白石麻衣「嘘喰い」思わせぶりキスシーン裏話/「選択できてよかった」人生を左右した両親の言葉(C)モデルプレス

白石麻衣「嘘喰い」思わせぶりキスシーン裏話/「選択できてよかった」人生を左右した両親の言葉<モデルプレスインタビュー>

2022.02.11 15:40

また一味違う白石麻衣(29)が見られそうだ。映画『嘘喰い』(2月11日公開/中田秀夫監督)で演じるのは“最恐”女組長・鞍馬蘭子。乃木坂46時代の“清純派”アイドルとは一線を画す役どころに白石も「自分とは真逆の性格。立ち振舞もなにかも違いました」と話す。今回、モデルプレスインタビューで聞いたのは役作りに加え、“思わせぶりキスシーン”の撮影裏話など。作品のテーマの一つでもある「ギャンブル」同様、人生も「選択」の連続ということから、彼女のこれまでの「選択」にもフィーチャーした。

  

白石麻衣『嘘喰い』鞍馬蘭子の役作り

白石麻衣(C)モデルプレス
映画『嘘喰い』では、白石がヤクザ・鞍馬組の組長にして闇カジノを仕切るオーナー、鞍馬蘭子(くらま・らんこ)を演じるにあたり、本人の役作りはもちろん、髪型・衣装・メイクなど細部にまでこだわりが詰め込まれた。

「衣装はとても派手で、ヘアスタイルもすべて地毛で作り込んだので、現場で蘭子になったときは、気持ちが強くなるというか、とにかく気合いが入りました。演技をする上では、強くて美しくてかっこいい、そんな女性に見えるように意識していました。主人公の斑目貘の前では一瞬心を許して可愛らしい表情も見せるのですが、それを演じ分けるのはとても楽しかったです」
白石麻衣(C)迫稔雄/集英社(C)2022映画「嘘喰い」製作委員会

映画『嘘喰い』白石麻衣の「ドスの効いた声」に注目

白石麻衣(C)モデルプレス
特に苦労したのは声の出し方。白石自身「普段の声が少し高め」ということもあり、監督からは腹の底から出すような「ドスの効いた声」を何度も要求された。

「低めの声で演技するのは想像以上に大変でした。私の中で常に“女親分感”を演じる上でのテーマにして、声の出し方は何度も何度も練習しました。乃木坂46のライブで『ガールズルール』を歌うときなど、曲前の煽りで低く大きな声を出すことは経験があったんですけど、それとは全然違って(苦笑い)。セリフに意思を持たせるのってこんなに大変なんだなと改めて感じました」

横浜流星との“思わせぶりキスシーン”裏話

白石麻衣(C)モデルプレス
中田秀夫監督の作品に出演するのは2020年2月公開の映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」以来。2回目ということで、前回より深く役について話すことができたという。印象に残っているのは斑目貘(演:横浜流星)との“思わせぶりキスシーン”。

「あのシーンの撮影は監督が一番盛り上がっていました(笑)。騙し合いのゲームをするお話なので、恋愛要素はないのですが、ちょっとだけ蘭子の女性らしい部分も見せたいと。監督自らどんな感じかやってくださるので、私はそっちにキュンとしちゃっていました(笑)」

白石麻衣、横浜流星と初共演「とても刺激を受けました」

白石麻衣(C)モデルプレス
主人公・斑目貘を演じた横浜流星とは初共演。撮影で芝居について直接話すことは少なかったが、刺激は何度も受けた。

「役に対して本当にストイックでまっすぐな方だなと思いました。本番に入る前と入った後のスイッチの切り替えにも驚かされましたし、一瞬で貘になってしまう横浜さんを近くでたくさん見ることができて、とても刺激を受けました。本当にかっこよかったのでぜひ皆さんにも劇場で観ていただきたいです」
佐野勇斗、横浜流星、白石麻衣(C)迫稔雄/集英社(C)2022映画「嘘喰い」製作委員会

白石麻衣「運は良い方」乃木坂46時代のエピソード

白石麻衣(C)モデルプレス
映画『嘘喰い』の原作は、2006年から17年まで「ヤングジャンプ」(集英社)で連載され、コミックスは49巻まで発売された迫稔雄氏の同名ギャンブル漫画。イカサマも殺し合いもなんでもありな、騙し合いゲームがスクリーンで描かれる。

「嘘をつくのは顔に出ちゃうから苦手」と話す白石だが、ギャンブルに必要な要素“運”については「良い方だと思う」とニヤリと笑った。

「乃木坂46の夏のツアーでお疲れさま会をしたとき、スタッフさんがメンバー全員分の景品を用意してくださったクジ引きゲームがあったんですけど、それで一等賞を引くとか。もちろん良い日、悪い日はありますが、気持ちを強く持っていたら運もついてくるって思っているタイプ。ネガティブな気持ちより、常にポジティブな心を持って何事も取り組んでいます」

白石麻衣が語る、これまでの選択「やはり一番は…」

白石麻衣(C)モデルプレス
乃木坂46を国民的アイドルグループにした立役者の一人。「気持ちを強く持っていたら運もついてくる」という持論に説得力がある。またギャンブル同様、人生は「選択」の連続。これまでの大きな選択、さらにはその選択をして良かったか?と尋ねてみた。

「やはり一番は乃木坂46のオーディションに受かってこの道を選んだこと。私の人生を大きく変えた一歩でした。保育の勉強をしていたこともあり、オーディションを辞退しようという気持ちもありましたが、両親から『せっかく受かったんだし、ちょっとやってみたら』という前向きな言葉をもらったのも大きかったです。それがなかったらまったく違う道に進んでいたので、その選択をできてよかったなと思います」

乃木坂46卒業後の不安から「楽しい」と笑顔で言えるまで

白石麻衣(C)モデルプレス
それから9年間のアイドル人生を経て、一昨年の10月に乃木坂46を卒業した。“卒業”も間違いなく大きな選択の一つ、と振り返る。

「大好きな乃木坂46を離れることになるので、とても悩みましたが、これから一人の道で頑張ろう、と決意しました。でも卒業して最初の数ヶ月は本当に一人でやっていけるのか、ずっと不安でした。いろんなお仕事をさせていただき、いろんな人に出会ってお話をして、いろんな世界を見て。その積み重ねで少しずつ、不安になっているよりも頑張ろう、と前向きになることができました」

笑顔でそう話す彼女を見て、「今、仕事が楽しいんですね」と声をかけると、さらに瞳を輝かせ、「楽しいです」とすぐに返ってきた。

映画『嘘喰い』は2月11日公開。また映像配信サービス「dTV」では、白石と佐野勇斗がダブル主演を務めるオリジナルドラマ『嘘喰い 鞍馬蘭子篇/梶隆臣篇』が同日より全4話独占配信(毎週金曜21時更新)される。

(modelpress編集部)

PHOTO:赤英路

白石麻衣(しらいし・まい)プロフィール

モデルプレスのインタビューに応じた、白石麻衣(C)モデルプレス
1992年8月20日生まれ、群馬県出身。乃木坂46の中心的メンバーとして活動し2020年に卒業。現在は女優・モデルと幅広く活躍。主な出演映画に「あさひなぐ」(17/監督:英勉)、「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」(20/監督:中田秀夫)など。テレビドラマでは「やれたかも委員会」(18)、「俺のスカート、どこ行った?」(19)、「漂着者」(21)などがある。

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