<伊藤健太郎「今日から俺は!!劇場版」インタビュー>橋本環奈とのシーンで監督から喝 “ツンツン頭”の失敗談も明かす
2020.07.17 10:00
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7月17日より映画『今日から俺は!!劇場版』が公開。モデルプレスでは今回、“今日俺”キャストにインタビューを実施。Vol.2は、主人公の相棒・伊藤真司を演じる俳優の伊藤健太郎(いとう・けんたろう/23)。賀来賢人との久々のタッグや、役者としての思いを聞いた。
映画「今日から俺は!!劇場版」
2018年10月期に日本テレビ系で放送されたドラマ『今日から俺は!!』は、累計4000万部を超える西森博之氏のヤンキーギャグ漫画を実写化。『銀魂』『スーパーサラリーマン左江内氏』などヒット作品を手掛けてきた福田雄一と、福田が絶大な信頼を寄せる賀来による、斜め上を行き過ぎる抱腹絶倒のツッパリコメディードラマとして、老若男女問わず幅広い世代から人気を博し、日本中を席巻。放送時同クールドラマの中で視聴率がコアトップ独走するなど、輝かしい伝説を打ち立ててきた。
劇場版では、原作でも人気が高いエピソード“北根壊編”が描かれ、「どんな手を使っても勝てばいい」が信条の卑怯者だが、実は仲間想いのツッパリ三橋を賀来、三橋の相棒であり「曲がったやつには絶対負けない」が信条の正義感の塊、ツンツン頭のツッパリ伊藤を伊藤が演じ、ほか清野菜名、橋本環奈、仲野太賀、矢本悠馬、若月佑美、柾木玲弥、鈴木伸之、磯村勇斗らドラマを盛り上げてきた個性豊かな俳優陣総勢18名が誰1人欠けることなく映画に出演。
さらに、柳楽優弥、山本舞香、泉澤祐希、栄信など、新進気鋭のニューフェイスが参戦する。
伊藤健太郎、賀来賢人と久々タッグ「相棒ってこういうことなんだな」
― 映画化が決まった時の心境をお聞かせください。伊藤:ドラマをやらせてもらっていた時から、映画など何かしらの形で『今日から俺は!!』がもう一度できればいいな、これだけで終わりにしたくないな、とキャスト・スタッフ含め、みんな共通して思っていましたし、オールアップでも「映画版でお会いしましょう!」というようなコメントばかりだったので、正式に映画化が決定したと聞いた時はすごく嬉しかったです。スペシャルドラマも放送されますが、こうして『今日から俺は!!』が求めてもらえていることは本当に嬉しいなと素直に思いました。
― ドラマから映画の撮影まで1年半ほど空きましたが、アクションシーンなどのブランクは感じませんでしたか?
伊藤:その間にも他の作品で少しアクションをやっていたので、そこまでのブランクは感じなかったですが、伊藤のアクションってまたちょっと違ったりもするので、それを思い出すことに関しては、大丈夫かなという不安はありました。でも同じアクションチームだったし、ある程度自分の得意・不得意な部分をわかってくれている人たちなので、今回も安心してできたと思います。
― 賀来さん演じる三橋と久しぶりのタッグでしたが、いかがでしたか?
伊藤:やっぱりすごく落ち着きますね。三橋と一緒にいる瞬間はすごくフィットする感じがあって、相棒ってこういうことなんだな、と改めて思いました。撮影している最中に、三橋が金髪の姿で遠くからワァーって走ってくるのを見ると、安心するんですよね(笑)
― 素敵です!今回三橋とのシーンで印象に残っているシーンがあれば教えてください。
伊藤:今回はわりと別行動が多いんですけど、最後に三橋と合流した時に、三橋が伊藤に対してかける言葉があって。その言葉を聞いた時に、伊藤自身も三橋の姿を見て安心して、相棒として認めたことは間違っていなかったんだな、という思いになるんですけど、そのシーンは印象に残っています。
伊藤健太郎、橋本環奈とのシーンで福田監督から喝
― 今回も引き続き、橋本さん演じる“京ちゃん”とのイチャイチャシーンがありますが、久々の撮影はいかがでしたか?伊藤:久々の撮影だったので、最初はすごく考えてしまいました(笑)。ドラマの時は考えずに無茶苦茶やっていたんですけど、どんな感じだったっけ?って思い出しながらやっていたら、それが福田監督にバレていて、「もうちょっといけるんじゃない?」みたいな喝を現場で入れていただきました(笑)
― 何回か撮り直しを?
伊藤:そうですね。
― 京ちゃんとのシーンは、橋本さんと事前に打ち合わせをして撮るんでしょうか?
伊藤:全くしないですね。ぶっつけ本番で、その場で起きたことや出てきた言葉が、そのまま画面に映し出されています。
― ドラマから伊藤が変化したところはありますか?
伊藤:良い意味で何も変わってないですね。伊藤は伊藤の真っ直ぐさがあるというか、三橋もですけど、ブレないのがそれぞれのキャラクターであり、それぞれの良いところでもあるなと思います。ドラマからの成長というよりは、スクリーンで見た時に、ドラマを見てくれていた方々に「うわぁ帰ってきたー!」という感覚になってもらえたら一番良いなって。僕も実際に、続編などで自分の好きなヒーローが登場したら、「帰ってきたー!」と思うので、そういうワクワクを味わってもらいたいなと思っていたので、そこは意識しました。
― 『今日から俺は!!』で福田監督の作品に初参加となりましたが、伊藤という役を演じてみて、伊藤さん自身の役者としての変化は?
伊藤:コメディというジャンルの難しさを改めてしっかり教えてくれたのが、この現場であり福田監督でした。笑いのある現場はもちろん楽しいし、“陽”のイメージがすごく強いと思うんですけど、意外とそうではないんです。画面上ではワーッと盛り上がっていますが、現場ではカットがかかってから落ち込んだり真剣に考えたりする時間があって、その落差が激しいので、すごく難しいジャンルだということを痛感しましたね。
― 伊藤さんは『今日から俺は!!』以降も多数の作品に出演されていますが、忙しい中でどのように気持ちを切り替えたりリフレッシュしたりしていますか?
伊藤:プライベートで地元の友達に会っている時や、自分が好きなことをやっている時間など、そういう自分が楽しいと思える瞬間がやっぱりすごくリフレッシュになっているのかなと思います。
― 好きなことというのは?
伊藤:映画を観たり、料理をしたり、車など自分が好きなことを検索したりですかね。自粛期間は特にそういった自分の時間を多く持てたので、自分にとっては大事な時間だなと思いました。
― ステイホームが続いていた中で、今作が公開されることについての思いをお聞かせください。
伊藤:まさに今公開すべき映画なんだろうと思います。どうしても落ち込んでしまうニュースばっかりで、ハッピーな出来事が少ない世の中でもありますので、この『今日から俺は!!劇場版』の2時間だけでも、そんな暗い気持ちを忘れられたり、和らげたり、リフレッシュの一つになってくれたら嬉しいです。
伊藤健太郎、ツンツン頭の失敗談明かす
読者質問:『今日から俺は!!』に登場するキャラクターで、伊藤真司以外で演じるとしたら、どのキャラクターがいいですか?(女性/30代)伊藤:なんだろう…智司ですかね。智司は伊藤にとって敵のキャラクターですけど、お互い曲がったことが嫌いなど、伊藤と繋がる部分が多いタイプで、伊藤と智司の友情というか絆みたいなものがあったりするので、すごく好きです。劇場版で言うと、柳みたいなめちゃくちゃ悪いヤツとかも、楽しそうでいいなと思いますね。
読者質問:伊藤さんは高身長なので、ツンツンの髪型は邪魔ではなったですか?その髪型で面白エピソードがあれば知りたいです。(女性/20代)
伊藤:最初はやっぱり気になりましたけど、慣れましたね。部屋を出入りする時も自然とこうやって入るし(頭を傾ける)、だいたいわかるんですよ。「ここいけるな」「ここはちょっと厳しいわ」とか(笑)街を歩いている時も、遠目でわかります。
― その髪型ありきで何センチあるんですか?
伊藤:2メートルです!僕、測ったんですよ。2メートルジャスト。
― すごいですね(笑)
伊藤:やばいですよね(笑)。面白いエピソードで言うと、ドラマを撮影していた時にすごく疲れた日があって、普段だったら現場で髪の毛を洗ってからホテルに帰るんですけど、落とすのが面倒になっちゃって、帽子を被って行けばいいかと思って、この髪型の上から帽子を被ってホテルに帰ったんですよ。案の定、帽子は頭の上に乗っかるだけなんですけど(笑)、このまま帰って5分だけ1回寝ようと思って寝て、起きたら朝の6時で、その日のホテル出発が7時15分くらいだったので「やべぇ、6時だ!」って飛び起きました。起きてすぐにお風呂に入って、急いで洗って現場に向かったんですけど、そういうことが3回くらいありました(笑)
― 起きてまたそのままの髪型で行くというのは?
伊藤:そのままで行ったら、同じ髪型を作りやすいのかもしれないですけど、自分の気持ち的に洗わないのが嫌で。しかもこの髪型で寝てたから、いろいろな方向に髪の毛が向いていて大変でしたね。やっぱり現場で落としてからホテルに帰るのが一番効率が良いです(笑)
読者質問:朝ドラ『スカーレット』の撮影と同時並行で撮影が進んでいたと聞きましたが、どうやって気持ちの切り替えをしていましたか?(女性/10代)
伊藤:『スカーレット』は大阪でしたし、『今日から俺は!!』は東京や千葉などで、距離が離れていたこともあって、わりとすんなりと切り替えられました。あとはやっぱり髪型の違いが大きいですね。『スカーレット』の最初のほうは髪が長いんですけど、途中から急に短くなるんですよ。もしもう一回見てくださる方がいれば、短くなったタイミングで、「あ、今日俺の撮影が終わったんだな」って思ってもらえると(笑)
― 髪型や環境が関係しているんですね。
伊藤:この作品は特にそうかもしれないですね。
読者質問:健太郎くん自身は、京ちゃんと理子どっちが好きですか?健太郎くん自身は恋愛する時、京ちゃんにデレデレする伊藤タイプですか?理子にツンツンする三橋タイプですか?(女性/10代)
伊藤:(笑)。京ちゃんと理子!うーん、両方いいなと思うんですけど、京子は裏表が激しすぎて、ちょっと怖い時があるんですよね(苦笑)
― そういうところを見せないように頑張っている女性、という意味ではどうですか?
伊藤:僕はそういうところも見せてほしくなっちゃうんですよね。全部見たくなっちゃう。
― 嘘はあまりつかれたくない?
伊藤:嘘は嫌いですね。そしたら理子なのかな。正直な方がいいかな、と思います。
― 伊藤タイプまたは三橋タイプ、どちらですか?
伊藤:伊藤ですね。
― 伊藤みたいにデレデレ?
伊藤:外ではツンツンするかもしれないです。わかんないです(笑)
読者質問:私は将来芸能関係の仕事に就きたいのですが、俳優をやっていて一番嬉しいことは何ですか?教えて頂ければ幸いです。(女性/10代)
伊藤:何と言っても画面に自分が映っている姿を見た瞬間が一番嬉しいですね。自分の作品は必ず一度は見ます。どういう風に映ったのかなとか、どういう作品になってるのかなって気になります。
― 芸能関係を目指している方にアドバイスはありますか?
伊藤:もちろん楽しいこともたくさんあるし、すごく素敵な景色が見られることもたくさんありますが、その分きつい部分だったりしんどい部分だったり、どの仕事もそれは同じだと思いますけど、この業界ならではの独特なしんどさがあると思うんです。だけどその分、嬉しいことは倍嬉しかったりするので、そこに耐えられるかが重要なのかなと思います。そこも含めて楽しいと思えるなら何の問題もないですけど、耐えられないのであれば、たぶん続かないんじゃないかなぁ。
― 続ける秘訣はありますか?
伊藤:仕事自体がどれだけ好きかじゃないですかね。この業界に限ったことではないですが、好きでい続けることはなかなか難しいことだと思うので、それでもやっぱり好きでい続けることが大事であってほしいです。
読者質問:健太郎くんがラジオで食べていたイカの塩辛のお茶漬け大好きでハマっています。最近のご飯のお供はありますか?(女性/20代)
伊藤:お供になるかわからないですけど、餃子!餃子と、白米と、あおさの味噌汁!この3つはもう最強です。
― ちなみに餃子のタレは何派ですか?
伊藤:酢こしょう!お酢に大量にこしょうを入れるんですよ。僕、餃子を食べる時に何種類かタレを作るんです。普通のしょうゆ、ラー油、お酢のやつもあれば、お酢とこしょうだけのもあったり、あとは食べるラー油とか、柚子こしょうとか。いろいろ味変して食べるのが好きなんですよね。
― 白米が進みそうですね。
伊藤:いっぱい食べちゃう。白米を1つの具材だけで終わらせたくないんですよ。納豆を食べたら、次明太子食べて、梅干し食べて、ゴマ塩かけて昆布かけて…みたいな。白米を食べる時はいろいろ味わうことがこだわりですね。
― では、最後に改めて映画の見どころをお願いします。
伊藤:劇場版では、アクションやコメディ、すべてにおいてパワーアップしています。特にアクションはドラマの時には使っていなかった技術で撮っていたりとか、とんでもなく大きいクレーンを使っていたりとか、「うわ~すげぇ~!」って思うような環境で撮らせてもらったので、見ていて迫力があるものに仕上がっていると思います。スカッとしに見に来てもらえたら嬉しいですし、娯楽が制限されいてる時期でもあるので、これが皆さんにとってのひとつの娯楽になればいいなと思います。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
「今日から俺は!!劇場版」あらすじ
「今日から俺はつっぱる!」――時は1980年代。転校を機に、髪を金髪に変えてつっぱりデビューした軟葉高校二年生・三橋貴志(賀来賢人)。持ち前の運動神経とねじ曲がった性格で、たちまち周囲の不良達に目を付けられる。同じ日に転校してきたトゲトゲ頭の伊藤真司(伊藤健太郎)とコンビを組んで、次々やってくる強敵を返り討ちにしていく毎日。三橋と友達以上恋人未満な赤坂理子(清野菜名)や、伊藤とラブラブな早川京子(橋本環奈)とのラブコメ的青春を謳歌したいのに、寄ってくるのはワルばかり…。
三年になったある日、かつて二人が壮絶な戦いを繰り広げた不良の巣窟・開久高校の一角を隣町の北根壊高校が間借りすることに。かなりの極悪高校で名の通った北根壊の番長は柳鋭次(柳楽優弥)と大嶽重弘(栄信)。彼らは、智司(鈴木伸之)と相良(磯村勇斗)という圧倒的な“頭”を失った開久の生徒に対して妙な商売を始める…。一方、怪しいスケバン・涼子(山本舞香)が今井(仲野太賀)に近づき…。それは、「今日俺」史上最大で最凶の波乱の幕開けだった―!
伊藤健太郎(いとう・けんたろう)プロフィール
1997年6月30日生まれ、東京都出身。2014年にドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』で俳優デビュー。以降、ドラマ『学校のカイダン』(2015)、『アシガール』(2017)、映画『デメキン』(2017)、『悪の華』(2019)などに出演。2020年は、NHK連続テレビ小説『スカーレット』で朝ドラ初出演を果たしたほか、映画『のぼる小寺さん』(公開中)、『今日から俺は!!劇場版』(7月17日公開)、『弱虫ペダル』(8月14日公開)、『宇宙でいちばんあかるい屋根』(9月公開)など多数の作品が公開を控えている。
【Not Sponsored 記事】