「梨泰院クラス」イソ役キム・ダミ、突如現れた“怪物新人”の凄さとは＜プロフィール＞

「梨泰院クラス」チョ・イソ役　キム・ダミの高い演技力が話題に

若手トップクラスの人気俳優、ソジュン主演ということもあり、韓国でも放送前から大きな注目を集めていた同作。様々な国の文化が入り交じるソウルの梨泰院（イテウォン）で、不合理な社会と戦う若者たちの復讐劇を描く。

主人公・セロイは、自分の信念を決して曲げない愚直な青年。学生時代に起きた壮絶な事件の恨みを晴らすべく、梨泰院で小さな居酒屋「タンバム」をオープンし、飲食業界1位の大企業「長家（チャンガ）」への復讐を誓う。


ダミが演じるのは、「タンバム」のマネージャーとしてセロイを支えることとなる天才少女・イソ。IQ162を誇る超秀才で、母親には有名大学進学・エリートとの結婚など順風満帆な人生を期待されていたが、偶然出会った居酒屋店主のセロイに強く惹かれ、大学入学を放棄してまで「タンバム」に就職してしまう。

ソシオパス（反社会性パーソナリティ障害）で多少横柄なまでに“自我が強すぎる”イソだが、小さな居酒屋を韓国一にするというセロイの夢を「私が叶えてあげる」と宣言する頼もしさは鮮烈なヒロイン像として視聴者の目に写ったはずだ。

またイソはSNS上で絶対的な影響力を誇るインフルエンサーという一面もあり、マーケティングの才能で大企業からもヘッドハンティングされるなど、時代の最先端の非凡な才能を持つ少女という、これまでのドラマには中々ないキャラクター設定だ。

そのような斬新さの中で、他人を思いやることを知らず協調性もなかったイソが、セロイと出会うことで仲間の大切さや温かな感情を知っていく様を生き生きと演じたダミ。彼女の存在がなければドラマのヒットにはつながらなかっただろうと思わせる存在感と、その確かな演技力は高く評価された。

“ハム太郎”とニックネームがつくほど可愛らしいルックスでありながら、ホットな街梨泰院に映えるストリートファッションを着こなしたり、奇抜なツートーンカラーのボブヘアがトレードマークだったりと、童顔の中に強さを感じるスタイリングも人気に。同年代の女性が彼女の髪型を真似したり、SNS上では彼女のヘアメイクが流行ったりとブームを巻き起こした。

韓国映画界の「怪物新人」と言われたキム・ダミ

「梨泰院クラス」では貫禄さえ感じる堂々たる芝居を見せつけたダミだが、現在25歳にして出演作はまだ数少ない。本格的なドラマ出演は同作が初で、まれに見る急成長株として話題を集めている。

役者の夢は幼い頃から持っていたそうで、高校生になって本格的に演技学校に通い俳優を志望したというダミ。大学は公演芸術学科に進学し、当時は演劇活動のほか、170cmの長身と8等身に近いスタイルをいかしてアパレルブランドのモデル活動もしていた。

大学3年生の頃キャスティングされた「マリオネット 私が殺された日」（2018）で主人公の高校生時代を演じ、本格的に映画デビュー。

そして映画「The Witch／魔女」（2018）のオーディションで、1500倍の競争率を勝ち抜き主人公に抜擢された。同作ではあどけない少女から冷酷な魔女までを演じ分け、アクションにも挑戦。壮絶なバイオレンスアクションながら韓国でヒット作となり、ダミは「第27回釜日映画賞」等10以上の映画祭新人賞を総なめに。本格的な女優デビュー後すぐに映画界から一躍注目を集めたことから、突如現れた「怪物新人」と称された。

突然の脚光から1年以上の空白期間があった彼女だが、次は大人気ウェブ漫画の実写化「梨泰院クラス」でソジュンの相手役という大役を務めることが決定。同作は異例の高視聴率を叩き出し、全世界的な注目作となったことから、彼女も一層注目女優の座を確固たるものとしている。

「タンバム」の店員チェ・スングォンを演じたリュ・ギョンスはインタビューで彼女の性格について「笑うことが多く、リアクションが豊富な方。その姿が演技によく溶け込んでいる」と語ったが、彼女自身は自分の性格を感情の起伏があまりなく内向的と明かすこともあるようで、まだミステリアスな部分も多いダミ。これまではノワール映画での名演が評価されてきたが、今後はロマンチックコメディなど新たなジャンルでの姿も見てみたい俳優だ。

キム・ダミ（KIM DA MI）プロフィール

生年月日：1995年 4月9日
出身：韓国
身長：170 cm
血液型：O型