた太志。『生きて』が始まり、無数の手が力強く振られ、目の前に壮大な景色が広がった。Aqua Timez「千の夜をこえて」披露
また「みんながいたからAqua Timezの曲は報われたんだよ」、そんな言葉から歌われた『つぼみ』では、5分割されたLEDモニターに映し出されたメンバーの姿。その感動的な演出は、『千の夜をこえて』にも受け継がれ、より一層のエモーションを呼び起こした。メランコリックな『歩み』、ひと言ひと言の歌詞が映し出される映像とともに歌われた、まるで絵本のような『LOST PARADE』、「旅が終わる時、記憶を失うのがルールだとしても、私はあなたの涙を乾かす風になりたい」と歌われる『カルペ・ディエム』へ。言葉と美しいメロディ、優しい歌声、彩り豊かなサウンドが織りなす、Aqua Timezだけの時間は刻一刻と過ぎていった。
13年の歴史振り返る
さらに、13年の歴史を振り返るVTRに続き、モニターに浮かびかがったのは「back to 2005」の文字。アリーナ後方が照らされると、サブステージには5人が立っていた。淡い照明に包まれ、軽やかに歌われた『等身大のラブソング』。軽快な裏打ちのビートに体を揺らしながら、言葉のひとつひとつを受け止めていくオーディエンス。その楽しく、切なく、笑顔とも泣き顔とも呼ぶことのできない表情が印象的だった。
太志「この女子2名、泣いてました」
太志は「1曲目で、OKPさん、それとmayukoさん。この女子2名、泣いてました」と笑わせ、バンドとファンの思いをつないできたミドルナンバー『ヒナユメ』では一際大きな歓声と穏やかな手拍子が包み込んだ。この曲を終え、会場内を練り歩きながらメインステージに戻っていくメンバーに、あらん限りの声援と、オーディエンスひとりひとりからの言葉がかけられた。次に白く透明な明かりの中で、『小さな掌』を奏でた5人。ここで(とても自由な)MCタイムが挟まれた。「なぜか今日からツイッターを始めた太志」をいじるTASSHI、4人のキャラクターを愛しそうに解説するOKP-STAR、大介は太志のフォロワーひとり目が自分だったことを、mayukoは「OKPがライブ前の円陣の時から泣いてた。そのせいでもらい泣きした」ことを明かした。
最後のメドレー
そして、最高の笑顔がステージ上に、アリーナ全体に広がっていった。OKPの「アリーナ!」煽りで再び一丸となったオーディエンスに、彼らから最後のメドレーが贈られた。『星の見えない夜』『一瞬の塵』『きらきら』とつなげられた小気味よいリリック、色彩豊かな鍵盤の音色、力強いベースライン、シャープなギターカッティング、すべてを抱え進んでいくドラミングを見せた。
「何を伝えるべきか」を第一に磨き上げられてきたAqua Timez
まず、「何を伝えるべきか」を第一に磨き上げられてきたAqua Timezのバランス、「ひとりひとり」だからこそ「ひとつ」になれるという信念、そのすべてのAqua Timez的アイデンティティが辿り着いたロックとポップの理想的な配合。そうやって、誰にも似ていない世界観を作り上げてきたAqua Timezが『Fly Fish』の最後に見せてくれたソロ回しは、本当に楽しそうだった。Aqua Timez、13000人のファンと合唱
無数のタオルが回った『自転車』、再びメンバーの姿が5つのモニターに横並びに映し出された『because you are you』とライブは進行。「I love you/because you are you」という、まさにAqua Timezにしか歌えないフレーズが合唱を誘った。13000人とAqua Timezがたったひとつの真実をともに歌唱。声の限りに、誰もが後悔のないように、たったひとつの真実をともに歌っていった。
クライマックスへ
真っ赤な明かりがステージを照らし、最後の瞬間に向かう決意と激情が叫ばれる『last dance』がクライマックスの到来を告げる。ライブは本編ラストの曲『銀河鉄道の夜』へと進んでいった。ステージが一面星空に包まれ、「僕はまだ確かな足取りで進んでいる」と力強く宣言されるメッセージ。これまでと同じように「伝えるべき言葉」だけを残し、長年バンドを愛してきてくれたファンが見守ったステージを後にした。
感極まるAqua Timezの5人
アンコールで見せたのは『しおり』『真夜中のオーケストラ』『over and over』。モニターには、感極まっていくメンバーの表情と、目元を拭うファンの表情が交互に映し出された。天井から舞い降りる星型のメッセージカード。ラストアルバムとなった『二重螺旋のまさゆめ』に込められた思いが凝縮された『over and over』では、メンバー全員が顔中を口にするように大きな声で熱唱。右手の人差し指を立て、まっすぐに前を見てまっすぐなメロディを歌う太志は目を逸らさずに優しいメロディを歌い続けた。
太志「Aqua Timezをやり抜きます」
そして、正真正銘、最後のアンコールで、「Aqua Timezをやり抜きます」と太志が語り歌われたのはファーストシングル『決意の朝に』。これまで何度も何度も歌われ、そのたびに多くのオーディエンスを救い、勇気を与え続けてきた曲を優しく奏でていった。続いて「最後まで伝えます」というひと言から『手紙返信』へ。太志の声が震え、かすれていた。必死にメロディを、まるで思いを削り出すように紡いできた大切な言葉のひとつひとつを、大事に置いていった。
名曲「虹」歌う
ついにやってきた最後の瞬間。「俺たち5人より優しかったみんな。またどこかで元気な顔で会えるように。みんなで思い切り明るい1曲にしよう」というMCから始まったのは、『虹』だった。「大丈夫だよ/見上げればもう/大丈夫ほら/七色の橋」、この絶対のポジティビティは、「誰もが孤独を抱えながら生きている」という事実から、決して逃げることなく歌い続けるという覚悟と決意から生まれたいたんだということが、あらためて伝わってくるようだった。ひとつになった会場を、ぱっと照らされた客電が照らし出し、観客ひとりひとりの顔は涙に濡れ、誰もが美しい笑顔を見せた。
「みんなほんとにありがとう!」と、からした喉をさらにからした太志が叫び、Aqua Timezのファイナルライブ「last dance」は幕をおろした。(modelpress編集部)
Aqua Timez FINAL LIVE「last dance」
日程:2018年11月18日(日)17:00開演/20:00終演会場:神奈川県横浜市・横浜アリーナ
動員:13000人
セットリスト(25曲)
1:上昇気流
2:MASK
3:ALONES
4:Velonica
5:生きて
6:つぼみ
7:千の夜をこえて
8:歩み
9:LOST PARADE
10:カルペ・ディエム
11:等身大のラブソング
12:ヒナユメ
13:小さな掌
14:メドレー(星の見えない夜 ~ 一瞬の塵 ~ きらきら)
15:Fly Fish
16:自転車
17:because you are you
18:last dance
19:銀河鉄道の夜
En-1:しおり
En-2:真夜中のオーケストラ
En-3:over and over
W-En-1:決意の朝に
W-En-2:手紙返信
W-En-3:虹
【Not Sponsored 記事】
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