「愛の不時着」人気爆発はなぜ?心鷲掴まれる“5つのポイント”とは
2020.04.29 10:00
外出自粛で各々が“おうち時間”を送る中、韓国ドラマ「愛の不時着」が人気を博している。4月29日のNetflix「今日の総合TOP10(日本)」では3位にランクインし、韓国作品の中では堂々のトップ人気。究極のラブストーリーとも呼ばれる同作が人々の心を掴む5つのポイントに迫る。
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「トッケビ」超え視聴率 旋風巻き起こした「愛の不時着」とは?
物語は、財閥令嬢でありながら自分の力でファッション会社を作り、上場させた敏腕社長のユン・セリ(ソン・イェジン)が、2人の兄を抜いて財閥の跡取りに任命されるところから始まる。苦労しながら人生を切り拓いてきたセリが、努力の甲斐あり最高の場所に上り詰めようとしていたその時、パラグライダー事故に遭い不時着した先はなんと北朝鮮。そんなセリを偶然軍人のリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)が発見し、嘘をついてかくまいながら彼女を韓国に帰す方法を模索するが、2人は徐々に惹かれ合っていく。日本でも、モデルの河北麻友子が親友の桐谷美玲とライブ配信中、「『愛の不時着』が最高だから見てみて!」と激推ししていた姿などが話題に。韓国での放送後Netflixの配信が開始したが、「もう何度も見返している」という人もいるほど、“リ・ジョンヒョク中隊長”は多くの女性の心を鷲掴みにしている。
魅力その1「“一緒にいるだけで違法” 南北境界線が隔てる運命の愛」
距離で言えばわずか40kmしか離れていないソウルと北朝鮮だが、一度別れてしまえばもう二度と会うことはできない。2人を引き裂く国境が、つかの間の幸せな思い出の切なさを増やしていく。
紛れもない現代の話でありながら、ロミオとジュリエットのように軍事境界線で隔てられた2人の運命。越えられぬ国境を“超える”ことはできるのか、ヒットメーカーが揃った製作陣がこの問題にどんな答えを出したのかにも注目だ。
魅力その2 「スイス・韓国・北朝鮮を結ぶ壮大なストーリー」
実際にスイスで大規模なロケが行われ、雄大な景色の中でドローンなどを用いて撮影した映像は、ドラマとは思えないほど圧巻のスケール。
魅力その3「北朝鮮の暮らしをリアルに再現 “少食姫”が心を開く」
しかし、最初は「少食だから3口以上は食べない」「ソーヴィニョン・ブランしか飲まない」「ブイヤベース意外の貝料理は食べない」と言い張っていたセリが、いつの間にかおこげやふかし芋をもりもり食べ、素朴な貝焼きに恍惚の表情を浮かべるように。セリにとって不便なはずの北朝鮮の生活は、そばにいるジョンヒョクとその仲間たちのおかげで、ソウルでは感じることのできなかった癒しとなる。「ローマの休日」のアン王女が自由のない日々から解き放たれ庶民の生活を満喫するように、ジョンヒョクとの素朴な生活は、真の愛情を諦めて生きていたセリの心をとかしていく。
魅力その4「“デキる女”を包み込むリ・ジョンヒョクが現代女子に刺さる」
セリは自分の会社を成功させたバリバリイケイケのキャリアウーマン。いわば、女子が「かっこいい」と憧れるような“デキる女”だ。恋愛経験も豊富で男を転がすのも上手いが、人に頼らず自分一人で生きていくという信念を持たざるを得ない立場。本当は、自分の全てを理解し、権力ではなく自分そのものを愛してくれる存在に飢えている。
そんなセリが、誰かに守られなければ命を狙われるという前代未聞の状況に陥り、現れたのがジョンヒョク。彼は、セリが助けを必要としているときに助け、セリを理解しようと努力し、彼女が幸せになれるようサポートしようとする。それはまさに、デキる女性セリを優しく包み込んで支えるボディーガードのようであり、また、全く違うはずの自身の価値観を決して押し付けない良き理解者だ。これが、現代社会で懸命に働く女性たちにジョンヒョクの格好良さが刺さる理由ではないだろうか。
経験豊富なセリと、実は母胎ソロ(女性経験がない男性のこと)でツンデレなジョンヒョクのカップリングも胸キュンポイント。セリの元カレエピソードにヤキモチを焼きつつも気にしていないふりをする姿など、普段は屈強な軍人だが思わず母性をくすぐるギャップがあるところが、自立した女性・セリの魅力を一層引き立てている。
魅力その5「オマージュたっぷり 特殊設定ならではの“小ネタ”に注目」
そのほか、韓国ドラマ好きならクスリと笑ってしまう“あるあるネタ”や、ジュモクが大好きな過去のドラマ、主演のソン・イェジンとヒョンビンの過去作品へのオマージュ、さらにセリが北朝鮮の女の子と「BTSの推しは誰?」という話で意気投合したりと、随所に散らばる小ネタも、ドラマ自体の設定が新鮮であるからこそ今までにない面白いものとなっている。
そのほか、セリとジョンヒョクの行く手を阻むライバルたちの関係も面白く、セリの兄たちや北朝鮮保衛部員たちの見事なヒールぶりもさすがだ。韓国語が少し分かる人なら、俳優たちが北朝鮮訛りに挑戦していることも分かるだろう。
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