「アナウンサーになるためには?」弘中綾香アナの回答と生き様から、無双たるゆえんが見えてきた
【テレビ朝日・弘中綾香アナ/初エッセイ集「アンクールな人生」(KADOKAWA)発売記念インタビュー前編】
入社10年目、いまや男女問わず全世代から支持を集める、弘中綾香アナウンサー(31)。彼女を見て、アナウンサーを志す人も多いのでは。ところが「アナウンサーになるために今からしておいた方がいいこと」を聞いたら、「ないです」と一蹴。出鼻をくじかれてしまったのですが、その真意を紐解きつつ、弘中アナの生き様と考え方に触れると、彼女が現在、無双たるゆえんが見えてきました。
弘中綾香アナ、すべてが繋がるから「なんでもやっていい」
― 弘中アナは今、名実ともにテレビ業界を代表するアナウンサーの一人だと思いますが、もともとアナウンサーを目指していたわけではない、というのも有名な話。そんな弘中アナが「アナウンサーになるために今からしておいた方がいいこと」はなにかありますか?弘中アナ:ないです(笑)。
― えっ(笑)。
弘中アナ:きっと聞きたいのは今からできること、ですよね。私が「ない」と言ったのは、テレビのお仕事は固いものから柔らかいものまで森羅万象を扱っているので、なんでもお仕事に活きるんです。それはマスコミやメディアっていうものの一番いいところだなと私は思っていて。
― なるほど…私もそう思います。
弘中アナ:ですよね。なので取って付けたようになにかするのは、どうなんだろうって。自分が今、好きなものをちょっと掘ってみる、興味があることをやってみる、それが繋がっていくんです。旅行に行くことだって繋がる。本当に全部が活きてくるので「なんでもやっていいんだよ」って私は思います。
― なんでもやってみて、それをどう感じるか、が大切ですよね。
弘中アナ:そうです。あとそうだな、すごく就活術みたいなことを言ってしまうと、いろんな世代の方とお話するように心がけるのは大事かもしれない。
― 弘中アナみたいなアナウンサーになりたい、という声もよく聞きます。
弘中アナ:ありがとう、ではあるのですが、私を真似したらアナウンサーになれるわけではないと思うので、難しいですよね。これをしたらっていう正解が本当になにもない。今、自分が好きなものや、得意だなと思っていることをやるのが、一番あなたという存在を活かせるんだと思います。
弘中綾香アナを形作った高校3年間
― これまでのすべてが今の弘中アナを形作っているとして、一番影響を与えているのはいつですか?弘中アナ:もともとの性格とか素の私は、三つ子の魂百までで幼少期から変わっていないと思うのですが、キャリア形成とか、自分がどういう働き方をしていきたいのか、みたいなことに関しては高校の3年間が大きかったな、という気はします。
― それはなぜ?
弘中アナ:あの高校に入っていなかったら、自立しようとか、一人の大人として東京で一人暮らしができるくらい頑張って仕事しよう、とかはあまり思わなかったと思うんです。
― となると、今はイメージに近い女性になれていますね。
弘中アナ:近いですね。一人暮らしをしているし(笑)。本当に根本はそういうしょうもないことなんです。一人暮らしをして、友だちとちょっとご飯を食べに行って、たまには海外旅行もできて。そういうことができる経済状況でいる、みたいな。将来の不安もなく生きていけるみたいなところはクリアできたかな、って思います(笑)。
具体的な目標はない、ただし「遂行しようとはします」
― もっと良い意味で破天荒なイメージがあったので意外です。本作で「行き当たりばったりで、目標も夢も何もかも後付けの人生」というフレーズを読んで「!!!」となったのを思い出しました。弘中アナ:(笑)。ふわっとしたものに関しては叶えてきていると思います。それは例えば高校生のときに思った、ちゃんと自立して男の子と同じくらい働きたいな、稼ぎたいな、とか。
― 叶えていますね。
弘中アナ:私はたぶん具体的な目標はないのですが、会社に入るときも、せっかくアナウンサーという仕事をやるんだったら、みんなに応援してもらいたいな、名前と顔が一致するアナウンサーになりたいな、というふわっとした目標はあって。なのでそういう目標は叶えてきた、というか遂行できたのかなと(笑)。
― 遂行…かなりカッコいいです(笑)。
弘中アナ:でもそれに行き着くまでのステージみたいなものは、本当に行き当たりばったりでたどり着いた感覚が強い。行き当たりばったりだけど、それぞれの場所でこうなりたい、と思って遂行しようとはします。
「まだ全然答えが出ていなくて」弘中綾香アナのこれから
― 弘中アナの今後が俄然、気になってきました。弘中アナ:周りのみんなもどうするんだと気にしてくれていますし、私自身もどうするんだろうと思っています(笑)。でもまだ全然答えが出ていなくて。
― アナウンサーとして活躍し続けている姿を見ると、この数年でやり尽くしてしまったのかなと。
弘中アナ:やりきった…そうですね、いつも新しいことはやりたいなと思ってるんですけど…それは仕事でも。
― 現状に満足はされてますか?
弘中アナ:はい、楽しいです、毎日(笑)。
― 即答(笑)。
弘中アナ:私のどこかには会社員精神が残っていて、アサインされた仕事は頑張ります、みたいなところがあります。なので、じゃあ次はこれがやりたいです、というのが正直あまりないんです…。
「常に危機感を持って仕事をしていた」「誰でもいい仕事に就くような人になりたくなかった」入社当時から続ける仕事へのスタンス
― わかる気がします。でも弘中アナが他と一線を画すのは、アサインされた仕事で爪痕を残すところですよね。弘中アナ:爪痕を残してやろう、みたいなのは持っている方だと思います。どの仕事でもそうだと思うんですけど、31歳にもなると、私がやるべき意味みたいなものがないと、次のお仕事につながらない。新人の頃は、物珍しさもあって、新人だからってだけで使ってもらえるのですが、年次を重ねると、こいつにやってもらいたい、と思ってもらわないと、仕事の量って増えていかないんですよね。
― いつから意識していたんですか?
弘中アナ:与えられたものに対して自分がどんなパフォーマンスをするか、というのは最初の頃から考えていたし、常に危機感を持って仕事をしていました。誰でもいい仕事に就くような人になりたくなかったんです。やっぱり私が出ている以上、私にやってもらいたい、と思ってもらいたいじゃないですか。
― やっぱりカッコよすぎます…弘中アナが最初の先輩だったら、私の人生は激変していたかもしれません…(汗)今後、後輩に“弘中イズム”を継承していく、というのはどうですか?
弘中アナ:やろうと思えばやりますけど、っていう感じです(笑)。私にも前時代的なところはあって、いわゆる体育会みたいな。今はよくないと思うんですけど、私が教えます、というよりは、聞きに来てほしいっていう部類の人間。聞きに来てくれたらもちろん教えるけど、私から歩み寄って、こうした方がいいよ、っていうのは少し違うかなって。でも私が、この子とこの子とこの子の担当になって、メンターやってくださいって言われたらそれはやるかな、とは思います。
※インタビュー後編では弘中アナの“夢を叶える秘訣”や“悲しみの乗り越え方”について聞きました。
(modelpress編集部)
PHOTO:赤英路
弘中綾香「アンクールな人生」
本とマンガの情報誌「ダ・ヴィンチ」の2年以上にわたる連載をまとめた「アンクールな人生」は、幼少期に始まる自身の半生を振り返った「早すぎる回顧録」(本人談)。「かわいいだけじゃやっていけない」と悟ったという子供時代、自身が「暗黒期」と語る中学時代、そして現在のアナウンサー・弘中綾香の“骨格”を形作った高校時代を中心に、30代を迎えた今だからこそ紡ぎだすことのできる等身大の姿が、この一冊におさめられている。<弘中綾香コメント>
この連載は、当時縁もゆかりもなかった「ダ・ヴィンチ」編集部から突然わたしの元に届いた一通の手紙から始まりました。はて、いったいなんの用だろう?と中を見てみると「小説を書いてみませんか?」というあまりにも無謀なお誘いが書いてありました。そちらは丁重にお断りし、代わりになればと書き始めたのが、この「私が私になるまでの物語」です。私が実際に10代の頃に経験し、今の自分の幹となるものを作り上げた思い出たちを詰め込んでいます。キラキラ輝いているものばかりではなく、どす黒く燻っているものもあれば、今でもチクチクと胸を刺してくるようなものもあります。たくさんのみなさんに読んでもらいたいけれども、読まれるのは恥ずかしい!そんなアンビバレントな気持ちです。
弘中綾香(ひろなか・あやか)プロフィール
1991年2月12日生まれ、神奈川県出身、慶應義塾大学 法学部卒。テレビ朝日アナウンサー、入社10年目。主な担当番組は「激レアさんを連れてきた。」「あざとくて何が悪いの?」「ノブナカなんなん?」など。現役人気アナウンサーとして活躍しながらも、「Hanako.tokyo」や「ダ・ヴィンチ」「RiCE」という3媒体に連載を持ち、執筆活動にも幅を広げている。「Hanako.tokyo」の連載をまとめた初のフォトエッセイ「弘中綾香の純度100%」が5万部を突破するなど、出版シーンでも注目を集める。もっと詳しくみる
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