【箕面市 上島一彦市長第2回】「子育て・教育日本一」を実践!その内容は?
2024.01.16 09:30
提供:ママスタ☆セレクト
前回からの続き。「子育て・教育日本一」を掲げる大阪府箕面市。子育て支援に力を入れる自治体は多くありますが、地域ごとに取り組む内容は違うものです。そのなかには「あの地域のあの施策、いいな」と感じるものも結構ありますよね。第2回は箕面市の上島一彦市長に、箕面市の子育て支援への取り組みについて伺ってきました。
――箕面市の子育て支援について教えてください。
上島一彦市長(以下、上島市長):箕面市では、妊娠期から子育て期にわたる〝切れ目のない支援〟を行っています。妊娠期から出産、子育て期へと保健師や助産師が寄り添いながら子育て支援を行う体制の整備、妊産婦の検診費用の助成をしています。
医療に関しては、0歳から高校卒業まで医療費を助成、夜間・休日でも365日体制で小児救急ができる体制を整備しています。
また、市役所別館2階に子育てに関する総合窓口(子ども総合窓口)を設け、土曜日も、開庁しています。
――保育園やこども園など施設に関してはいかがでしょうか?
上島市長:保護者への子育てと就労などの両立支援、待機児童の解消に向け、施設の整備をすすめてきました。また、北大阪急行線が延伸するということで、2024年4月にみのおキューズモール内に100人定員の保育園の新設を予定しています。本市では、施設の整備とともに、保育・幼児教育のさらなる質の向上をめざしています。
病児保育については、公立保育所内の病児・病後児保育室に加え、2022年に小児科に併設した民間の病児保育室が開設しました。ドクターがそばにいるため、多くのかたに安心してご利用いただいています。
――保育や幼児教育の質の向上と仰っていましたが、どのような取り組みがなされていますか?
上島市長:保育・幼児教育センターを2022年度にオープンしました。ここでは乳幼児期の保育・幼児教育について、公立・私立や施設種別の垣根を越えて、すべての就学前施設をつなぐ取り組みをしています。具体的に行っているのは、保育者や職員を対象にした研修の開催や、市内の施設への巡回訪問などです。保育士さんや幼稚園・認定こども園の先生方が保育・教育の質を高められるように、こういった研修に参加されています。研修によってはオンラインでも受講ができるようにしています。
――親子で遊べるところはありますか?
上島市長:親子の居場所づくりにも力を入れています。たとえば、公共施設や商業施設などには「赤ちゃんの駅」を設置する取り組みをしています。ここは授乳やおむつ替えができる場所です。雨の日でも遊べるキッズコーナーを併設している施設もあります。
市内の公園については今あちこちリニューアルしていまして。幼児用遊具ゾーンを作って小さなお子さんでも安心して遊べるような形にしている最中です。
――小・中学生に関しての取り組みを教えてください。
上島市長:箕面市の学力は大阪府下でもトップクラスです。建物こそ離れていますが、小学校と中学校を連携した、小中一貫校教育を推進しています。また箕面市では小学校1年生から中学校3年生まで全ての児童・生徒に対して、学力・体力・生活習慣の調査を行っています。たとえばこの子はこの学年でこの教科が伸びた、逆につまずいたなど、子どもたちの経年変化がわかり、それが学力向上に活かされています。あとこれはぜひお伝えしておきたいのですが、箕面市の子どもたちは英語がよくできるんです。
――英語! 外国語教育は、保護者が気になるところだと思います。どのような取り組みをされているのですか?
上島市長:ALT(外国語指導助手)の先生が箕面市全体で76名おりまして、市内の小・中学校全学年でALTの先生方とともに毎日英語学習を行っています。もう英語がなじんでいますね。中学3年生の英検3級相当の英語力を有する割合は、全国平均は40%台なのですが、箕面市は80%を超えています。
――ほかに保護者から好評な取り組みはありますか?
上島市長:プールの授業ですね。現在小学校14校のうち4校で、試験的に民間のスイミングスクールでプール授業を行っています。専門のインストラクターが教えてくれるので、やはり上達しますね。お子さんたちもお母さんに「泳げるようになったよ」なんて言って、喜んでいるというお声も聞きました。これも箕面市ならではの取り組みです。
――「箕面市ならでは」といえば、給食にも特色があると聞きました。
上島市長:給食は自校調理といって学校ごとに給食室があり、学校で作って、子どもたちには温かい給食を食べてもらうようにしています。またアレルギーに対応できるよう、低アレルゲン献立にも取り組んでいます。
大阪府の中学校にはかつて給食はなかったのですが、当時の橋下知事(橋下 徹元大阪府知事)が「イニシャルコストを半分負担するから、中学校給食を実施しよう」と提案し、箕面市が手を挙げました。自校調理、低アレルゲン献立に加えて、箕面市の農作物を活かした地産地消の取り組みも行っています。
(編集後記)
産後のママを孤立させない取り組みから、子どもの保育・遊び場の確保、小・中学校の教育に至るまで、箕面市ならではの取り組みをご紹介しました。なかでも地元のおいしい食材であたたかい給食を食べられることは、保護者にとっても助かることだと感じました。第3回では教育の中でも特に、IT(ICT)に関する取り組みや、教育の質の向上についてご紹介します。先端教育を受けさせたいママは必見です!
【インタビューをもっと読む】バスケットボール河村勇輝選手、声優・能登麻美子さん、そのほか専門家が多数登場!
※本記事は2023年11月に取材を行いました。記事の内容は取材時時点のものです。
取材、文・編集部 イラスト・ももいろななえ
乳幼児期に受けられる子育て支援は?
――箕面市の子育て支援について教えてください。
上島一彦市長(以下、上島市長):箕面市では、妊娠期から子育て期にわたる〝切れ目のない支援〟を行っています。妊娠期から出産、子育て期へと保健師や助産師が寄り添いながら子育て支援を行う体制の整備、妊産婦の検診費用の助成をしています。
医療に関しては、0歳から高校卒業まで医療費を助成、夜間・休日でも365日体制で小児救急ができる体制を整備しています。
また、市役所別館2階に子育てに関する総合窓口(子ども総合窓口)を設け、土曜日も、開庁しています。
――保育園やこども園など施設に関してはいかがでしょうか?
上島市長:保護者への子育てと就労などの両立支援、待機児童の解消に向け、施設の整備をすすめてきました。また、北大阪急行線が延伸するということで、2024年4月にみのおキューズモール内に100人定員の保育園の新設を予定しています。本市では、施設の整備とともに、保育・幼児教育のさらなる質の向上をめざしています。
病児保育については、公立保育所内の病児・病後児保育室に加え、2022年に小児科に併設した民間の病児保育室が開設しました。ドクターがそばにいるため、多くのかたに安心してご利用いただいています。
――保育や幼児教育の質の向上と仰っていましたが、どのような取り組みがなされていますか?
上島市長:保育・幼児教育センターを2022年度にオープンしました。ここでは乳幼児期の保育・幼児教育について、公立・私立や施設種別の垣根を越えて、すべての就学前施設をつなぐ取り組みをしています。具体的に行っているのは、保育者や職員を対象にした研修の開催や、市内の施設への巡回訪問などです。保育士さんや幼稚園・認定こども園の先生方が保育・教育の質を高められるように、こういった研修に参加されています。研修によってはオンラインでも受講ができるようにしています。
――親子で遊べるところはありますか?
上島市長:親子の居場所づくりにも力を入れています。たとえば、公共施設や商業施設などには「赤ちゃんの駅」を設置する取り組みをしています。ここは授乳やおむつ替えができる場所です。雨の日でも遊べるキッズコーナーを併設している施設もあります。
市内の公園については今あちこちリニューアルしていまして。幼児用遊具ゾーンを作って小さなお子さんでも安心して遊べるような形にしている最中です。
小学生・中学生の取り組み
――小・中学生に関しての取り組みを教えてください。
上島市長:箕面市の学力は大阪府下でもトップクラスです。建物こそ離れていますが、小学校と中学校を連携した、小中一貫校教育を推進しています。また箕面市では小学校1年生から中学校3年生まで全ての児童・生徒に対して、学力・体力・生活習慣の調査を行っています。たとえばこの子はこの学年でこの教科が伸びた、逆につまずいたなど、子どもたちの経年変化がわかり、それが学力向上に活かされています。あとこれはぜひお伝えしておきたいのですが、箕面市の子どもたちは英語がよくできるんです。
――英語! 外国語教育は、保護者が気になるところだと思います。どのような取り組みをされているのですか?
上島市長:ALT(外国語指導助手)の先生が箕面市全体で76名おりまして、市内の小・中学校全学年でALTの先生方とともに毎日英語学習を行っています。もう英語がなじんでいますね。中学3年生の英検3級相当の英語力を有する割合は、全国平均は40%台なのですが、箕面市は80%を超えています。
――ほかに保護者から好評な取り組みはありますか?
上島市長:プールの授業ですね。現在小学校14校のうち4校で、試験的に民間のスイミングスクールでプール授業を行っています。専門のインストラクターが教えてくれるので、やはり上達しますね。お子さんたちもお母さんに「泳げるようになったよ」なんて言って、喜んでいるというお声も聞きました。これも箕面市ならではの取り組みです。
――「箕面市ならでは」といえば、給食にも特色があると聞きました。
上島市長:給食は自校調理といって学校ごとに給食室があり、学校で作って、子どもたちには温かい給食を食べてもらうようにしています。またアレルギーに対応できるよう、低アレルゲン献立にも取り組んでいます。
大阪府の中学校にはかつて給食はなかったのですが、当時の橋下知事(橋下 徹元大阪府知事)が「イニシャルコストを半分負担するから、中学校給食を実施しよう」と提案し、箕面市が手を挙げました。自校調理、低アレルゲン献立に加えて、箕面市の農作物を活かした地産地消の取り組みも行っています。
(編集後記)
産後のママを孤立させない取り組みから、子どもの保育・遊び場の確保、小・中学校の教育に至るまで、箕面市ならではの取り組みをご紹介しました。なかでも地元のおいしい食材であたたかい給食を食べられることは、保護者にとっても助かることだと感じました。第3回では教育の中でも特に、IT(ICT)に関する取り組みや、教育の質の向上についてご紹介します。先端教育を受けさせたいママは必見です!
【インタビューをもっと読む】バスケットボール河村勇輝選手、声優・能登麻美子さん、そのほか専門家が多数登場!
※本記事は2023年11月に取材を行いました。記事の内容は取材時時点のものです。
取材、文・編集部 イラスト・ももいろななえ
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