日向坂46/撮影:上山陽介

日向坂46渡邉美穂、15分間のラストスピーチで伝えた“5年間の葛藤と感謝”「この道に来て良かった」<スピーチ全文>

2022.06.29 00:00

日向坂46渡邉美穂卒業セレモニー」が28日、東京国際フォーラムにて開催(オンラインでも配信)。グループとして卒業セレモニーを開催するのは初めてとなった。同公演がラストステージとなった渡邉は、5年間の活動を涙ながらに振り返った。<コメント全文>

  

渡邉美穂、涙で語った15分

日向坂46/撮影:上山陽介
アンコールでは、渡邉が日向坂46の“空色”をイメージした淡い水色のドレスで登場。

最後のスピーチでは「正直ずっと実感が湧かなくて。今この瞬間も『あれ、私ってほんとに卒業するのかな』って思うくらい本当に信じられないんです。それくらい、この日向坂46っていうのが、私の人生の一部になっていて。それがこれからなくなるってすごい全然想像できないんですよ。でも、それってすごい寂しいなとも思うけど、幸せだなと思って」とグループへの想いを語り、「メンバーって本当に家族みたいな存在で、メンバー以外にもいつも支えてくださっている周りの方だったり、おひさま(日向坂46ファンの愛称)の皆さん、ほんとに私にとってはとても大切な人たちで、そんな人たちに囲まれて、今この場を迎えられるってほんとに幸せだなって思います」とメンバーやファンへの感謝を伝えた。

日向坂46/撮影:上山陽介
また、17歳頃に自身を思い詰めていた時期があったとも告白した渡邉。しかし、その期間にも多くの人が支えてくれたといい「5年間頑張ってきて今この瞬間、こんなにも沢山の人に、私は常に見守ってもらえてたんだなって強く感じました。幸せだなって言葉では、収まりきらないくらい、大袈裟かもしれないけど、本当に生きてて良かったなって。この道に来て良かったなってそう思います」と、涙ながらに5年間の活動を振り返った。

スピーチの最後に渡邉は「私は本当にグループが大好きで、メンバーが大好きで、 絶対絶対みんなには幸せになって欲しいです。共に、いろんなことを乗り越えてきた仲間たちを、私はこの先の人生もずっと応援しています」とメンバーへエール。

日向坂46/撮影:上山陽介
今後について「私はこれから、また違った道を自分の足で歩き始めますが、もっとなりたい自分になって、また皆さんと違った形で会えるのを楽しみにしています。 長くはなりましたが、ここら辺で締めさせていただこうかなと思います。改めて5年間、本当にありがとうございました!」と笑顔を見せて意気込んだ。(modelpress編集部)

以下、コメント全文。

渡邉美穂スピーチ全文

日向坂46/撮影:上山陽介
アンコールありがとうございます。ドキドキしますね。まずは改めて、こうして卒業セレモニー無事迎えられたこと、本当に嬉しく思います。会場に足を運んでくださった皆さんも、今、配信をご覧の皆さんも本当にありがとうございます。

ずっと卒業を発表してから、この場で何を話そうかなって、最後、私はおひさまの皆さんを目の前にして、どんなことを伝えようかなって。何ヶ月も考えてみたんですけど、伝えたいことがありすぎて、決まんなくて、結局この場に立って、ここまでいろんな楽曲を披露してきて、今素直に感じることを伝えるのが1番私らしいかなと思って、 今ここまでやってきて、その思いをちょっと伝えようかなと思います。

なんか、正直ずっと実感が湧かなくて。今この瞬間も「あれ、私ってほんとに卒業するのかな」って思うくらい本当に信じられないんです。それくらい、この日向坂46っていうのが、私の人生の一部になっていて。それがこれからなくなるってすごい全然想像できないんですよ。でも、それってすごい寂しいなとも思うけど、幸せだなと思って。メンバーって本当に家族みたいな存在で、メンバー以外にもいつも支えてくださっている周りの方だったり、おひさまの皆さん、ほんとに私にとってはとても大切な人たちで、そんな人たちに囲まれて、今この場を迎えられるってほんとに幸せだなって思います。

日向坂46/撮影:上山陽介
正直、私はすごい入った時から“しっかりしてる人”とか、 “スポーツ少女”とか思われがちで、自分もそう徹して来たんですけど、でも、実際にはすごい繊細で弱い部分もあったし、 でも、それを全て包み込んで受け止めてくれる人たちが周りは沢山居て。この5年間で本当にアイドルとしてはもちろん、人間としても大きく成長させてもらえたなって思います。この5年間活動してる中で、やっぱ必死にこうして駆け抜けてきていると、自分が今どういう状態で、周りからどう見られてるのかなとかもやっぱすごく悩んだんですよ。「あんまり成長できてないんじゃないかな」とか「皆さんの期待に応えられてないんじゃないかな」って、すごい悩むこともあったし、もちろん楽しかったり、楽なことばかりじゃないので、いっぱい悩んだりもしたんですけど。その中で「自分って誰かのためになれてるのかな」とか、すごく悩んだんですね。でも4月3日に卒業発表してから、自分の思ってる以上に、色んな人から愛を与えてもらえて、自分ってこんなに愛されてたんだなって初めて知りました。「誰かの役に立ててないんじゃないかな」とか、「自分は何者にもなれない」って入ったばかりの17歳の頃はすごい悩んで。でも、5年間頑張ってきて今この瞬間、こんなにも沢山の人に、私は常に見守ってもらえてたんだなって強く感じました。幸せだなって。言葉では、収まりきらないくらい、大袈裟かもしれないけど本当に生きてて良かったなって。この道に来て良かったなってそう思います。そして、そう思える5年間で良かったなって本当に思いました。

日向坂46/撮影:上山陽介
今ミーグリ(ファンとの交流イベント)っていうものをやっていまして。前は握手会っていうものもあって。そこでおひさまの皆さんからいろんな言葉を受け取るんですね。その中ですごく涙ながらに、私に向かって「美穂ちゃんのおかげで人生が変わったんだ」って、「すごく苦しかったことがあったけど、それを乗り越えることができたんだ」って、涙を流しながら伝えてくれるんです。それを受け取った時に、「自分って誰かのためになれてたんだ」って、自分がかつて、大好きな憧れているアイドルの方々が生きる希望を与えられたように、今私も誰かの希望になれているのかなって。もし、1人でも私の存在に救われた人がいたら、それだけで私はアイドルになって良かったなって本当に思います。

日向坂46/撮影:上山陽介
4月3日に発表して、3か月弱ですかね。本当に色んな方から「卒業おめでとう」とか、「また会おうね」って言われて、私も感謝の気持ちしかなくて、普段から私のことを支えてくださったスタッフさんだったり、メイクさんだったり、衣装さんだったり、 今このイベントを一緒にこうやって作り上げてくださったライブチームの皆さんだったり、これまでお仕事で私と一緒に仕事してくださった沢山の方々にも、本当に沢山の私は刺激を受けたし、色んなところで「また一緒にお仕事しようね」ってそうやって言ってもらえるのって、やっぱり簡単なことではないので。本当にここまでやってきて良かったなって思いました。

そして、やっぱり家族とかは1番身近なところで私を支えてくれて、今日も見てると思うんですけど。私、家族に1回「美穂がアイドルになってたから、みんなで毎回ライブに行ったり、全国ツアーの時とかは全国色んな所に行ったりって、大人になって、こんな家族で集まることってきっとなかったから、美穂がアイドルやっててよかった」ってそう言われた時に、「私、今すごい親孝行できてるんだな」って思って、嬉しくなりました。すごいライブとか毎回ね、本当に楽しみにしてくれてたので、これからその景色が見せてあげられないので、すごく申し訳ないなって思うんですけど、私はこれからまた違う道で、違った景色を、みんなに見せてあげたいなって思うので、これからも1番近くで見守っててもらえたらなって思います。

日向坂46/撮影:上山陽介
そして、大好きなメンバー。メンバーは、多分今、袖にいるんですけど。本当に素敵なグループに入れたなって、本当に改めて思います。1期生の皆さんのあの明るさに、私も本当に励まされたし、やっぱりこのハッピーオーラの根源というか、このグループの雰囲気っていうのは、1期生がいなかったら、きっと作られなかったものだし。このセレモニーのリハーサルやってる時とかも、すごい一緒に楽曲やる時とか、暖かく迎えてくださったり、 『誰跳べ(誰よりも高く跳べ!)』の時に私をこうやって、1番前に最初出してくれたのも、1期生から提案があって、こうやって前に出してもらって、私、こんな素敵な先輩の元で後輩できてよかったなって、本当に思ってます。卒業したら「これからは親友になれるね」って言ってもらえて、その言葉で私は前を向くことができました。

そして、3期生のみんなは 4人っていうね、結構少ない人数なんですけど、私はみんなの雰囲気がすごく大好きで、一緒に『Right?』ずっと踊るのが夢だったから、セレモニーやるって決まった時も、『Right?』一緒にやりたいってずっとずっと言ってて、それが叶って、私はもう大満足です。本当に素敵な後輩で、どんどんどんどん成長していく姿が感じられて、すごく頼もしいなって思ってました。これからは、私は外で見守ることになるけど、多分毎回のライブとかの度に、さらに成長した姿を見せてくれるのかなって、楽しみにしています。

そして、同期の2期生は本当に個性豊かな子たちばかりで、本当にでもみんな優しくて、すごく面白くて、私は大好きです。『沈黙が愛なら』ね、歌ってる時、私2サビの時に1番上に立ってるから、みんなの後ろ姿が見えたんですね。その時、みんなの背中は5年前よりすごく大きく見えて、「あ、みんなこんなに大きくなってたんだな」ってすごい感動したし、 1つ言うと、卒業をこうやって決めて、同期の2期生の中では1番最初なんですけど、 多分全員にね、こうやって囲まれて卒業できる、同期の全員に囲まれて卒業できる人って、やっぱ1番最初の1人しかいないので、その点ではちょっと私は「ラッキーだったかな」って言ったらあれですけど、皆に囲まれて卒業をこうやって迎えられて、本当に良かったなって思います。

日向坂46/撮影:上山陽介
そしてやっぱり、私が1番感謝を伝えたいなって思うのは、おひさまの皆さんですね。今日もこうやって、今、会場で話を聞いてくださったり、配信をご覧になってくださってるかと思うんですけど、皆さんがいなかったら、今の私はいません。皆さんの何気ない一言が私を勇気付けてくれたし、卒業決めた今でも「寂しい」と言って惜しんでくれるのはすごくすごく嬉しいし、でも寂しいけど「美穂ちゃんの幸せを願って送り出すね」ってそうやって言ってくれるファンの人がいるって、本当に私も幸せだなって思います。私を見つけてくれて、ありがとうございました。「好き」って言ってくれて、ありがとうございました。本当に5年前、けやき坂46のオーディション受けてよかったなって、本当に思います。

これから、日向坂は4期生も新しく入って、きっともっと違った形になってくると思うし、永遠に同じものなんてないから、この先、色んなグループが見えてくるのかなって思います。それでも私は、卒業したらおひさまになれるし、外からグループを見たことが実は1度もないので、また、違った景色から見れるのは楽しみだなって思います。私は本当にグループが大好きで、メンバーが大好きで、 絶対絶対みんなには幸せになって欲しいです。共に、いろんなことを乗り越えてきた仲間たちを、私はこの先の人生もずっと応援しています。そして、私はこれから、また違った道を自分の足で歩き始めますが、もっとなりたい自分になって、また皆さんと違った形で会えるのを楽しみにしています。 長くはなりましたが、ここら辺で締めさせていただこうかなと思います。改めて5年間、本当にありがとうございました!

(modelpress編集部)

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