高橋海人＆森本慎太郎W主演「だが、情熱はある」

本作は、オードリー・若林と南海キャンディーズ・山里の2人の半生を描く、実話に基づいたドラマ。若林役を高橋、山里役を森本が演じるほか、若林の相方・春日俊彰役を戸塚純貴、山里の相方・しずちゃん（山崎静代）役を富田望生が演じる。

高橋海人＆森本慎太郎、木村拓哉からの言葉に喜び

― 若林さんと山里さんのユニット「たりないふたり」は芸人さんの中にも多くのファンおり、根強い支持を得ていますが、演じる上でプレッシャーや不安はありましたか？

高橋：俺はとにかく周りのことはあまり気にせず、若林さんのことと、オードリーとしてやっていくことだけを考えてやっています。多分皆さんにもそこを楽しんでいただけてると思うので、今後もこのままやっていきたいです。

森本：撮影現場に行くと「○○さんがこう言っていたよ」という話を聞くのですが、僕も御本人以外の言葉は自分では絶対に見ないように、聞かないようにしています。色々な方の言葉が逆にプレッシャーに感じてしまうと思うので、放送が終わってから全部回収しようと思っています。

でも、実際に芸人さんからも感想が届くので、直接届くものには返しています。それこそ、フジモン（FUJIWARA・藤本敏史）さんとかも見てくださっていて、「俺出してや！」と連絡がきました（笑）。

― それぞれご本人からのリアクションや、視聴者からの反響などをたくさんもらっていると思うのですが、印象に残っている言葉があれば教えてください。

高橋：木村拓哉さんがお忙しい中見てくださっているみたいで、「2人とも似てるけど似てない、すごく良いドラマだな。最後まで駆け抜けろよ」と連絡をくださって。こんな追い風ないよなって思いました。1話の放送後に連絡をいただいたので、木村さんは1話をリアタイしてくれたんですよ。

森本：え～！嬉しい！今、初めて聞きました。

高橋：（それぞれコンビでの撮影が多いので）現場で会わないんですよ。今日で3・4回目くらい。1話の放送日がちょうど、「たりないふたり」が終わって公園で会話するシーンの撮影だったんですけど、2人で会うのはそれ以来。だから、反響の共有も一切していなくて、さっき「この人に良いって言ってもらえたよ」とか、大放出したよね（笑）。

森本慎太郎「痺れた」シーンとは？

― これまでの放送で印象に残っているシーンはありますか？

高橋：おばあちゃんとのシーンが好きです。若林さんは家族でいるときは自分の気持ちを閉じ込めていることが多いのですが、おばあちゃんには本当に素直になれる人。自分の想像とは違う角度でいつも物事を捉えて発言してくれるおばあちゃんから気付かされたり、癒やされたりできているのは、良い関係性だなと思います。

森本：僕は「イタリア人」（※山里のピン芸人時代）ですかね（笑）。あれはインパクトがすごかったですし、山里さんの“暗黒期”と呼ばれるところで、ご本人にも「当時はどんな気持ちだったんですか？」とお聞きしました。山里さんの話を聞いていると、おそらく本心としては「ドラマでも再現されたくない」くらいの時期なんじゃないかなと思います。

「イタリア人」のネタの撮影は、現場も本当に凍えるんです。日本人形を舐めたり、タンバリン叩いたりしているときの空気感もすごい。本当に会場が引いているのがわかって痺れましたね。

高橋海人「若林正恭さんに塗り被されるような感じ」

― お2人とも役に入り込んでいるのが伝わってきますが、私生活に影響することもありますか？

高橋：打ち合わせや雑誌のインタビューで話しているときに「今めちゃくちゃ若林さんでしたよ」とツッコまれます（笑）。

森本：わかる！ツッコまれる！

高橋：今は作品中なので馴染むことはすごく良いことだと思うのですが、終わった後が怖い。“高橋海人”が、“若林正恭”さんに塗り被されるような感じがします（笑）。今までは俳優さんが「役が抜けなくなる」と話していても「いやいや、嘘つけ！」と思っていたんですけど、「あ、多分これだ」とわかるようになりました。今は若林さんとして会話している時間の方が長くて、家に帰っても台本を見ながら“若林さん”としてやっているので、より馴染んでいるのかなと思います。

森本：僕は普通に喋っているときに熱が入ってくると、めちゃくちゃ早口になるんです。山里さんが話しているときに、まくし立てていくような感じが出るときに、毎回しずちゃん、あ、“みうたん”に（笑）、「早口すぎるよ、山ちゃん出てるよ」と言われます（笑）。

でも、山里さんのトークを聞いたり、実際にエピソードトークを話すようになったりしてから、「トークスキルめっちゃ上がったね」とも言われるようになって。「SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル」のときも「上手くなったね」と言っていただいて、すごく嬉しかったです！

高橋：毎回「みうたん」って言い直すよね（笑）。

森本：最初は「望生ちゃん」と呼んでいたんですけど、望生ちゃんから「（呼び）慣れないから変えて欲しい」と言われて（笑）。「じゃあ、どうしようか」と言ったら、「俳優さんは“トミ”って呼ぶ、女優さんは“みうたん”って呼ぶ」って言うから、「じゃあ、“みうたん”だ。俺、女優でいたいもん」って言って（笑）。

高橋：女優でいたいんだ？なんで（笑）？向こうからは？

森本：森ちゃん！

高橋：森ちゃん、みうたんなんだ。（“森ちゃん”も）新しいあだ名じゃん。

森本：多分“山ちゃん”に引っ掛けてるんだと思う。そこもプロだなと思います。あの人すごいよ。だって「“南海キャンディーズ”として2人で撮った写真を待ち受けにして良い？気持ちを作っていく上で」って言われて「いいよ！」と答えたけど、そんなの相談されたのは初めて。「え？俺もした方がいいの？」とか聞いちゃって、「いやいや、任せる」みたいになって（笑）。

高橋：めちゃくちゃ感化されてる！それぞれ面白いよね。

― お2人は役に入りすぎるあまり、お互いを羨ましく思ってしまったり、妬ましく感じてしまったりすることもあるのでしょうか？

森本：これは初出しなんですけど、「だが、情熱はある」のスタッフさん用のジャケットを僕たち2人で作ったんですよ。でも、それがスタッフさんに配られたのが、オードリーの（撮影）日なんです。僕も一緒に作ったのに現場にいられなくて、そのときに「山里さんも多分こういうこと思うんだろうな」と（笑）。山里さんに蝕まれているから、「スタッフさんもわざとやっているんじゃないか」って思ってしまいますし（笑）、あれは悔しかったですね。

高橋：「森本慎太郎」で遊んでる可能性はありますね（笑）。俺は現場で半々で渡してるのかなと思ってた。（スタッフを見て）次からは慎ちゃんのところでやってください（笑）！

高橋海人＆森本慎太郎、互いの演技から刺激「本当に天才」

― お2人は撮影現場で会う機会があまりないということでしたが、オンエアを見てお互いの演技に刺激を受けることはありますか？

高橋：ありますね。（森本は放送を重ねる度に）目つきが変わってきているなと感じます。声とかもどんどん山里さんになってきているのがすごいですし、第6話を見てすごく鳥肌が立ちました。

森本：台本では読んでいても、実際に完成したお芝居を見るのは放送しかないので、僕も毎週見る度に「やっぱり、こいつ（高橋）半端ねぇ、すげぇや」って思っていて。悔しさも覚えます。

（高橋は）本当に天才だなって思うんですよ、悔しいくらいに。でも、そういう悔しい気持ちを抱きながらも、めちゃくちゃ楽しんでいる自分がいるんですよね。視聴者としての気持ちを持ちながらも、山里さんとしての感情も大切にしながらオードリーの2人のお芝居を見ているのですが、すごく良い刺激を受けているなと思います。

だから、この前スタジオでたまたまオードリーの2人（高橋・戸塚）がいたときに、すごいミーハーみたいに「オードリーだ！春日だ！」とかって言っちゃって（笑）。

高橋：言ってた（笑）。写真も撮ったもんね（笑）。

森本：山里さんが言うところの「小物感」が出ちゃったので、それはミスったなと（笑）。

高橋：今日だって、僕ら（高橋・戸塚）が終わって帰るときに、南海キャンディーズのお2人（森本・富田）が楽屋から出てきて、もう（南海キャンディーズが）売れている設定だから、すごく大所帯に見えて。「うわ、すげぇな。俺らも売れてぇな」みたいな感じで言ってましたもん（笑）。

お互い台本でしか見えないけど、現場では台本にどんどん肉付けされていっているし、そういう意味では視聴者としてもすごく楽しめます。自分のシーンはドキドキして見ますし、新しい楽しみ方ができるドラマですね。

― この作品を通して、高橋さんと森本さんの関係性に変化はありましたか？

高橋：良くも悪くもなんにも変わっていないね、（撮影現場で）会ってないから（笑）。だから、これから「たりないふたり」の部分の撮影期間になったら、どう思うんだろうとは思います。僕、今はちょっと「春日がうざいな」って思うので（笑）、今から楽しみです！

― 貴重なお話、ありがとうございました！

（modelpress編集部）

高橋海人（たかはし・かいと）プロフィール

生年月日：1999年4月3日／出身：神奈川県／血液型：A型

森本慎太郎（もりもと・しんたろう）プロフィール

生年月日：1997年7月15日／出身：神奈川県／血液型：A型