「恋は闇」“ホルスの目”の由来とは 1話に隠された重要アイテム・物語を紐解くヒントに迫る「楽しんで推理して頂けたら」【鈴間広枝Pインタビュー前編】
俳優の志尊淳と女優の岸井ゆきのがW主演を務める日本テレビ系水曜ドラマ「恋は闇」(毎週水曜よる10時~)の第4話放送にあわせ、プロデューサーの鈴間広枝氏にモデルプレスらがインタビュー。前編では、視聴者の考察を受けての心境やこだわったシーンについて語ってもらった。
志尊淳&岸井ゆきのW主演「恋は闇」
本作は、「あなたの番です」「真犯人フラグ」の制作スタッフが送る、完全オリジナル脚本の“究極の恋愛ミステリー”。連続殺人鬼かもしれない(?)主人公、週刊誌のフリーライター・設楽浩暉を志尊、浩暉に強烈に惹かれていくヒロインで、テレビ局の情報番組ディレクター・筒井万琴を岸井が演じる。「恋は闇」で見せたい“伝える側の葛藤”
― 今回のドラマを企画した経緯をお聞かせください。鈴間:昨今情報が溢れていて、結局真相はなんだったのかがよく分からないことが多いなと思っていたんです。1回イメージが付くとそれが真実だと思ってしまいがちですが、本当のところ私たちの知らないことがたくさんあるのだろうと感じていました。分かったような気になってしまうところが私自身もあるし、SNSではみんなが信じているから事実なんだ、と誰かを攻撃したりするようなことがありますが、私たちが受け取っている情報が真実かどうか一度立ち止まって考える必要があると思いました。
1つ情報を得たときにそれを伝えるのか伝えないのか、伝えるならどう伝えるのか、そこには絶対に人の意思が介在しているものだと思うので、情報を伝える側である主人公2人を通して伝える側がいろいろな葛藤を持って伝えているということも描いていきたいです。そして、本当のことを見極められる目を持っているのかという問いを、「好きな人が連続殺人だったら」という究極の状況に落とし込みました。「恋は盲目」といいますが、そんな真実を見極めるのがとても難しい中で、ヘビーな現実と向き合い、真実を見つけられるのかというテーマを、エンタメ作品にしたいと思いました。
― 謎解き要素よりテーマ性が先にあったということですね。
鈴間:そうですね。テーマがあって、それを伝えるのに1番面白いエンターテイメントになるのはなんだろう、というところで考えました。
「恋は闇」プロデューサー、SNSでの考察に驚き
― SNSでも反響が多く寄せられていますが、ご覧になっていかがですか?鈴間:まず、たくさん書き込んでいただいて嬉しいです。設楽浩暉に沼ってくれる方がたくさんいて、万琴ちゃんも「可愛い」と言ってくださる方がたくさんいて嬉しいです。そして、ある程度は覚悟していましたが「こんなにも浩暉が疑われないのか」と意外でした。みなさんが「絶対に浩暉じゃない」と推理してくださっているので、現場で志尊さんと「こんなに疑われないの?」「なんか悔しいよね」と話しています(笑)。
― 夏八木くん(望月歩)が疑われていたりしますよね。
鈴間:そうなんですよね。「お芝居が上手い子があんなに端っこでたまにしか出てこないなんて絶対怪しい」と。ちょっとメタ考察っぽいですよね(笑)。これから彼もどんどん出番が増えていくので、どういう役割で出てくるか分かっていただけるかなと思います。
― 「なかなか浩暉が犯人だと思ってもらえない」とのことですが、狙ってそうしているのではなく、意外な反響だったのでしょうか?
鈴間:1話の冒頭でかなり具体的に“やってること”を見せたので「やってないことはないでしょうよ」という主人公として描いたつもりだったのですが、「アップの顔と女性に注射を刺しているのは別人かもしれない」と考察されていたりして驚きました。元々「主人公だから無いでしょ?」という考えは心理的にあると思いますし、ある程度想定していましたが、あれを見ても「絶対違う」と思われるのは意外でした。3話までは2人の恋愛にも焦点が当たっており、浩暉が“超絶サイコパス”で「万琴絶対やめとけ!」という感じではなく、1人でニヤニヤしたり人間らしい部分も描かれていますので、そこで余計に「絶対違う」という印象を持たれているのだと考えています。
“ホルスの目”青×オレンジのアイテムが散りばめられている理由
― 「ホルスの目」を取り上げようと思った理由をお聞かせください。鈴間:凄惨でセンセーショナルで、世間が注目するキャッチーな事件ということから考えました。そもそも“真実を見抜く目はあるのか”というテーマなので「真実を見抜く目」と調べて出てくる「ホルスの目」から着想を得た形です。そして、事件の核心と繋がっているものでもあります。
― 青とオレンジの飴が出てきたりと、「ホルスの目」と同じ色のアイテムが散りばめられていますが、理由を教えてください。
鈴間:楽しんでいただきたいという思いです。衣装部さんや持ち道具さん、装飾、助監督さんなどスタッフのみんなが「こういうのどうですか?」と提案してくれるものにそういう要素が入っていて、その遊び心がすごく嬉しいですし、役者のみなさんも喜んでくれています。「楽しんでいただきたい」という気持ちでいろいろなものを話しながら作っているので、全部伏線だと捉えられて後々「あの伏線は未回収だ」と怒られてしまうかもしれないのですが。もちろん、本物の伏線やヒントもありますので楽しんで推理して頂けたらうれしいです。
「恋は闇」こだわりのシーン・重要なアイテムとは?
― 4話までで好きなシーンはありますか?鈴間:たくさんあるのですが、1個挙げるとすると2話の橋の上のシーンです。岸井さんご本人が、万琴が浩暉を好きになる理由を理解しきれずにいたのですが、志尊さんの涙のお芝居を受けて「浩暉ってこんな人だったんですね」と浩暉を好きになれたと言ってくださって、お二人ともお芝居が本当に素敵でとてもいいシーンになったので、好きです。
1話の桜のシーンも、お天気と桜が満開になるタイミングをギリギリまで狙ったこだわりのシーンです。すごく大事なシーンですし、物語の中でも桜が重要なアイテムになっていくので、できればCGではなくリアルな桜で撮りたいと思い、何とか実現できました。
― 桜の花びら3枚は実際に取れたのですか?
鈴間:取れてないです(笑)!かなり難しいのでそこに時間をかける余裕はなく、実際にはカットを割って撮影しています。でも、お二人とも撮影の合間で頑張ってチャレンジしていました。
― その他のシーンで、綺麗に見せるように、怪しく見せるようにこだわった部分があれば教えてください。
鈴間:照明やアングルにはすごくこだわっています。カメラマンさんも照明部さんも、志尊さんが1番シャープでかっこよく見えるように、岸井さんが可愛く見えるように1カットずつ探ってくださっています。1回テストで見て直して、さらに直して…と丁寧にやっているので、みなさんにも「かっこいい」「可愛い」と思っていただけているのではないかと思います。
「恋は闇」プロデューサー、オリジナル作品の楽しさ・難しさ
― 今回のドラマ作りを通じて、オリジナル作品を作ることの手応えや苦労を感じたことを教えてください。鈴間:私は原作ものを沢山はやっていなくて、ほぼオリジナルなんです。やはり、オリジナル作品ですと誰も知らない展開をお届けできるのが視聴者の方に楽しんでいただける要素だと思います。でも、何が怪しく見えるか、何がキュンキュンするかは個人の好みや主観なので、正解が分からないんです。脚本においても、撮り方やお芝居においても、一つひとつ何億もの選択肢の中から「これがみんなに刺さるのではないか」と探りながら選び取っていかなければいけないのは難しいですね。みんなで相談しながら、いろいろな人の「これが刺さる」「これが面白い」というのを集めて、ベストを探っています。難しいけど楽しい作業です。
★後編ではW主演の志尊、岸井の起用理由、撮影現場の雰囲気、そして5話以降のキーマンとなる人物について聞いた。
(modelpress編集部)
「恋は闇」あらすじ
都内で起こる凄惨な連続殺人事件。その現場で出会った、2人のジャーナリスト。男は、週刊誌の名物フリーライター。女は、テレビ局の情報番組ディレクター。同じ事件を追う中で、惹かれ合っていく2人。しかし、次々と疑惑が浮上し、男は疑いの目を向けられていく。愛した男は、本当に連続殺人鬼なのか?自分の目を、信じ切れるか?その手を離すのか、つなぎ続けるのか?
すべての真実が明らかになる時、残るのは愛か、憎しみか―?
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