Travis Japan松田元太、声優初挑戦で夢のディズニー作品 “兄弟の絆”演じて思うこと「存在の大きさという部分にすごく共感」【「ライオン・キング:ムファサ」インタビュー】
2024.12.02 00:00
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Travis Japanの松田元太(まつだ・げんた/25)が、「ライオン・キング:ムファサ」(12月20日公開)の超実写プレミアム吹替版で声優に初挑戦。モデルプレスでは松田にインタビューを実施し、ディズニー声優を務めることへの思いや周囲からの反響、「ライオン・キング」では重要な役柄となる“ヴィラン”スカーの幼少期・タカを演じる上での役作りについて語ってもらった。【インタビュー前編】
超実写映画「ライオン・キング:ムファサ」
壮大なアフリカの大地を舞台に“生命”をテーマに描き、映画、演劇、音楽と頂点を極めた一大叙事詩「ライオン・キング」。アニメーション映画として1994年に誕生し、2019年にはリアルを超えた超実写版「ライオン・キング」として全世界で公開された。同作は、息子のシンバを命がけで守ったムファサ王と、ムファサの命を奪った“ヴィラン”スカーの若き日の兄弟の絆を描く前日譚。血のつながりを超えた“兄弟の絆”に隠された驚くべき秘密が明らかとなる。松田は、歌舞伎俳優の尾上右近演じる、主人公・ムファサの弟・タカ(後のスカー)の吹替声優に抜擢。インタビュー前編では、作中に変貌を遂げていく難しい役柄を演じるにあたっての役作りや、声優初挑戦への思いを語ってもらった。後編では、初共演となった右近とのエピソードなどについて聞いた。
松田元太、声優抜擢の心境は?
― 「ライオン・キング:ムファサ」での声優が決定した時の心境を教えてください。松田:オーディションに声をかけていただき、本国とのやり取りを経て合格と聞いた時は、本当に嬉しかったです。ディズニー関連の仕事は夢の1つで、ディズニーファンとして自分にできることをしていきたいですし、様々な感動や学びを届けられる存在になれたら良いなと思っています。
― オーディションの手応えはいかがでしたか?
松田:ホントに0です(笑)。声優のお仕事を知らなかったので、できる限り全力で、ライオンっぽく“スカーらしさ”を意識するという心構えで臨みました。合格を願ってはいたのですが、オーディションが終わった時は、「多分ダメだったんだろうな…」という感じで、合否が来るまではかなり時間が空いたので、聞いた時は本当に驚きました。
― Travis Japanのメンバーからはどういった反響をもらいましたか?
松田:今までに聞いたことのない程、大きな声で喜んでくれて嬉しかったです。家族のようにずっと一緒にいるので、メンバーが喜んでくれるのは嬉しいですし、「すごいんだぞ!」という姿を見せられるように頑張って挑みました。
― Travis Japanでは、川島如恵留さんが一足先に声優に挑戦されていましたが、なにかアドバイスなどはいただきましたか?
松田:アドバイスはなかったです(笑)。「難しかったけど楽しかったよ」と聞いて、作品は違うけれど、撮り方や環境が違って色々変わってくると教えてもらいました。あと、ドラマで共演した方々に、ディズニー作品であることはバレないように「声優の仕事をしたことある~?」とそれとなく聞いたりして(笑)。実は、密かにリサーチをしていました。
― 入念なリサーチを経て、声優に初挑戦した感想を教えてください。
松田:原作に寄せる意識をしながら日本語を話すという部分では、直訳をしていたら理解しづらい部分が多くあります。そのため、様々なバランスを考えつつ、本家へのリスペクトを込めながら演じることがとても難しかったです。あと、秒数に追われていました(笑)。少し時間が余ってしまったり、はみ出てしまったり…怖くなってしまうこともありましたが、勉強になりましたし、楽しかったです!
― 動物に声を入れることは難しかったのでは?
松田:意外と難しさはなかったです。これまでにディズニー作品をたくさん見てきたので、動物が話すことに関しての違和感はありませんでしたし、「ライオンが喋っているなぁ~」と自然に受け入れられました。改まって見てしまうと非現実的な部分ではあるのですが、ディズニー作品はその点において何の違和感もなく描かれています。ほかにも、老若男女・世界中に通ずる “愛”というテーマがあり、あたたかい作品がたくさんあるので、改めてディズニーの凄さを感じましたね。
松田元太、人気作出演へのプレッシャーは?
― 世代を超えて愛される人気作の出演ということで、プレッシャーを感じることもあったのではないでしょうか。松田:もちろんありました。オリジナルや、原作が好きなファンの方がたくさんいる中での初挑戦でしたし、いろんなことを思う方がいて当たり前だと思います。その中でも、絶対に最後まで届けきるという思いは、今までもこれからも変わりません。ちゃんと演じ切って届けようという意気込みで挑ませていただきました。
― プレッシャーには強いタイプですか?
松田:プレッシャーが無い時は基本ないので、意識してしまうタイプです。日々、プレッシャーのかわし方を自分なりに模索して、それをバネにする時もあれば、逆に重く受け止めながら動いたら良くなる時もあり、様々なパターンがあります。困難があったとしても、そこと向き合うという作業は、自分の中で日々楽しみながらできているので、プレッシャーを感じることは好きです。
― では、今回の声優挑戦はどういった心境だったか教えてください。
松田:今回はゾクゾクする感じで、「やってやろう!」と意気込んで臨みました。高いハードルを越えることができたのかは、自分でもわからないのですが、命懸けで挑んだのでぜひ見ていただきたいです。
松田元太、役作りでのこだわり・演じ分けで意識していたことは?
― 役作りで意識したことはありますか?松田:セリフを頭にインプットして、その上でどんな映像でどんな表情をしているのか、周りはどんな環境なのか。自分に置き換えて、情景を思い浮かべる中で、共感できる部分を探して「今、彼はどのぐらい孤独なのだろう」と自分がタカだった場合に置き換えて考えるようにしていましたね。1つのシーンだけではなく、キャラクターにはバックボーンがあるので、そういった部分はなるべく意識をしています。そして、後付けだと思われるかもしれないのですが、髪をのばしてビジュアルもスカーに寄せながらやっていきました!
― 素敵です!演じる上でこだわった部分を教えてください。
松田:特にこだわったのは、タカからスカーへ変わっていくまでの時間をどれだけみんなに愛してもらえるかという部分です。タカを見て「こいつめっちゃ可愛いじゃん!」と思っていただけるように、声色やテンション感を本国の原作を見ながら大切に演じました。タカが上目遣いをして可愛らしく話すシーンは、声に可愛らしさが出るように上目遣いをしながら話して、怒る時は爪を立ててアクションをしながら表現しています。早い段階でタカのシーンは撮り終えていたのですが、監督と会話を重ねていくうちに、ムファサとのバランスや、タカの表情や呼吸など、納得いかない部分が何箇所かあり、そういったシーンは、撮り直して皆さんと作り上げていけました。
― タカからスカーになっていく過程が重要な部分になってきますが、どのように演じ分けをしましたか?
松田:幼少期のタカを演じる時は、キャピキャピした感じで、可愛らしさマックスで子どもらしさを意識しました。タカは王族の血を継いでいることもあり、親の教えを聞きながら生きてきたけれど、自分の生きる意味を考える中でムファサと出会い、兄弟という存在を大事にしながら、いろんな思いを蓄積してスカーになってく。その流れは、もちろん声色も大事だとは思ったのですが、気持ち的にもタカに寄り添う部分を大切にしました。その部分をより熱く持ちながら演じないと、見ていただく方にも伝わらないなと思ったので意識しています。
― タカと松田さんの共通点を教えてください。
松田:タカとムファサは、兄弟としてどんどん成長していくのですが、兄弟の存在はやはり大きいですよね。いつも一緒にいるメンバーやマネージャーさんも、家族でもありながら兄弟のような関係ですし、お互いの存在を大切に思い、そのありがたみや、存在の大きさという部分にすごく共感できます。タカの「俺の言うことを聞いてほしい」といった強い思いや、様々な欲が生まれる瞬間も強く共感して、「タカはこう思っているのだろうな」「俺だったらこう思うだろうな」と比べながら演じる部分もあり、どこか根っこの部分に共通する部分があるのだと思います。
― タカは、孤独感や疎外感を抱え、スカーへと変化していきます。松田さんは、これまでの人生の中で、孤独感や寂しさを感じた経験はありますか?
松田:明確な理由はわからないのですが、孤独を感じてしまう時はあります。様々な芸能人の方のインタビューを見て、孤独ではない人ももちろんリスペクトしていますが、孤独を感じている人の気持ちがわかります。グループでいる時の楽しさや、様々な環境に自分がいることが出来るのはとてもありがたいです。
★インタビュー後編では、初共演となった尾上右近とのエピソード、夢を叶える秘訣などについて語ってもらった。
(modelpress編集部)
松田元太(まつだ・げんた)プロフィール
1999年4月19日生まれ、埼玉県出身。O型。2022年10月28日にTravis Japanのメンバーとして全世界配信デビュー。近年の主な出演作は、映画「君が落とした青空」(2022年)、ドラマ「だから殺せなかった」(2022年/WOWOW)、「結婚予定日」(2023年/MBS)、「ゼイチョー〜『払えない』にはワケがある〜」(2023年/日本テレビ)、「東京タワー」(2024年/テレビ朝日)、「ビリオン×スクール」(2024年/フジテレビ)など。
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