町田啓太(C)テレビ東京

町田啓太、1人2役で苦労「頭をフル回転」役作りは実家暮らし時代も参考に?<「僕を主人公にした漫画を描いてください!それをさらにドラマ化もしちゃいます!!」インタビュー>

2022.01.13 06:00

水ドラ25「僕を主人公にした漫画を描いてください!それをさらにドラマ化もしちゃいます!!」(テレビ東京ほか 毎週水曜深夜1時/ドキュメンタリー:1月5日、ドラマ:「ダメな男じゃダメですか?」2月2日スタート)に出演する俳優の町田啓太(まちだ・けいた/31)が、モデルプレスらのインタビューに応じ、田町権太役への思いや、ドラマの注目ポイントを語った。<後編>

  

水ドラ25「僕を主人公にした漫画を描いてください!それをさらにドラマ化もしちゃいます!!」

同作はテレビ東京と電子コミック配信サービス「めちゃコミック」が開催した漫画化とドラマ化の作品を同時に選ぶ合同プロジェクト。漫画家をコンテストで募集し、大賞作品を「めちゃコミック」で連載、テレビ東京でドラマ化。今回、コンテストで選ばれた大賞作品「ダメな男じゃダメですか?」が2月2日から待望のドラマ放送がスタート!

青年とその祖母が入れ替わってしまったことをきっかけに人生や生き方を見つめ直す笑いありのヒューマンドラマで町田が演じるのは、主人公・田町権太。田舎で育った田町は、高校卒業を期に彼女と上京。幼少期から流されやすい性格で、辿り着いた夢は「いい会社に勤めること」だった。しかし、就職活動は上手くいかず、彼女とも破局。自暴自棄になりかけていたが、就職活動中に何気なく始めたSNSがバズり、人にどう見られたいかということばかり考え、こだわり、偽りの自分を発信し続けているという役どころだ。 

町田啓太、役作りでは実家暮らしを参考に?

町田啓太(C)テレビ東京
― 今までに演じてきていない役どころだと思いますが、演じる田町権太について教えて下さい。

町田:田町は見た目に対して、自分がどう見られたいかではなくて、自分が人からどう見られたら恥ずかしくないかを考えているキャラクターです。一方で、もう1人の登場人物であるカツヨ(祖母)は真逆で、自分にとって自分が恥ずかしくないように生きている。そんな田町とカツヨが入れ替わった時にどうなっていくのか、その演じ分けもすごく楽しみながら苦しみながら色々試して撮影しています。

ただ田町は結構、全般的にダメだなと思っています(笑)。優しさを履き違えて、甘えているだけになってしまっている。本当の優しさとはどういうことなのか、このドラマを通して、視聴者の方の気づきに繋がればいいなと思っています。

― 青年がおばあちゃんに入れ替わってしまうという作品を町田さんが選ばれたところが興味深いなと思いました。この作品のどこに惹かれたのでしょうか?

町田:皆で何時間も何日も話し合って決めさせていただきましたが、最終的には企画自体が挑戦なので、よりチャレンジをしてみようと。この作品は色んな意味で面白くて、自分を良い感じに使ってもらえているなと、僕自身含め皆が感じていたので、挑戦してみようということで決めました。

― 田町の出身や生い立ち、群馬の方言を使ったセリフなど、町田さん自身に当て書きされている部分もあるのかなと感じましたが、そういった部分は演じる上でプラスになりますか?

町田:やはり言葉は馴染みがあるのでやりやすさはもちろんありますが、標準語でお芝居した方がしっくりくるなと思うことも多々あります。今回の企画の趣旨として「僕を如何様にも使ってください」と言っている中で、生い立ち等を当てがえて下さってくれているのはありがたいですね。僕の経験談やイメージをたくさん入れ込んで下さっているのは嬉しいです。今までやったことのない経験に喜びを感じながらその分期待値も上がっているのでそれに応えたいですし、期待以上のものをお見せしたいなと思っています。

― 実際にご実家ではおじい様・おばあ様と同居していたそうですが、演じる上で参考にできたところはありますか?

町田:言葉に関しては、僕の世代はあんまり使わないけどおばあちゃん世代は話していたなと思い返すことはあります。ただ、性格で言うとおばあちゃんとカツヨは真反対なので、そこは少し違いました。群馬にいる親戚含めて、地元の人を思い返してみると結構口調が強い人が多いとか、参考にできることは多かったので、僕の中の記憶を手繰り寄せながら演じています。

町田啓太、撮影は「ずっと試行錯誤」

町田啓太(C)テレビ東京
― 実際にドラマパートの撮影をしてみていかがですか?

町田:物語の最初の方を撮ったかと思いきやラストの方を撮ることもあるので、結構ヒイヒイ言いながら撮影しています(笑)。それでも最初からずっとやりがいしか感じていないです。

― 撮影するにあたって、試行錯誤する部分もありましたか?

町田:ずっと試行錯誤ですね。入れ替わり劇でもあるので、入れ替わるカツヨ役を演じる方によってもだいぶ変わってくる。そのバランスの取り方を上手く見つけつつ、楽しい作品としての遊び心も絶対忘れないようにやりたいので、頭をフル回転させながら撮影に励んでいます。

― カツヨ役の宮崎美子さんの癖などを観察する時間はありましたか?

町田:観察できる時間はそんなになかったです。でもお会いできる機会はもちろん用意していただいたので、その時にできる限りの意見交換をさせてもらい、臨んでいるところです。やはり、2役演じる上で、自分自身がやる田町の役は自分の解釈でできますが、カツヨと入れ替わってからはカツヨのメンタリティで動く必要があるので、僕1人では決められない。宮崎さんの解釈や話し方、立ち姿、仕草等全部に気を遣うために情報交換がたくさん必要なのが1番大変ですね。さらにそれを馴染ませないといけないのですが、馴染ませる時間が本当になかったので、現場で撮影しながら掴んでいくことが今はすごく大変です。幸い、僕の地元の言葉を使っているのでそこのアドバンテージはあって良かったと思っています。

― 撮影前に頭の中で思い描いていた通りには進まない部分もあるかと思いますが、実際いかがですか?

町田:全然うまくいかないです。自分が思っている以上にプロの方の目は厳しいので、監督やプロデューサー、演出部の方々と、密にコミュニケーションを取っています。僕自身、探り探りで実際に現場でやってみて匙加減を見ていただいています。

― 今回、制作段階や撮影の中で、町田さんから提案されたことはありますか?

町田:提案は色々ありすぎて、思い返せないぐらいです。脚本に関して、通ることも通らないこともちろんありますが、提案だけはたくさんさせていただきました。例えば、わかりやすい部分で言うと、田町は嘘に嘘を重ねて引っ込みがつかなくなるのですが、嘘をつく時の癖を提案しました。

町田啓太が考える「僕ドラ」注目ポイント

町田啓太(C)テレビ東京
― 最後にドラマをより面白く見られる注目ポイントを教えて下さい。

町田:元々の原作が面白い会話劇になっているので、それがドラマになった時に映像なりの面白さもプラスされて、より笑ってもらえるシーンがたくさんあるんじゃないかなと思います。また「ありのままでもいい」「取り繕わずに自分の良心からくるありのままの自分や行動をしよう」という裏テーマが、ドラマ内にたくさん散りばめられているので、笑いながら前向きな心持ちになってもらえたら良いなと思います。

まさにカツヨさんのセリフ「身染みて生きろ」のように行動していれば良いと感じてもらえればと思います。

― ありがとうございました!拝見するのを楽しみにしています。

(modelpress編集部)

町田啓太(まちだ・けいた)プロフィール

1990年7月4日生まれ。2010年「第3回劇団EXILEオーディション」に合格し、同年12月、舞台「ろくでなしBLUES」で俳優デビュー。2014年放送のNHK連続テレビ小説「花子とアン」で注目を浴び、近年は木ドラ25「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(テレビ東京/2020年)、「今際の国のアリス」(Netflix配信/2020年)、ドラマ特区「西荻窪 三ツ星洋酒堂」(MBS/2021年)、大河ドラマ「青天を衝け」(NHK総合/2021年)、木曜ドラマ「SUPER RICH」(フジテレビ系/2021年)などに出演。

2022年は、映画「チェリまほ THE MOVIE〜30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい〜」(4月8日公開)の公開が控えている。
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