モデルプレスのインタビューに応じた山崎賢人、土屋太鳳(C)モデルプレス

山崎賢人&土屋太鳳、絶対的信頼で成立した2度目の夫婦役 10年前に交わした約束から変わらぬ想い【「今際の国のアリス」インタビュー前編】

2025.09.26 17:00

Netflixシリーズ「今際の国のアリス」が9月25日、ついにシーズン3の幕を開けた。W主演を務める山崎賢人(やまざき・けんと/31※「崎」は正式には「たつさき」)と土屋太鳳(つちや・たお/30)は、本作でNHK連続テレビ小説「まれ」(2015年)以来2度目の夫婦役を演じた。前編では、長年培った信頼を胸に挑んだ極限の物語への挑戦に迫る。10年前から色褪せることのない互いへの想いとは――。

  

山崎賢人&土屋太鳳「今際の国のアリス」シーズン3

「今際の国のアリス」シーズン3ティーザーアート(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
麻生羽呂氏原作の同名コミックスを映像化した「今際の国のアリス」。これまでシーズン1・2が制作され、世界中でTOP10入りを果たすなど日本実写作品として国内外多くのファンに愛されてきた。W主演の山崎、土屋とともに佐藤信介監督が再びメガホンを取る。

シーズン1・2と“今際の国”での理不尽な“げぇむ”を生き抜き、ついに現実世界に戻ってきたアリス(山崎)とウサギ(土屋)。今作で描かれるのは、シーズン2の最終話から4年後の世界。前2シーズンで確立した世界観を土台にしたオリジナル・ストーリーが繰り広げられる。

山崎賢人&土屋太鳳、朝ドラぶり2度目の夫婦役「感慨深かった」

山崎賢人(C)モデルプレス/スタイリスト:伊藤省吾(sitor)、ヘアメイク:永瀬多壱(ヴァニテ)
― 改めて、シーズン3を迎えた心境をお聞かせください。

山崎:すごく嬉しいです。“嬉しい”以外の感情ないよね?

土屋:本当だよね。シーズン2で完結だと思っていました(笑)。

山崎:でもシーズン1・2で大きな反響をいただいたからこそ、プレッシャーもあります。

土屋:オリジナル・ストーリーの難しさもあるよね。

山崎:うん。でも、この作品が好きなので、オリジナルとなるシーズン3の制作を楽しみにしていましたし、撮影もすごく楽しかったです。

Netflixシリーズ「今際の国のアリス」シーズン3(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
― シーズン3では、これまで様々な死線をくぐり抜けてきたアリスとウサギが夫婦になった姿が描かれますが、演じられてみていかがでしたか?

山崎:楽しかったですし感慨深かったです。でもよく考えたら、夫婦役は「まれ」でもやったよね?

土屋:うん。だから結婚指輪をつけるのが珍しくなかったというか、自然と役に入れました(笑)。

― 朝ドラの時の雰囲気を思い出しながら演じることも?

土屋:思い出すというより、賢人くんが常にナチュラルでいてくださるので、会う度に今までの思い出を積み重ねながらお芝居することができました。ただ、生きるか死ぬかという極限状態の物語なので、現場ではなるべく暗くならないようにしようと考えていました。それで撮影合間に楽しい話をしていると、いきなりシリアスなシーンの撮影に入るんだよね(笑)。

山崎:笑いが止まらなかったよね。前室で「ご飯美味しいね」とか何気ない会話をした後に(カメラが回って)急に部屋に入って「どうする?死ぬぞ…」みたいな(笑)。ギャップがすごかったです。

土屋:大事なシーンなのにね(笑)。オンとオフの切り替えが難しかったです。

お互いへの絶対的信頼・救われたこと

土屋太鳳(C)モデルプレス/スタイリスト:藤本大輔(tas)、ヘアメイク:George、衣装協力:シャッツィ・チェン
― 土屋さんは、アリスとウサギが夫婦になると聞いた時どんなお気持ちでしたか?

土屋:嬉しかったです。ウサギはアリスの包容力や、どんどん大人になっていく姿に惹かれていたと思いますし、私自身も10代から賢人くんとご一緒させていただき、お互いにいろいろな時間を過ごしてきました。朝ドラ以来、またこうして夫婦役として共演できたこと、さらに世界中の方々の前で演じられることは、とても嬉しいです。

― これまで共に生き抜いてきたアリスとウサギが、今作ではバラバラに“げぇむ”に挑んでいきますが、お互いがいない撮影現場の中で、改めてそれぞれの存在の大きさを実感する瞬間はありましたか?

山崎:僕は太鳳ちゃんに絶大な信頼と安心感を持っているので、何一つ心配することはありませんでした。きっと“ウサギパート”はすごく良いシーンになっているんだろうなと思いながら、ウサギがいないシーンでも自分のやるべきことをやろうと考えていました。もちろん寂しさもありましたが、新しいキャストも多く、素敵な方々ばかりだったので、新鮮で楽しかったです。

― 本作以外でも共演を重ね、長年信頼関係を築いてきたお二人ですが、今回の現場でお互いへの信頼や支えを改めて感じたエピソードを教えてください。

土屋:私は、撮影中に直感で「あれよりこっちの方がいいんじゃないかな?」と思うことが多くて。でもその意見によって物語を変えてしまう可能性があるし、作品を一番理解しているのは信介さんだからこそ「自分はあまり言わない方がいいのかな」とためらってしまうこともありました。そういう時に、賢人くんが「いや、それは絶対言った方がいいよ」と言ってくれて、とても頼りになりました。賢人くんは、いつもナチュラルでふわふわしていて、一緒にいて楽しい雰囲気を作ってくれるけど、これだけたくさんの方々に認められているのは、こういう素敵なところなんだろうなと改めて実感しました。劇中でもアリスが頼りになる瞬間が滲み出ていて、だから皆がついていきたくなるし、賢人くんをもっと観たくなるんだろうなと感じました。本当に救われました。

― 山崎さんは今の土屋さんからのお言葉を聞いていかがですか?

土屋:(黙り込んでいる山崎を見て)覚えてる(笑)?

山崎:覚えてるよ(笑)!

一同:(笑)

山崎:なんかあったよね。

土屋:やっぱり、いろいろな作品を経ていますからね(笑)。

山崎:いやいや、それは太鳳ちゃんも。

土屋:でもこういう風に覚えていないところも可愛い(笑)。

山崎:「どこだっけ?」って思いながら(笑)。

土屋:だからね(笑)!?

一同:(笑)

土屋:こうやって気づかないうちに、人を救っているんだろうなと思います。

山崎賢人&土屋太鳳、10年前の約束から変わらぬ想い

山崎賢人(C)モデルプレス
土屋太鳳(C)モデルプレス
2015年のモデルプレスのインタビューでは、2人に「10年後に再び出会う時、どんな自分になっていたい?」と“10年後の約束”を交わしてもらった。「女優さんとしても、人としても、ちゃんと成長していたい。お互い『どうしてる?』と声をかけ合った時、幸せな賢人くんをしっかりとした姿で応援できるように」(土屋さん)、「俳優として何回りも成長することはもちろん、常に感謝の気持ち、初心を忘れず、楽しんでいる大人になること。何よりも、太鳳ちゃんには幸せになっていてほしい」(山崎さん)――多数の作品でキャリアを重ね、今では日本の映像界を牽引するトップ俳優の2人が、10年経った今、当時の言葉を聞いて何を思うのか。

山崎:うわっ!今、タイムカプセル開けちゃった!

土屋:すごい!もう10年経ったんだね!

山崎:でもなんとなく覚えています。太鳳ちゃんが素敵な言葉をくれて、それに一生懸命返したいと思っていました。

土屋:(笑)。でも今もその想いは変わらず思っています。また10年後に会った時も、自分が人としてしっかりした姿で賢人くんのことを応援していたいという想いは変わらないです。

山崎:うん。やっぱり会う度に「あ、太鳳ちゃんも頑張ってるんだな」と刺激をもらいます。

― 他の作品でもそれぞれご活躍されている中で、お互いの活動をどのように見ていましたか?

山崎:太鳳ちゃんの舞台はよく観に行っています。

土屋:いつも来てくれるよね。「ピノキオ」(「The Miracle of Pinocchio『ピノキオの偉烈』」)も来てくれてたよね?すごい、全部観に来てくれてる!

山崎:うん。でも「プルートゥ」(「プルートゥ PLUTO」)は観れなかったから行きたかった…。

土屋:でも、ほぼ毎回来てくれてるね。嬉しいです。

私も金曜ロードショーで「キングダム」(「キングダム 大将軍の帰還」)を観ました(笑)。それこそ「帰ってきた あぶない刑事」が放送された次の週が「キングダム」で、賢人くんの顔が出てきた時、ふと嬉しいなと思いました。やっぱり朝ドラを一緒にやったことが自分の中ではすごく大きくて「朝ドラの勢いが続くのは半年だ」と言われたこともあったけど、こうして10年経て、金曜ロードショーで賢人くんの顔が見られたのはすごく嬉しかったし、私も頑張ろうと励みになりました。

Netflixシリーズ「今際の国のアリス」シーズン3(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
Netflixシリーズ「今際の国のアリス」シーズン3(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
★後編では、本作への想いやそれぞれの“推しシーン”など、作品の魅力をたっぷりと語ってくれた。

(modelpress編集部)

山崎賢人(やまざき・けんと)プロフィール

1994年9月7日生まれ、東京都出身。2010年、俳優デビュー。2016年に映画「ヒロイン失格」「orange」などの話題作に次々と出演し、第39回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。2019年には中国エンタメアワードIQYIでアジアベスト俳優賞を受賞し、海外からも注目を集める。近年の主な主演作は「アトムの童」(TBS系/2022年)、「今際の国のアリス」シリーズ(Netflix)、「キングダム」シリーズ、「ゴールデンカムイ」シリーズ、「陰陽師0」(2024年)、「アンダーニンジャ」(2025年)など。待機作に、映画「ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編」(2026年3月13日公開予定)、「キングダム」続編(2026年夏公開予定)がある。

土屋太鳳(つちや・たお)プロフィール

1995年2月3日生まれ、東京都出身。2005年、スーパー・ヒロイン・オーディション MISS PHOENIX審査員特別賞を受賞し、2008年に映画「トウキョウソナタ」にて女優デビュー。2015年、NHK連続テレビ小説「まれ」ヒロインを務め、エランドール賞新人賞を受賞した。近年の主な出演作は「マッチング」(2024年)、「帰ってきた あぶない刑事」(2024年)、「赤羽骨子のボディガード」(2024年)、「八犬伝」(2024年)、ドラマ「やんごとなき一族」(フジテレビ系/2022年)、「今際の国のアリス」シリーズ(Netflix)、「Shrink-精神科医ヨワイ-」(NHK/2024年)「海に眠るダイヤモンド」(TBS系/2024年)など。待機作に映画「盤上の向日葵」(2025年10月31日公開予定)がある。
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