JIN/Photo by Getty Images

BTS・JIN、“ラブ・マイセルフ”の伝道師 溢れる自己愛とその裏にあるもの

2019.12.04 07:00

12月4日は、BTS(防弾少年団)のメンバーJIN(ジン/27)の誕生日。“ワールドワイド・ハンサム”の異名を持ち、自己愛の素晴らしさを伝えてくれる彼から学ぶこと。

  

ワールドワイドハンサム・JINは自己愛に溢れている…

すらりとした長身、端正な顔立ちから“ワールドワイド・ハンサム”の呼び名を持つBTSの長男・JIN。実際に、チェコの人形デザイナーチームによる「世界最高の彫刻顔」に選ばれたり、整形外科医がJINの顔を「黄金比率」と提唱したりと、その甘いフェイスは彼の代名詞。少女漫画の中から出てきたかのようなビジュアルで世界中のファンを魅了している。

彼の面白いところは、ただハンサムなだけでなく、自分の外見に“圧倒的な自信”を持っているところだ。そもそも“ワールドワイド・ハンサム”という呼び名も、BTSが世界的に人気になり始めたころに“自分でつけてしまった”ニックネーム。

自身のことを「なんてハンサムなんだろう!」と自信満々に堂々と賛美し続けるさまは、もはや見ていてすがすがしい。

自分たちの公演でのイケメンアピールはもちろんのこと、海外の有名トーク番組に出演した時でさえ、自身を「ワールドワイド・ハンサム!」と言い切り、カメラ目線の投げキスも忘れない。

BTSがよく利用するライブ配信アプリ「V LIVE」の最近の配信(11月23日)でも、JINは「画面に映った僕の顔を見ながら自画自賛しています。どうしてこんなにかっこいいのか…」と自分の顔面に酔いしれ、「朝起きたらすぐに鏡を見て『あ~本当にかっこいい。どうするんだ』って、本当に言ってから一日を始めます」と常人には考えられないルーティンを打ち明けた。

JIN/Photo by Getty Images
そんな風に彼は、BTSの中で一番ポジティブで、自分への愛情に溢れたメンバーのように見える。

ただ、JINはその日のライブ配信でこう続けた。「自信を持って1日を過ごすには、こうやって自分を褒める習慣を作ってください」

彼はやみくもに自分のことを自画自賛しているわけではなく、今に至るまで自分を愛する努力をしてきた人なのだ。

JINは自分大好き?その裏にある覚悟と努力

BTS/photo by Getty Images
そもそもJINは、自分がヒップホップをメインとするアイドルグループのメンバーになるなど、考えていなかった類の人間だろう。幼いころから漠然と芸能人になりたいという夢はあったそうだが、大学に入るまで事務所に入ることもなく、俳優を志し韓国の有名大学の映画芸術学科に進学。その途中で現在の事務所・BigHitエンターテインメントの関係者にスカウトされ、オーディションを経て事務所に入社したという。

当時事務所にはラップと楽曲制作に長けたRM、SUGAや、ダンスも歌も何でもできてしまうジョングク、ダンスの名手のJ-HOPEなど、地方から才能を買われ上京してきた若いメンバーたちが集結していた。

BTS(2014年8月『DARK & WILD』ショーケース)/photo by Getty Images
そんな中で、大学生にして未経験のダンスや歌の練習を始めたJINの心境を知ることはできないが、普通の人ならば多少の劣等感は感じるはずだ。実際のところ現在もJINは、ダンスにおいては端のポジションが定位置で、それがメンバーの中でもネタになったりもしている。そして、今でこそJINののびやかな歌声を活かせるバラード系の曲も増えたBTSだが、デビュー当初はハードなヒップホップ曲をメインとしていただけに、自分のスタイルとの乖離に悩むこともあったのではないだろうか。

2016年リリースのアルバム『WINGS』には、JINの初めてのソロ曲「AWAKE」が収録されている。JIN自身も制作に参加したその曲からは、彼の本質を少し窺い知ることができる。リーダーのRMも「歌詞がJINさんぽくてとてもいい」と絶賛する曲だが、その歌詞は非常にドキリとさせられるものだ。いつも楽観的なJINが「信じてるわけじゃない。耐えてるんだ。出来ることはこれぐらいしかないから」と歌い始めるのである。


そしてJINが制作したサビ部分では、「Maybe I, I can never fly(多分僕は空を飛ぶことはできない)」「Maybe I, I can't touch the sky(多分僕は 空に触れることはできない)」と“諦め”ともとれる歌詞が胸を打つ。「それでも手を伸ばしたい、走ってみたい、もう少し」と続く歌詞は、BTSのメンバーとして自分の立ち位置を悟りつつ走り続けるJINそのものを表しているようだ。

彼は何の考えもなく自分を賞賛し続けているわけではなく、そこには自分自身としっかりと向き合った上での覚悟や意思、そして自分を愛そうという努力があるように感じる。

JINが『Eiphany』で伝える願い

JIN(C)モデルプレス
そんなJINが「僕もデビューしてからしばらくは自分を愛することができませんでした」と打ち明けたことがある。それは昨年リリースされた「LOVE YOURSELF 結 'Answer'」に収録された自身のソロ曲『Epiphany』について「V LIVE」で語った時のことだ。

この曲はプロデューサーのパン・シヒョクがJINのトレードマークでもある“自己愛”を表現してみてはどうかと制作した楽曲で、「I'm the one I should love in this world(僕は、この世界で僕自身が愛すべき存在だ)」というサビの歌詞が非常に印象的だ。

同曲では自分のことを“完璧じゃないけれど、とても美しいもの”と歌い、「こんな弱々しい光では気付いてもらえないかもしれない。けれどこのままの僕が僕だから、ここまで生きてきたこの腕と足、心臓と魂を愛したい」と、完全ではない自分を愛したいという切なる思いが込められている。

この曲を通し、彼はこうファンに訴えた。「僕もデビューしてからしばらくは自分を愛することができませんでした。でも無理にでも自分を愛そうとしたら自己愛が“今では”とても溢れている。努力だけでも自己愛を大きくすることができました」と。

続く彼の願いはこうだった。

「だから、自分を愛しているという気持ちを持って、自分自身を毎日ほめてあげる方がもっと増えてほしいです。世の中には上手くいくこともあるし、上手くいかないこともあるけど、上手くいかないときに自分を責めるのではなくて、今回はこうなったから、次はもっと上手くできる、大丈夫だと思いながら、次の成功のために踏み台になって、上手くいったら『さすがよくやった、やっぱり僕はすごくいい人間だ、僕は最高だ』という心構えを持って、自分を沢山愛してほしいです」。

JINは“ラブ・マイセルフ”の伝道師

JIN/Photo by Getty Images
このJINの“自分を愛そう”というポジティブなエナジーに、多くの人々が影響を受けている。

例えばリーダーのRMは「僕はいつも頑張らなきゃと思っているタイプの人間だったので、JINさんに会って考え方が沢山変わりました」と語る。

さらに昔はJINが楽観的過ぎるが故に性格が合わなかったと告白したストイックなジミンも「今ではJINさんのことが、いつも幸せでいることが、『正しい』と思えるようになった」と明かす。

BTS (左から)V、SUGA、JIN、JUNG KOOK、RM、JIMIN、J-HOPE/photo by Getty Images
元々自身について深く考え、悩み、もがきながら進んでいくタイプのメンバーが多いBTS。そんな中で彼の振り切った“ラブ・マイセルフ”の精神は、太陽のように優しくメンバーたちを温め、彼がいることで平衡が保てているのだろう。

彼は自己愛の伝道師となり、その大切さをワールドワイドに伝えていく。昨今のK-POP界を見ていると、彼等の状況で自分を愛することがいかに難しいことなのかを実感せざるを無い。完璧な人間など決していない。完璧でなくても、たとえ不完全だとしても「なんて素敵な人間なのだろう」と自分を愛してあげることの素晴らしさを彼の底なしの笑顔から学びたい。(modelpress編集部)

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